第2章 2.1 無肥料・無農薬 / 【自然農マニュアル】
こんにちは、自然農法家のてっちゃんです。
自然農法をたくさんの方が実践しやすくなるよう、情報発信をしています👨🌾
今回は、自然農マニュアル 第2章「2.1 無肥料・無農薬」です。
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"無肥料・無農薬"というと、慣行農法を否定するイメージを持たれる方がいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
第1章でも話した通り、自然農法、慣行農法もどちらも素晴らしい農法です。
目的や適材適所に合わせて農法を選択することが大切です。
では、早速本題に入りましょう!
1. なぜ肥料や農薬を使わないのか

自然農法では、畑に肥料を入れたり、虫を薬で退治したりしません。
理由は「自然を信じて、自然の力だけで栽培できるから」です。土の中の微生物や虫たちが栄養の循環をつくっており、その働きを邪魔しないという考え方です。
2. 法律における"肥料"の定義
肥料の定義は「肥料の品質の確保等に関する法律」で決まっており、実は、米ぬかや堆肥も肥料(特殊肥料)に含まれます。(農林水産省HP)
つまり、"無肥料"と言うと、厳密には米ぬかや堆肥も使用しないということになります。

3. 本マニュアルでの肥料のルール

「草マルチも放っておけば堆肥になりますよ?」
こんなことまで考え始めると、『「自然農法=無肥料」って矛盾してるじゃないか!』、と話がややこしくなるため、本マニュアルでの肥料の取扱いの前提を定めておきます。
本マニュアルでの肥料の使用ルールは、下記のとおりとしておきます。
原則は無肥料。米ぬか、植物性堆肥、動物性堆肥なども使用しない。
草マルチはOK(自然環境でも積み重なった枯れ草は堆肥化するため、肥料の使用(施肥)とはみなさない)
どうしても土の力が発揮できず、施肥をしなくてはならない場合のみ、自然堆肥を使用してOK。
自然堆肥は、完全に自然由来のものとする。
例えば、籾殻燻炭、化学肥料で育った植物の堆肥、動物性堆肥などは避けるようにします。
理由は、自然環境を考えたとき、上記が畑に入ることは人の手が加わらない限り自然環境ではありえないためです。
ただし、このルールはあくまで本マニュアルの話をスムーズに進めるためのルールです。
楽しく続けることが何より一番ですので、本ルールを参考にしつつ、あなたに合うスタイルを探してみてくださいね。
4. 本マニュアルでの農薬のルール
念のため、話がスムーズに進むよう、農薬の使用についてもルールを明確にしておきます。
本マニュアルの自然農法では、「すべての農薬は使用しないこと」とします。
有機農法で使用可能な自然由来農薬、お酢、自家製唐辛子スプレーといったものも、本マニュアルでは一切使用しないことを原則とします。
これらを使わずに、自然の力を100%信じて栽培し、収穫を目指しましょう。
5. 化学的にわかっていること

農薬は土壌内の生き物を減らす
アメリカの研究では、農薬が土壌生物に及ぼす影響を調べたところ、2800件の検証データのうち70%以上の割合でミミズや小さな虫が減るといった悪影響が報告されています。ミミズや微生物は土を柔らかくする大切な存在なため、その生息数が減れは土の力は当然弱まります。
👉 出典: Gunstone et al., Frontiers in Environmental Science (2021), 米国生物多様性センターのまとめ biologicaldiversity.org肥料をたくさん入れると花や虫が減る
イギリスで150年以上続く「パークグラス実験」では、肥料を多く入れた区画では、花の種類が5分の1以下になり、ミツバチの数も半分に減りました。肥料は人間に安定した食糧供給をもたらす一方、自然に与えている影響は想像以上です。
👉 出典: Rothamsted Research, Park Grass Experiment, 報道まとめ The Guardian (2025)無肥料でも収穫できる例がある
アメリカの「マグルーダー試験地」では、100年以上肥料を使わずに、1haあたり1トン以上の小麦の収穫が維持されています。(ただし、これは本試験地の条件下での事例で、どこでも可能というわけではありません。)
👉 出典: Magruder Plots (1892〜), Wikipedia
6. 無肥料・無農薬のメリット
環境にやさしい:土や水を汚さない
自然と調和:虫や雑草も、生態系の全てが役割を持つ仲間になる
本来の味や力:じっくり育ち、独特の風味が出やすい
7. 無肥料・無農薬のデメリットやむずかしさ
収穫量が安定しにくい
病気や虫にやられるリスクがある
土が整うまで数年かかることもある
8. 大事なポイント

「無肥料・無農薬」なら何でも良い、というわけではありません。
大事なのは 今だけでなく未来も含めて、どうしたら自然も人も幸せになれるかという目線 です。自然農法はそのための一つの選択肢なのです。
最後までお読みいただきありがとうございました✨️
👉️次回は、第2章「2.2 不耕起/最小限の耕起」についてです。お楽しみに!
