渡り鳥ラインでいざ弾丸北欧へ〜ドイツ🇩🇪/スウェーデン🇸🇪 | 40女のヨーロッパ乗り鉄旅 | #25-1
【Day84: ベルリン→コペンハーゲン→ストックホルム】ユーレイルパスの残期間はあと10日。列車ごと船に乗るルートでいよいよ北欧に突入!
🚊96日間の旅エッセイ。前回のお話はこちら↓
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##ユーレイルパス利用期限が迫る
最後まで悩んだ北欧行き、タイトすぎるスケジュールでろくに街も見れないのに長い時間をかけて行く必要があるのか、果たして帰国の便に間に合うよう戻って来れるのだろうか、悩みは尽きず悶々としたけれど腹を決めた。
今回は乗り鉄がテーマの旅、ユーレイルパスを使い倒す旅。
今日を含めてパスの残日数は10日、最後の1日まで変態的に乗りまくろうと。
この日はまさになかなかの移動距離で、朝7時にベルリンを出発し、目的地ストックホルム到着は夜の21時前、実に14時間の長旅という変態スケジュールだ。
##北欧への玄関口、ハンブルク
早朝のベルリンからハンブルクに移動し、ここからコペンハーゲンまでは楽しみにしていたフェリー輸送のある鉄路”渡り鳥コース“で向かう。
“渡り鳥ライン/渡り鳥コース“はこの路線の愛称。残念ながら私が訪れた翌年の2019年12月に廃止となり、現在は別の陸路ルートのみの運行となっている
列車のフェリー輸送は図らずもイタリアのシチリアで体験済みなので、有名コースを一度は体験しておきたいな、という程度の心の余裕がある。
ドイツの駅はどこもデザイン性が高くてとても素敵だが、ここハンブルク中央駅もカッコ良くて巨大なドーム天井のもとにずらりとプラットフォームが並び、ヨーロッパ各国に向かう列車が行き交う様子はワクワクする光景だ。
しかもホームの端の高いところからプラットフォームを一望することができる構造なので、乗り換え時間を利用してビューポイントにいそいそ向かう。

圧巻の光景に興奮して見ていると、新たに貨物列車らしき列車が入線し、その奇妙な姿に目を疑う。
次々と車が入線してくる!いや、貨物列車の貨車に車が乗っているということか!?
初めて見る光景に大興奮で貨物列車が停車するホームに降りてみると、貨車の荷台は二階建てになっていて一階にもニ階にも車がギッシリ載せられている。

おぉー、すごい!フォルクスワーゲンやポルシェなんかも載ってる、全部同じメーカーじゃないことを思うと中古車か?オートバイもあるということはカーフェリー的なやつか?
実態はよく分からないままオーストリア国鉄の貨物列車は動きだし、あっという間に見えなくなった。

##満席の列車は大パニック
そうこうしていると私の乗る列車がやってきて、大荷物のバックパッカーや家族連れがわらわらと集まってくる。
4両編成ほどの短い列車なのでこりゃ満席だな、というほどたくさんの人が一斉に乗り込むので私も負けじと乗り込み、混雑する車内の通路で自分の席を探していると、該当の番号が見当たらない。
見当たらないのはみんな同じらしく、戸惑いキョロキョロする人、構わず座り始める人が出る中、他の車両から移ってきた大荷物の人が「あっちに行け!」という感じで、自分の来た方向を指している。
車内が混乱する中で分かってきたことは、車両の外に表示されていた車両番号と車内の番号が違っているらしいということ。
なんじゃそれーという感じで、ようやく荷物を棚に乗せた人もやれやれと動き出し、後ろの人は前へ、前の人は後ろへ、全員が大荷物を持って狭い車内通路を交差するので車内はもうパニック状態。
暑いわ荷物はドカドカぶつかるわで、ようやく自分の座席に着いた頃にはすっかり列車も動き出し、全員がぐったりした様子だった。
ドイツだかデンマークだかどちらの運営か分からないけれど、両国ともにキッチリしたイメージを持っていたので、あまりのずさんさにげんなりしてしまう。
辿り着いた座席は4人ボックス席の進行方向窓際という点は良いのだが、残りの3人はママと女の子2人の家族連れで早速大きな荷物を広げて団欒状態。
小さな妹は「何この人?」という感じで不躾にじろじろ見てくるのでめちゃくちゃ居心地悪い。
満席の乗客も、バカンスにでも行くのかみなテンション高く、大声で騒ぐ人やら通路を行ったり来たりするお行儀悪い子供やらでこりゃ大変な旅になりそうだ・・・とこれまたげんなりするのだった。
##フェリーで酒を買う人々
しばらくイヤホンして騒音を防ぎながら居心地の悪い列車旅を耐え数時間が経過した頃、列車はドイツ国境に到着したのかフェリーに乗り込む準備を始める。
2度目の体験であまり新鮮味はなかったが、フェリーが動き出して混雑した車内から出て甲板に上がると開放感が素晴らしい。

ビールを買い込む人の姿が目につく
他の乗客も同様で、甲板のベンチに座り心地良い海風を楽しむ乗客たちがたくさん。
やたらとビールの箱を持っている人が目についたのだが、船内には免税店があり、ドイツのビールがたくさん売っているようだ。
酒類が超高額とウワサの北欧に渡るにあたって買いだめする人続出のようで、大柄な男性がビールケースを2個ほど軽々と担いでいる姿をたくさん見かけた。
やはり相当高いのだろうか、激安ビールに慣れきった私にとって過酷な旅のはじまりでもある。

船内で持参したお昼ご飯を食べて眠くなってしまったので、初めて見るデンマークの景色を見たいのはやまやまながらしばしウトウトしてしまった。

##北欧鉄道の洗礼
コペンハーゲンに到着したのは14時半過ぎ、美しい駅構内から少し外に出て駅前をチラリとのぞくくらいしかできないが、僅かなデンマーク滞在を楽しむ。

さて、そろそろ予定していた列車が来るころかな、と駅に戻り電光掲示板を見ると、私が乗る予定の列車の横に、何やら見たこともない文字が表示されている。
なんだろ?どういう意味?いやーな予感がして、表示された文字を検索すると、デンマーク語で「Cancel」と表示されている。
もーーーどういうこと?焦りに焦って駅員に聞きたいのだが、窓口は長蛇の列、誰でもいいから捕まえようと、駅券売機の横で操作案内をしている女性をとっつかまえて、私の予約済チケットを見せてキャンセルってどういうこと!?と問い詰める。
彼女が言うには、コペンハーゲンから国境橋を渡った先のマルモからは予定どおりに列車が出るので大丈夫、次のマルモ行きに乗ったら間に合うから、と言うのだが半信半疑になってしまう。

この先はスウェーデンだ
後から考えたら国境を渡る列車の直通運転が無くなった、といった事象で日本でもダイヤ乱れの際などよくあることなのかもしれないが、異国での発車直前のトラブル、しかもこのあと5時間ほどの長旅が控えている中ではめちゃくちゃ焦ってしまった。
##北欧らしい列車でくつろぐ
言われたとおりマルモ行きの列車に乗り、大きな橋を渡るとそこはもうスウェーデン。
確かに到着したホームの横にはストックホルムに向かうスウェーデン国鉄のスタイリッシュな車両が停車しているのが見え、ようやく安堵する。

今度の列車はコペンハーゲンまでの喧騒から一転、乗客がほとんど乗っておらずとっても静か。
しかも一等車両は内装も北欧らしい居心地の良いリビングのような設えでホッとひと息つける。
素敵な車両に嬉しくなって探検してみると、車両の端にセルフコーナーがあって、コーヒー、チョコレートに加えてみかん!日本で見るのと同じみかんを発見して嬉しくなる。


コーヒーを飲みながら実に静かで優雅な列車旅を楽しんでいると、突然ワッ!と歓声が上がる。
なんだなんだ?後ろのほうに座るご夫婦連れがスマホを見ながら歓声をあげたようだ。
もしかして、と検索するとちょうどサッカーW杯のスウェーデン戦をやっているらしく、しばらくしてまた歓声があがった時は、近くの乗客に加え女性車掌さんも身を乗り出して一緒に小さな画面で観戦してる。どうやら勝利したらしく決定の瞬間は車内に拍手が起こった。

氷河が削り取った地形ということか。
スウェーデンまでの車窓は水辺が延々と続くが、その水辺と陸地の高低差の無さが特徴で、日本人としてはなんとも奇妙な景色に見えてしまう。
雨はたくさん降らないのだろうか、溢れたりしないのだろうかと心配になる景色がこのあとどこへ行っても北欧共通の景色として見られるのだった。


🚊次回、夜と朝のストックホルムを歩き回り、まるで美術館のような地下鉄にもトライ。
📘この投稿は「40女のヨーロッパ乗り鉄旅」の一編です。全編はこちら↓
