【患者さん説明共有SNSを作ってみたVer.2】8️⃣<私はなんちゃってプログラマーです>
先日
TICKERの目的や意図を書かせていただきました。
私はコードがほぼ書けません
ここまで偉そうに機能の説明をしてきましたが、正直に白状します。 私はプログラミングコードなどほとんど書けません。 ただのアナログな眼科医です。
プログラミング教室などには10年ほど前に通い、なんとなく指示されたものを書籍などを参考にシンプルなものを書くことは出来ます。しかし、現実的に機能する大規模なアプリをつくったり、様々なパーツを駆使してできるタイプではありません。
そんな私が、なぜこれほどの機能を持った Web アプリを、たった1-2ヶ月で開発できたのか? 答えはシンプルです。天才的な相棒がいたからです。
私の相棒の名は、Google の AI エージェント「Antigravity」。 彼との開発は、これまでの「ChatGPT にちょっと質問してコードを書いてもらう」というレベルとは次元が違いました。
以前使っていた「Replit Agent」も優秀でしたが、Antigravity は「プロ意識」と「自律性」が段違いです。
「指示待ち」ではない、「提案型」の AI
例えば、私が「ボタンをドラッグで並び替えられるようにしたい」とチャットで指示したとき。
普通の AI なら、「はい、dnd-kit というライブラリの使い方はこうです」と言われた通りのサンプルコードを出して終わりです。
しかし Antigravity は違いました。彼はコードを書く前に、こう問いかけてきたのです。
『先生、並び替える機能自体は簡単ですが、今のデータベース構造だと問題があります。複数の端末(院長室と処置室など)で同時に並び替えを行った場合、データがおかしくなる可能性があります。"Firestore のトランザクション処理"を入れて、データの整合性を守る設計にすべきですが、実装しますか?』
私が気づきもしない、しかし運用上致命的になり得るセキュリティやパフォーマンスの問題を、先回りして発見し、解決策まで提示してくれるのです。
これはプロのエンジニアならわかるものですが、週末プログラマーには思いつきもしません。
また、私が思いつきで「アニメーションをもっと派手にしたい」と言うと、容赦なくダメ出しが入ります。 『その機能を入れると、JavaScript の読み込みサイズが大きくなり、当初のコンセプトである"0.5 秒での爆速起動"が損なわれます。ユーザー体験(UX)の観点から、今回は見送るべきだと思います』
まるで、口うるさい(しかし腕は超一流の)CTO(最高技術責任者)を高額で雇っているような感覚です。
彼のおかげで、私は技術的な詳細(変数の名前とか、ファイルの置き場所とか)に頭を悩ませることなく、 「どうすれば患者さんが喜ぶか」 「どうすれば医師が使いやすいか」 「医療現場に必要な機能は何か」 という、人間にしか分からない本質的なデザインと価値創造だけに集中できました。
これからの時代、医師がアプリを作るのに、プログラミングスクールに通う必要はありません。 必要なのは、「何を作りたいか」という強い情熱と、現場の課題を解決したいというビジョンだけ。 あとは AI という最強のパートナーが、それを形にしてくれます。
このアプリは、そんな「AI ペアプログラミング」の可能性を証明する、一つの実証実験でもあったのです
(再掲)そもそもこのプロジェクトはなぜ始めたの?
CLAUNCHというアプリを現在は本当に重宝して使用していますが、なかなか中身を変えようというモチベーションがないのです。
それ自体はすでに安定した運用になっているということで悪いことではありません。
しかし、これは院長が孤独であることと関係が有るのでは?という問いを立てました。
クリニックの院長は、ある意味で「孤独」です。 複数の医師がいる病院勤務医時代のように、廊下ですれ違った他科の先生に「ちょっと教えてよ」と聞くことができません。
自分の専門外の領域について説明する時、私たちは自信のなさそうな顔を隠しながら、教科書的な(そして患者さんの心に響かない)説明をしてしまってはないかな?というのがこのプロジェクトを開始した理由です。
この「説明の質の格差」を埋めるにはどうすればいいか。 私は考えました。 「各科の専門医が普段使っている説明の"必殺フレーズ"や"神資料"を、ボタン一つで借りられたらどうだろう?」
例えば、眼科医で有る私が作成した「白内障手術のメリット・デメリット」というボタン。 これを内科の先生が自分のダッシュボードに登録しておけば、患者さんから目の相談を受けた時、ポチッと押すだけで私の説明資料(あるいは私が解説している動画)が表示される。 逆に私は、糖尿病専門医が作った「HbA1cを下げるコツ」ボタンをアプリに入れておく
こうすれば、私の診察室は、全国の名医たちが控えている「知のシェアオフィス」になります。 これが「患者さん説明ボタンSNS」の構想の原点です。
『先生、それならこのアプリは、単なる資料置き場(アーカイブ)ではなく、"助け合いの場(コミュニティ)"であるべきです。誰かの作成したボタンをImportした時、"○○先生のボタンを使いました"という通知が飛ぶようにしませんか? それは先生方へのリスペクトを示すことになりますし(実装中)、孤立を防ぐ目玉機能になります』
このAIからの一言で、プロジェクトの方向性が決まりました。 ただの便利ツールではない。医師同士の緩やかな繋がりを作るSNSにするのだと。 ここから、私とAIの二人三脚での開発が始まったのです。
(再掲)ドッグフードを食べて頂けるクリニック院長先生募集
本プロジェクトにご関心をお寄せいただきありがとうございます。 【患者さん説明ボタン共有SNS】は、クリニック院長先生による患者さん説明資料共有・相互扶助のプラットフォームを目指すアプリです。
現在、アルファ版(初期開発版)のトライアル参加者を募集しております。 ただし、お申し込みいただく前に、2つの重要な概念について共有させてください。
1.コールドスタート問題 プラットフォームが価値を持つには「①質の高い参加者」と「②十分な参加人数」が不可欠です。しかし、立ち上げ直後はそのどちらも存在しません。この「鶏と卵」のジレンマを、私たちは先生方と共に突破したいと考えています。
2.ドッグフーディング(Dogfooding) マイクロソフトには「自社のドッグフードを食べる」という有名な文化があります。 開発中のベータ版は、バグが多く、理想とは程遠い状態です。それは「美味しい食事」ではなく、まさに「ドッグフード」と言わざるを得ないレベルかもしれません。しかし、開発者自らが(そして初期ユーザーが)その不味いドッグフードを噛み締め、改善することでしか、最高の製品は生まれません。
【募集要項:この「不完全さ」を楽しめる先生へ】 正直に申し上げます。初期のアプリは使いにくく、先生方の忍耐を要するものです。 しかし、そうした「未完成のドッグフード」をあえて試し、フィードバックを投げ、新サービスが立ち上がる過程そのものを学習・経験として楽しんでいただける先生に参加していただきたいのです。
「まだ誰もいない荒野(コールドスタート)」に飛び込み、共に新しい医療DXの形を作り上げてくださる先生のエントリーを、心よりお待ちしております。
※一定の人数が集まり次第、トライアルを開始いたします。
お知り合いの院長先生にもご共有頂けると幸いです
今日はここまで
(再掲)日常診察で一番使っているアプリ
日常外来をしている中で、電子カルテ以外で一番利用しているアプリはCLaunchというアプリです。これは以前の記事でも紹介させてもらっています。
他の方のNoteリンクも紹介させていただきます
(再掲)しかし、もっと自分の要望を入れたい
CLaunchは非常に良いアプリなのですがパウチッコと同じでなかなか中身を変えようというモチベーションがないのです。それ自体はすでに安定した運用になっているということで悪いことではありません。
しかし、これでは他の先生や医療従事者の方が心理的・物理的ハードルを超えてもらうのは難しいのです。
もっと使いたいと思わせる何かが必要なのです。これまでは諦めていましたがこのバイブコーディングの時代になって光明がでてきました。
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