「苦手の奥に好きが眠っている」その続き——感情はワンパターンじゃないし、止まってもいない
先日書いたこちらの記事。
その記事に対して、読者の方から早速こんなフィードバックをいただきました。
苦手の奥にある好きも、好きと思っているけど実は嫌いというのもある。
常に好きと苦手(嫌い)は行ったり来たりなんじゃないかなとも思います。
この一文を読んだとき、
「なるほど〜、確かにそうとも言えるなぁ」
と、素直に感じました。
前回の記事では、「苦手と好きの関係」にテーマを絞って書いたのですが、
このフィードバックをきっかけに、
もう少し広く「感情そのもの」について捉え直してみたくなりました。
フィードバックからの気づき
たとえば、感情には「二面性」があると感じます。
よくある話ですが、
男の子が好きな女の子の前で、つい意地悪をしてしまう──
いわゆる「照れ隠し」ですね。
高校生の頃によく読んでいた
『SALAD DAYS』という漫画の中でも、そんな場面があったことをふと思い出しました。
そして印象に残っているのは、
自分自身にも思い当たる節があったからだと思います。
もう30年近く前のことなので記憶は曖昧ですが、
当時好きだった子に、照れ隠しのようにちょっかいをかけていたことを、
おぼろげに覚えています。
わたしの場合の構図は、こうです。
本当は好き。
でも、それを友達にからかわれるのが恥ずかしい。
だから、つい隠してしまう。
つまり、表に出ている行動や感情の裏側に、
まったく別の本音が隠れていたわけです。

わたしたちが外に見せている感情は、
そのまま本音とは限らず、
むしろ“隠すために反転している”こともあるのかもしれません。
さらに、感情にはもうひとつの性質があると感じています。
それは、「流動的である」ということです。
好きだと思っていたものが、ある出来事をきっかけに嫌いになる。
逆に、最初は苦手だったものが、いつの間にか好きになる。
そんな経験は、誰しも一度はあるのではないでしょうか。
たとえば、わたしにとっての尾崎豊さんがそうでした。
今では大好きで、カラオケでも必ず歌うくらいですが、
初めて聞いたときは、正直全然好きではありませんでした。
むしろ嫌いな部類で。
というのも、当時はその熱唱ぶりが
どこか「暑苦しい」と感じてしまったからです。
その頃は小学3年生。
SMAPのようなアイドルの楽曲をよく聴いていた時期でもあったので、暑苦しさを避けていた気がします。
ただ、2つ上の兄がずっと聴いていたので、
自然と耳には入り続けていて。
気がつけば、小学5年生になった頃には、
自分から進んで聴くようになっていました。
この経験から感じるのは、
感情は「性格の一部として固定されたもの」ではなく、
「その時の状態や環境によって変わっていくもの」だということです。
ここまでのことを踏まえると、
感情には、
裏に別の意味を持つ「二面性」
時間とともに変化する「流動性」
この2つの性質があるように感じます。
だからこそ、今感じている
「好き」「嫌い」「苦手」といった感情を、
固定されたものとして捉えなくてもいいのかもしれません。
もし何かの感情で悩んだときは、
その感情そのものを変えようとするよりも、
「いま自分は、その感情をどういうイメージで捉えているのか?」
と、少し立ち止まってみるのも一つの方法だと思います。
特に人間関係においては、
好き嫌いといった主観的な感情だけで相手を見てしまうと、
知らないうちに、自分の中のイメージで相手を決めつけてしまうこともあります。
もし今、何かの感情に引っかかりを感じているとしたら——
それは本当に、変わらないものなのでしょうか。
それとも、見え方が変わる途中にあるだけなのでしょうか。
まとめ

参考情報
感情の「二面性」について
記憶を頼りに思い出してみたら、15巻の前へ(後編)というエピソードであることが特定できました。
照れ隠しの感覚がよくわからない方は、ぜひ漫画を読んでみてくださいね!
感情の「流動性」について
インサイド・ヘッドという映画が、感情の「流動性」について視覚的に把握するにはオススメの映画です。
どの感情が大事かではなくって、どの感情も大事で。
場面によって、ただ優位な感情が切り替わっていくだけ。
そんなこと頭ではわかっていそうだけど、視聴することで感覚的に体験できるのが、この映画の魅力だとわたしは思っています。
11才の少女ライリーの頭の中の“5つの感情たち”─ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、そしてカナシミ。遠い街への引っ越しをきっかけに不安定になったライリーの心の中で、ヨロコビとカナシミは迷子になってしまう。ライリーはこのまま感情を失い、心が壊れてしまうのか? 驚きに満ちた“頭の中の世界”で繰り広げられる、ディズニー/ピクサーの感動の冒険ファンタジー。観終わった時、あなたはきっと、自分をもっと好きになっている。
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