見出し画像

BTS『2.0』のMV撮影ビハインドを監督が語る


【追記:2026/5/1】テテと前にしたお仕事=「Winter Ahead」だったことがわかったので追記。なんと!

インタビューの嵐……ッ!

TJB Newsというチャンネルで、『2.0』のMV監督がインタビューに答えていました。

バンタンの話出るかなーと思っていたのですが、MVのパロディ元などもわかって面白かったので、ご紹介したいと思います。
あのMV、韓国映画のパロになってるらしいという話は聞いていたのですが、元の映画を見たことがないのであまりよくわからなかったんですよね~。是非元動画と併せてどうぞ!

イ・ハンギョル監督ってどんな人?

広告やミュージックビデオの撮影をメインに手掛ける、撮影監督。
作品はMOMOLAND『BBoom BBoom』、EXO『Ko Ko Bop』、Redvelvet 『Bad Boy』、BLACK PINKの『Kill This Love』など。

元動画

『2.0』MV関連コンテンツ

画像系はWeverseのみ。映像系はWeverseとYouTubeの両方にあります。

クレジット
[制作] 制作:HANBAGO
監督:Hangyeol Lee(イ・ハンギョル)
エグゼクティブプロデューサー:Noel Jeong

『2.0』MV概要欄より(楽曲の方はBIGHIT代表と副代表がエグゼクティブプロデューサーで、パンPDがチーフプロデューサー)

フォトスケッチで、何故か手を握り合わせてモニタリングしているジミンちゃんがツボるw

注意書き

申し訳ないですが、素人仕事なので品質保証はしかねます💦
引用する時は、この記事へのリンクを貼っていただければと思います。
※記事内のリンクは私が補足しました。


質疑応答和訳

(冒頭ナレーション割愛)

Interviewer:
BTSの『2.0』公開後、ファンの間では「これはMVではなく映画だ」という反応が相次ぎました。最初から映画のような演出を目標にされていたのでしょうか?

Hangyeol Lee:
実は『2.0』のMVについては、当初から「映画的なコンセプトをMVに融合させてみよう」という意図でスタートしたのは間違いありません。
私自身、映画からインスピレーションを受けることが多いせいか、今回の作業では、一般的に知られているMVの雰囲気とは少し違う試みをしようとした部分がありました。

Interviewer:
MVの最初のシーンは、エレベーターの中から始まりますよね。なぜそのような始まりにしたのですか?

エレベーターというと『Butter』も連想してしまうのがARMY

Hangyeol Lee:
すべてのコンセプトは、今回のBTSのMVとなぜ『オールド・ボーイ』という映画を結合させようとしたのか、という点に関連しています。
BTSが本当に久しぶりにカムバックするという彼ら自身の物語、そして私の好きな映画であることもそうですが、今回のBTSのアルバムには「韓国的なアイデンティティをユニークに表現したい」というコンセプトがあったんです。

『オールド・ボーイ』(原題:올드 보이、英題:Old Boy)は、2003年公開の韓国映画。パク・チャヌク監督の復讐三部作の第2作。
第57回カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリ、第37回シッチェス・カタロニア国際映画祭でグランプリを受賞した。

Wikipediaより(原作は日本の漫画『ルーズ戦記 オールドボーイ』)

最初にBIGHIT MUSIC側と打ち合わせをした際、最も重点を置いたことの一つが「韓国的でありながらユニークなものは何か」でした。
光化門や韓服、ハングルなど様々な要素がありますが、私にとって韓国映画の中で最も世界的に知られている作品の一つが『オールド・ボーイ』だったんです。世界に向けて「韓国のこういう作品を知ってる?」と言った時に通じるものの一つでした。

それが、先ほど申し上げた「BTSが久しぶりにカムバックする」という物語と非常にうまく合致する部分がありました。
このMVの準備で何晩も徹夜しましたが、いざ『オールド・ボーイ』が思い浮かんでからは、わずか5分か10分で企画案がまとまったんです。それほどメンバーたちの状況に合うコンセプトだと感じました。

メンバーたちの初登場を強烈なものにするため、映画のあの名シーンとして知られる場面をユニークに再現しようと考え、エレベーターから登場するシーンに設定しました。

Interviewer:
では、『オールド・ボーイ』を取り入れたのは完全に監督のアイディアだったのですね。

Hangyeol Lee:
はい、私の意見でした。

映画を説明する時も「たった一行で簡潔に説明できて、それが面白そうに聞こえるなら良い映画になる」とよく言われます。MVも同様に、一行で説明して「あ、それ面白そう!」と受け入れられるなら、良い企画になる可能性が非常に高いと思っています。
その点、このアイディアをメンバーやBIGHIT MUSICの皆さんに伝えた時、聞いた瞬間にすごく喜んでくれたので、「これは手応えがあるな」と感じました。

Interviewer:
MVを見ると、エレベーターから始まり、廊下のシーン、そして華やかなペントハウスへと続きます。本当におっしゃる通り、BTSがよく表現されていますし、彼らの物語が描かれていると感じました。
それぞれのシーンで監督が表現したかったことについて、詳しく教えていただけますか?

Hangyeol Lee:
実際の映画『オールド・ボーイ』でも、主人公がエレベーターに乗って登場し、多くの敵がいる空間を突破していく場面があります。

私たちが表現したかったのは、久しぶりに戻ってきたBTSが、文字通り「オールド・ボーイ」――つまり「依然として少年(Boy)」ではあるけれど、同時に「古い(Old)」と扱われるかもしれないという要素もあえて取り入れたかったんです。

先頭はマンネ、殿はジミン氏という釜山サンドの布陣

「久しぶりに戻ってきた。この場所は元々俺たちのものだったんだ」という歌詞の内容のように登場し、『2.0』という新しいバージョンアップを知らせる。まるでソフトウェアがアップデートされるように、廊下に沿って進んでいく様子が、新しいバージョンが読み込まれているような感覚になればいいなと考えました。

Came back for what’s mine, we don’t

BTS『2.0』より

最初のエレベーターのシーンは、今回の音楽自体が「BTS 2.0、新しいバージョンだ」と紹介しているように、1階から2階へ上がってくるイメージが、それを見せるのにぴったりだと思いました。

Two, two point oh 업데이트된 후

BTS『2.0』より

また、久しぶりのカムバックなので、ファンの皆さんにインパクトのある登場を見せたいという思いがありました。
メンバーの最も魅力的な姿は何だろうと考えた時、彼らはビジュアルも音楽も本当に素晴らしいですが、実際に会って話をしてみると、遠い存在というよりは「隣の家の友達」のような親しみやすさが魅力だと感じたんです。

そんな彼らのいたずらっぽさや友達のような魅力をより見せたくて、エレベーターから登場する時のビジュアルやウィットを面白く表現しようという意見が出ました。
メンバーたちが私の想像以上に積極的に受け入れてくれたおかげで、面白くもあり、カッコよくもある、楽しいシーンが誕生したと思います。

Interviewer:
エレベーターの中で、Vさんが「到着した?」と言ったり会話を交わしたりしていますよね。あれもアドリブなのでしょうか?

寝転んでズボン履くのは幼児だけだという固定概念が覆されたMV

Hangyeol Lee:
私が出した指示は非常にシンプルで簡単なもので、残りはすべてメンバーたちが実際にアドリブでやってくれたおかげで生まれたシーンです。

Interviewer:
監督が与えられたシンプルな指示とは、どの程度だったのでしょうか?

Hangyeol Lee:
とりあえず一番重要なのは「好きなように自由にやっていい」で、それが最大の指示でした。

特にエレベーターのシーンは、メンバーの意見が最も多く反映されたシーンの一つです。一般的なMVの流れから外れた、一風変わったシーンを間に入れたかったんです。
音楽が途切れ、まるで次のステージを準備する舞台裏のように、エレベーターの中で着替えたり準備したりする姿を見せたいという意見のおかげで、あのシーンを準備することになりました。

バックステージで着替えて次のステージに備えることを、メンバーたちほどよく知っている人はいませんよね。
自分たちが最もよく理解している情景だったからこそ、あのようなアドリブや面白いシーンがより際立ったのだと思います。

Interviewer:
ノワール映画(訳注:裏社会などを描く暗い雰囲気の作品)のような真面目な雰囲気の中に、「孫の手」や「風呂敷包み」、「短簫(訳注:韓国の伝統的な縦笛)」など、笑いの要素が散りばめられていました。
この対比も監督の演出ですか?

🐱:縦笛(アサシン仕様の吹き矢になっている)
🐹:孫の手(竹製。耐久3)
🐨:新聞紙(二つ折りの背でスパッといける。はず)
🐻:投げ礫(投擲スキル99)
🐥:杖(多分折れてヌンチャクか三節棍になると思う)
🐿️:鉄板入りカバン(殴打用25kg級)
🐰:傘(先から毒針が出る)

「『2.0』MVバンタンに見る装備武器一覧」より

Hangyeol Lee:
オープニングシーンは本当に気合を入れて準備しました。
その後のパフォーマンスを見せるのがMVの核心ではありますが、「ふざけているけれどカッコいい人」こそが本当に魅力的な人だと思うんです。
後に続くカッコいいシーンの前に、人々が笑って楽しめるムードがあれば、私が知っているBTSの魅力を十分に伝えられると考えました。

先ほども言った通り、韓国的な要素を面白く、かつやりすぎにならないように盛り込みたかったんです。
その点で、韓国の「極道」のように登場するBTSメンバーが持っている小道具を、昔からある韓国特有のアイテムで構成しようという意見になりました。
準備した小道具の中からメンバーが直接アイデアを出したり、現場で選んで採用したものもあります。だからこそ、演技がとても自然に馴染んだのだと思います。

Interviewer:
撮影現場で最も記憶に残っているエピソードや、現場の雰囲気を一言で表現するなら?

Hangyeol Lee:
このMVの現場は、私が経験した中でもトップクラスに楽しい現場でした。全員が楽しめる企画があり、メンバーたちが本当に積極的に参加してくれる姿勢――これほど現場の雰囲気を良くしてくれる要素はありません。

メンバーたちがまるで現場で公演をしているかのように、あるいは本当に映画の一シーンを撮影しているかのように楽しんでくれた雰囲気が、スタッフや現場全体を盛り上げました。
ビハインド映像を見ていただければ分かると思いますが、彼らは仕事ではなく、「公演」のように楽しんでいました。私も現場で笑いすぎて、本当に楽しい現場でした。

Interviewer:
特に印象的だったメンバー、あるいは「自分の意図はこのくらいだったのに、ここまで表現してくれた!」と驚かされたメンバーは誰ですか?

Hangyeol Lee:
すべてのメンバーに感謝したいほど皆さん素晴らしかったですが、強いて言えばVさんですね。彼とは以前別の仕事をご一緒したことがあって親交があったので、MV撮影前から意見をたくさん交わしていました。

私が「エレベーターから降りるシーンをインパクトがあって、かつウィットに富んだものにしたい」と伝えた時、Vさんが「笑わせる自信はあります」と言ってくれたんです。
その積極性に私も乗せられましたし、現場でもムードメーカーとして活躍してくれました。
扮装についても、あそこまでヒゲを自ら積極的に付けてくるとは思っていなかったので、彼の姿を見た瞬間に私も爆笑してしまい、撮影が少し中断したほどです。

チュッパチャップスとヒゲが大好きなビジュアルキング

Interviewer:
監督は映画を学ばれた方として、MVを「音楽を助ける映像」に近いと考えていらっしゃいますか?
それとも「一つの独立した作品」だと考えていらっしゃいますか?

Hangyeol Lee:
正直に申し上げると、両方の側面があると思います。

私にとって良いMVの定義の一つは、音楽だけを聴くよりも、映像と一緒に楽しんだ時により豊かな「共感覚(訳注:音から色を感じるような、複数の感覚が混ざり合う体験)」を呼び起こすもの……という見方をしています。
その意味で、音楽がシナリオだとするなら、そのシナリオを背景に作られた映像として、音楽と共鳴せざるを得ないメディアであることは間違いありません。

しかし、最近の私の試みもそうですし、多くの監督たちが挑戦している近年の流れを見ると、MVだけを切り離して見ても一つの作品として認められるほど、音楽以外の感性や、音楽だけでは感じきれない情緒を広げてくれる部分が確かにあると思います。
特に最近は、MV自体が独立した一つの作品として認められるような仕事が増えていますね。

Interviewer:
現在のグローバルなK-POP市場において、MV監督に必要な能力や、努力すべき点は何だと思われますか?

Hangyeol Lee:
意見は分かれるかもしれませんが、例えばYouTube初期の歴史において、K-POPのMVが再生数を伸ばし、口コミやアクセス数を生み出したというデータがあります。そして今ほどK-POP市場が世界的に質・量ともに活発な時期はありません。

その意味で、MVに携わっている多くの監督たちは、既に十分すぎるほど素晴らしい仕事をされていると思います。どこに出しても良い手本となり、人々にインスピレーションを与えられるような作業がたくさん生まれています。
かつては「良いビジュアル、良いパフォーマンス、ステージのような映像」を見せるのがMVでしたが、最近はファンや大衆の受け取り方もより広く深くなっています。

それに合わせて、MVが伝えようとする側面も非常に深まっています。
私のように映画的な感性や物語性を追加して、音楽以上の情緒を感じてもらうことに重点を置く監督もいれば、超現実的なCGなどを駆使して、音楽からは得られない共感を伝える監督もいます。
今、韓国で作られたコンテンツの中で世界から最も注目されているものの一つがMVだと言っても過言ではありません。

Interviewer:
最後に、監督にとって『2.0』はどのような意味を持つ作品として残るでしょうか。

Hangyeol Lee:
私自身の個性も、今回のMVには多く投影されたと思います。
私が好きな映画、憧れのパク・チャヌク監督へのオマージュができたこともそうですし、私は人見知りで真面目な性格ですが親しい人たちの前では笑わせるのが大好きなので、面白くてカッコいいという雰囲気を取り入れられた点でも、私の好みが詰まったコンテンツになりました。
それを多くの方に楽しんでいただけたことは、私にとって非常に大きな意味があります。

同様に、長く待ち望まれ、前人未到の道を歩んでいるBTSのメンバーたち――彼らが表現しようとする韓国的なユニークさと、彼らの最大の武器であるパフォーマンスを格好良く表現できたという意味でも、私にとって、そしてMVというジャンルにとっても非常に意義深い作業でした。


感想

お笑いに自信がありすぎる推しが最高に面白かったですw
顔も歌もダンス・パフォーマンスも素晴らしい上に、笑いまで取れるとか最高過ぎないですか!?

自分達でも楽しんでるところがいい

現場の楽しそうで自由な雰囲気が伝わってきますね。このインタビューを見てからもう一度関連コンテンツを見直すと、倍楽しいです( *´艸`)

「彼らのいたずらっぽさや友達のような魅力」という、バンタンの魅力にいち早く気づき、最大限に活かしてくださった監督には感謝しかありません。
テテと前に仕事をしたことがあるようなのですが、どれだろう。今回お名前を覚えたので、そのうちまた見つけられそうな気がします。楽しみ!

【追記:2026/5/1】
コメント欄で教えていただきました。
テテの「Winter Ahead (with PARK HYO SHIN)」MVでした!!


関連記事

いいなと思ったら応援しよう!

音色 もしこの記事が気に入ったり、役に立ったりしたら、コーヒー1杯奢ってください。やる気が出ます!( *´艸`)