受験生が語る令和7年度中小企業診断士2次:アンケートから見えた“本当の難易度”【TAC2次本科講師】
受験生のみなさん、本当にお疲れ様でした!

長く、そして濃密な学習期間を乗り越え、ついにこの壁、2次筆記試験に挑んだみなさんは尊い!
わたしもTAC2次本科講師として、名古屋会場の愛知大学名古屋キャンパスまで足を運び、受験生の皆さんの応援に駆けつけた。
それだけに、プレッシャーと緊張、そして魂を削って書いたであろう姿を想像せずにはいられない。改めてひとこと。頑張った、素晴らしい!
さて今回は、試験直後に実施した独自アンケートの結果をもとに、令和7年度の第二次筆記試験について“受験生のリアルな声”を分析した。TACの公式分析ではなく、あくまで「受験生がどう感じたか」にフォーカスした内容だ。ガチの声、たっぷり拾ってるので要チェック!
難易度アンケートの結果

アンケートは試験後すぐに実施し、回答数は74件。回答者の大多数がTAC生だが、独学者や他校利用者もいる模様。いずれにしても、試験直後のこのタイミングにアンテナを張り巡らせている「真剣に挑んだ」人たちのリアルな声だ。
受験科目数

初めて挑んだ方が圧倒的に多く(54.1%)、次いで2回目(17.6%)、4回目以上(14.9%)、3回目(13.5%)となっている。
難易度ランキング

最も難しいと感じた科目は、「事例Ⅰ(組織・人事)」が半数に迫る割合(44.6%)だった。
次に、「事例Ⅳ(財務・会計)」が2位で28.4%となっている。ここ数年と比べると易化したという印象を持つが、一定数苦手意識を持つ受験生がいること、解きやすかったためつい全問取りにいき焦ってミスをしてしまう事故が発生したこと、最終科目ということもあり他の科目と比べて実力が発揮しにくかったことなどが推察される。
続いて「事例Ⅲ(生産管理)」が23%。毎年根拠の切り分けも難しく、今年もその傾向が見られた(予測されていた通り、第2問と第3問)。
「事例Ⅱ(マーケティング・流通)」は2.7%、「特になし」は1.4%だった。

一方、最も易しいと感じた科目は、「事例Ⅱ(マーケティング・流通)」が1位で51.4%を占めている。昨年と比べても、「何を書けばいいのかさっぱりわからない」「何が問われているのか捉えづらい」という設問がほとんどなかったからだろう。ちなみにわたしは、毎年試験翌日に実施されるTAC解答検討会で事例Ⅱを担当しているが、受験生の立場から考えると最も取り組みやすいと回答した人が多かったのもうなづける。ただし、模範解答作成となるとまた別の話。その詳細は、11/8(土)の本試験分析会@TAC名古屋校にて!
次に易しかったとの意見が多く挙がったのは、「事例Ⅳ(財務・会計)」で28.4%。それなりにトレーニングを積んできた受験生にとっては、難解な問題がなく拍子抜けといったところだったかもしれない。演習の方が難しかったとの声も。
続いて、3位は「事例Ⅰ(組織・人事)」で9.5%。最も難しかった科目1位にランクインしている同科目だが、何も書けないほど難解な設問はなかったであろうことから、普段より事例Ⅰが得意な人にとっては取り組みやすかったのかもしれない。
最後に同列で、「事例Ⅲ(生産管理)」と「特になし」が5.4%だった。
受験生の“生声”を総まとめ【ネガティブ/ポジティブ表】
独自の難易度アンケートでは、率直な感想や思いも数多く寄せてもらっている(もちろん、全てのコメントに目を通している)。
それらを、ネガポジ両面で、AIに分析・抽出してもらった。

🔵 ネガティブ・ボイス

🟢 ポジティブ・ボイス

体験談からは、「準備した型が使えたかどうか」が明暗を分けたという声が多数だった。まさに、2次試験で最も重要な“再現性“の話だ。
事例Ⅰが壁:
文章量・設問解釈・根拠整合の負荷が高く、対応付けと編集で崩れるケースが多い。
事例Ⅱが救い:
与件の素直さと分量で方向性を早期確定でき、時間が余る受験生も。
事例Ⅳは二極化:
ネガティブ:時間不足/計算ミス/読み違い。
ポジティブ:数値が整っていて解きやすかったという声も一定数。
全体としての反省:
時間配分と編集工程/初見対応力/ケアレスミス管理/緊張対策。
受験生の体感トレンドまとめ
次に、多くの意見が挙げられたものをまとめてみた。
【時間配分】“編集”までやり切れるかが勝負
設問分析→要素抽出→骨子組み立て→編集の工程が圧迫され、特にⅠ・Ⅳで後半が崩れる声が目立った。事例Ⅱで時短できた人は全体の安定感が増した。
【設問解釈】Ⅰの“設問4”が分かれ目
根拠の拾い漏れ、論点の過不足が発生。与件⇄設問の往復を高速で回す訓練に取り組んでいた受験生ほど、取り組みやすかったようだ。
【型の熟練度】「解答フレーム」と「構成要素」を設定し、使えたか?
型の定着度×初見対応力で差がついた。当然だが、「なんとなくの型」では太刀打ちできない。過去問を使って“習得した型を再現→振り返り→修正”を繰り返していた人は、手応えありだった模様。
まとめ:受験生アンケートで読む『本当の難易度』
以上の結果からわかる通り、個人差はあれど、今年は全体的に易化したものの、出来不出来はばらつきがある。特に、事例Ⅳで焦ってミスをしてしまったことで、落ち込んでいる人も多いのではないだろうか?でも、同じような人が、たくさんいる。
蓋を開けてみると、受験者の体感と実際の数値データ(得点)は、乖離が見られることが多い。なぜなら、相対評価だからだ。
実際にわたしが合格した平成20年度も、得意だった事例Ⅳが最も難しく、撃沈した。試験直後の時点では、不合格だと思った。でも実際には、合格していた。その理由は、他の受験生もできていなかったこと、他の科目で安定した対応ができ、しっかり得点できていたことだ。最後まで、何が起こるのかがわからないのが2次試験なので、自暴自棄にはならないように。
これから合格発表までの過ごし方

まずは休もう!
「本当にお疲れさま!」と、まず言いたい。試験直後は心身ともに消耗している。意識的に休むべきである。
再現答案を作ろう!
いまの記憶の鮮度が高いうちに再現答案を作成したい。わたしは1年目は再現答案を作らなかったが、2年目に作っておいて本当に良かった(「作ったことを後悔する」という話は聞いたことがない)。診断士試験は、コンサルの試験だ。PDCAを回すのが本領だ。
もし差し支えなければ、ぜひその再現答案をTACに送ってほしい(薄謝あり)。わたしも毎年、分析会前に集まったほぼ全ての答案を分析している。
また、11/8(土)9時30分から12時、TAC名古屋校で行う2次本試験分析会を担当する。こちらは、現時点で集まっている再現答案の内容を踏まえた解説を行うので、ぜひ足を運んでほしい。

口述対策は2次筆記試験合格発表後でも十分間に合う
今年が最後の2次口述試験だ。
大丈夫!落とす試験ではない。
読者の皆さんが、最後の口述試験受験生になれることを祈っている!
1次試験の分析記事はこちら
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