練習のための練習になっていないか─変化走で掴んだ「攻める」感覚─

次のレースまで2週間を切って、今日のメニューをどうしようかと考えていた時、久しぶりに小出監督の本を手に取りました。
1年前の今頃も、同じようにその本を開いていたのを思い出します。
そのときは「今の自分にはまだできないけれど、来年の今頃にはできているはず」と思っていました。
1年後の自分がそのメニューを自然にこなしている姿を、どこかで信じていました。

だけど改めて読み返してみると、そこに書かれた練習メニューは今でもこわいです。
監督の言葉は優しいのに、メニューの内容はどれも厳しい。
「これくらい走らなきゃ、これくらい追い込まなきゃ確実にサブスリーでは走ることはできない」というメッセージが胸に刺さります。
そして「練習のための練習になっていないか」という監督の言葉。
これがまたグサリと刺さりました。

思えばこの1年間、「サブスリーを目指す」と言いながらも、自分が「できる範囲」の練習しかしてこなかった気がします。
設定タイムも、距離も、内容も——。
「継続が大事」「無理せず積み上げる」と言い訳をして、結局は自分に甘かったのかもしれません。
もちろんそれが間違いとは思いません。
ケガをせず、走ることを続けてこられたことは確かに大きいし、それが一番の目的なのですから。
でも、いまTKDが立っている位置が、去年とあまり変わっていないのも事実です。

「練習のための練習」
それは、走る目的が「練習を積み重ねること自体」になってしまっている状態。
本来(これは競技者であればですが)、練習はレースで力を発揮するための手段のはずなのに、いつの間にか「こなすこと」がゴールになってしまっていました。
タイムを気にして一喜一憂しながら、気づけば「今週も走れた」「距離を稼げた」と安心している自分がいました。
その繰り返しの中で、肝心の「勝負できる走り」を置き去りにしていた気がします。

とはいえ、レースまではもう10日あまり。
今さら焦っても仕方がありません。
無理に詰め込んでも、かえって逆効果でしょう。
だからこそ、今やるべきは「もう一度、自分の走りを確かめること」。
先週と同じ設定で、変化走をやることにしました。
数字ではなく、感覚で、自分の中の「余白」を見極めながら。

というわけで、今日のメニューも先週と全く同じ、1km(4’45)+2km(4’15)を7セット。
先週と同じ変化走ですが、内容としては格段に良かったです。
前回はペースを落とす区間でコントロールしきれず、少しインターバル気味な練習になってしまいました。
今日はそこをしっかり締め、ペース走的に走りきることができました。
2kmの「上げ区間」も前回より速いペースで終始余裕を持ってこなせて、心拍数も抑えられていました。

シューズは、先週のメタスピードエッジ・パリ(車内にそれしかなかったため)からアディオスプロ4(今シーズンのレギュラー)へ。
入りこそ「ピッチが上げにくいのかな」と思いましたが、推進力の安定感は抜群で、全体のパフォーマンスは確実に先週を上回りました。
懸念材料としては、走り終えたあとの臀部や脚の張りは強めだったこと。
担当のマッサージ師さんにも「板が入ってるみたい」と言われました。
それでも当初靴擦れなどしていたのを思えば、だいぶ馴染んできたと思います。

ソックスはFeeturesのElite Light Cushionから、初めてElite Ultra Lightに変更。
薄さの分だけ地面の感覚がダイレクトに伝わり、蹴り出しの感触も良好でした。
足部のトラブルもなし。
こういう細部の調整が、後半のリズム維持につながります。

また、先週はスタート時の気温が高く、給水のために何度も立ち止まりましたが、今日は1回のみ。
終盤の2セットでは少し脚に疲労を感じながらも、ペースを落とさず押し切れました。

先週の同じ練習から、レストは無しでここまできました。
脚の疲労感は正直まだ抜けきっていません。
それでも今日走ってみて感じたのは、「疲労の中でも動ける」という確かな手応えでした。
以前ならここで無理をせず流していたところですが、小出監督の言葉に背中を押されて、今日は敢えて前に出ました。
今日の変化走は、「練習のための練習」から一歩抜け出すための挑戦でした。

次のレースまであと10日。
焦らず、でも緩めず。
今回の変化走を一つの通過点として、2ヶ月後のフルに向けてもう一段ギアを上げていこうと思います。

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