「変化走」がOBLA走と距離走のいいとこどりで最強のマラソン練習になるかも
「今日のメニューは変化走にしてみよう」
そう決めたのは、距離走やペース走の単調さに少し飽きが出てきたからでした。
距離走はマラソンのベース作りに欠かせないトレーニングだと思います。
しかし、他のメニューとうまく組み合わせながら積み上げていかないと、レースペースでのスピード持久につながらないことを、先日のレースで痛感しました。
また、ペース走といえばレースの目標ペース付近で14-21kmを走るようなメニューが浮かびます。
しかしこういう練習も、単調で面白味に欠けるし、第一そのペースで42kmを走ることに対しては自信が育たないと感じていました。
そんな時にふと思いついたのが「変化走」です。
今回取り組んだのは、
(2km(4:15/km)+1km(4:45/km))を7セット
合計21km
というメニューです。
実際に走ってみて
最初は「サブスリーペースにはだいぶ余裕が出てきたな」と思えたのですが、意外ときついのが遅い区間です。
「遅い」とはいえ、しっかりと重心を乗り込ませる動きをしないと、すぐに4:45/kmを越えるペースに落ちてしまいます。
また、練習も後半になってくると、脚が重くなったところで4:15/kmに上げ直す瞬間が非常にきつい。
心拍数的にはまだ余裕があるはずなのに、脚の重さに負けそうになる。
それでも「ここからもう一度ギアを入れろ」と、体に何度も要求を繰り返すことになります。
これは、レースでペースダウンした時に、もう一度出力やピッチを上げて再加速する感覚そのものだと感じました。
しかも、練習時間は全体で90分ほど。
変化走なら効率よく走行距離と強度を両立できると実感しました。
OBLAと変化走の関係
ここで少し理論的な話を。
「速い区間=4:15/km」というのは、今のTKDにとってOBLA(Onset of Blood Lactate Accumulation)をやや下回るくらいのペースになると思います。
OBLAは乳酸が急にたまりはじめる境界であり、マラソンやハーフマラソンのレースペースに近い強度とされています。
・このペースで走ると、体は乳酸を処理し続けなければならない
・遅い区間(4:45/km)は処理が追いつく“有酸素ペース”だが、完全休養ではなく負荷が残る
つまり変化走では、乳酸が産生される→処理する→また産生されるというサイクルを繰り返すことになります。
これによって、乳酸耐性を高める実戦的な練習になるのです。
変化走がもたらすメリット
理論と実感を合わせて整理すると、変化走には次のようなメリットがありました。
OBLA走を反復できる
速い区間を何度も積み重ねることで、乳酸耐性やレース後半の粘りが養われる。走りながら回復する力を鍛える
遅い区間も気を抜けないペース。ジョグより速い強度で「回復しながら走り続ける」能力がつく。再加速力を磨ける
脚が重い状態からもう一度スピードを出す。マラソン後半のシチュエーションに直結する。時間効率が高い
90分で20kmオーバーを消化でき、仕事や家庭の合間でも取り入れやすい。
変化走は「第三の選択肢」
距離走はスタミナを、インターバルやペース走はスピード持久を。
それぞれ重要ですが、両立は難しい。
変化走は、その間を埋める存在になり得ると思います。
単調さがなく、強度も程よく(いや、きついけど)、しかも実戦的。
トレーニング理論の上でも、市民ランナーのライフスタイル的にも、「ちょうどいいところ」を突いてくれる存在だと感じました。
今後の応用
変化走の設定は自在にアレンジ可能です。
たとえば
2km(マラソンペース)+1km(有酸素)を9-10セット
なら27-30kmを消化できます。
マラソンに向けてより実践的な練習になるでしょう。
まとめ
今回の21km変化走を通して感じたのは、まさに「OBLA走と距離走のいいとこどり」ということ。
脚が重い状態からの再加速で、実戦力を磨ける
乳酸処理と有酸素を同時に刺激できる
短時間で効率よく走行距離を確保できる
「距離走の単調さに物足りなさを感じる」
「インターバルやペース走はきつすぎて続かない」
そんなランナーにとって、変化走は力強い味方になるはずです。
