Rolnad VR-6HDをTelnet経由で操作してみて分かったこと
今回は、RolandのオールインワンAVミキサー「VR-6HD」を、Telnetを使い遠隔操作してみて分かったことをまとめます。
VR-6HDにはネットワーク経由で遠隔操作をする機能が搭載されています。しかし、検索をしてみるとその手の情報は殆ど見つかりませんでした。
そこで、 今回は実際にTelnetを使いネットワークからVR-6HDを操作する方法をテストしてみました。
その中で分かったことをまとめていきます。
Telnetを使い操作、とは?
VR-6HDには遠隔通信で操作するための仕組みが複数用意されています。その一つがLAN経由でTelnetを使いコマンドを送る方法です。
LAN インターフェース
VR-6HD のDIRECT STREAM 端子を使います。
LAN(TCP/IP プロトコル)経由でTelnet を使って、VR-6HD をリモート・
コントロールします。
Telnetはネットワーク上の端末にコマンドを送る方式の一つです。
私は今回初めて使ったのですが、調べてみると古い方式で内容が暗号化されていないこともあり、最近はあまり使われていない方式のようです。
「VR-6HD リモート・コントロール・ガイド」には様々な操作コマンドが掲載されており、そのコマンドをTelnet方式でVR-6HDに送ることで、操作を実行することができます。
実際にTelnetでコマンドを送ってみた
こちらの動画は、実際にtelnetを使いVR-6HDを操作している様子です。
MacのターミナルからTelnetでコマンドを送り、VR-6HDの入力3を選んでから、AUTOでトランジションしています。
Telnetでコマンドを送るための準備
まず最初にやることは、VR-6HDにネットワーク・パスワードを設定することです。
どうやら、VR-6HDを遠隔操作する場合、このパスワードの入力が必須のようです。設定せずにコマンドを送っても、パスワードを設定するように言われます。
パスワードの設定は、VR-6HDの メニュー > ネットワーク > ネットワーク・パスワード から行います。開いたら、4文字のパスワードを入力します。

次はPCからVR-6HDにTelnetで接続をします。
MacもWindowsも、Telnetでコマンドを送るには、PC側の前設定が必要なようです。検索すると情報が沢山出てきたので、詳細はそちらをご覧ください。
設定を終えたら、Macならターミナル、Windowsならコマンドプロンプトから、下記の並びでコマンドを送ります。
telnet IPアドレス ポート番号「VR-6HD リモート・コントロール・ガイド」によると、Telnetでコマンドを送る場合、ポート番号は「8023」を使うようです。
今回の検証環境では、VR-6HDのIPアドレスは「192.168.174.99」だったので、下記のようにコマンドを送ります。
telnet 192.168.174.99 8023すると、パスワードを確認されるため、設定したVR-6HDのネットワーク・パスワードを入力します。
すると、「Welcome to VR-6HD.」が表示されます。これで、操作するコマンドを送るための接続が完了しました。

操作するコマンドを送る
VR-6HDを操作するコマンドは、「VR-6HD リモート・コントロール・ガイド」で紹介されています。
「MIDIインプリメンテーション」の「パラメーター・アドレス・マップ」を確認します。
例えば、PGMの映像を選択するパラメーターは下記になります。

この場合、VIDEO IN1を選択するために送るコマンドは下記になります。
DTH:000F00,00;頭の「DTH:」はデータ書き込みコマンドを示す識別子です。操作コマンドには必ず頭に付けます。
「000F00」は、パラメーターのアドレスです。「Address」の欄にある「00H 0FH 00H」の値を、Hを省略した上で連結して使います。
「, 00;」は、設定の値になります。「Meaning of Value」の欄に記載がある通り、16進数の「00H〜1CH」で設定したい映像を選びます。こちらでもHは省略します。
もし誤ったコマンドを送った場合は「ERR:0;」が返ってきます。

資料に載っていないコマンドが存在する
試していると、資料に載っていないコマンドが存在することに気が付きました。
例えば、「VR-6HD リモート・コントロール・ガイド」には、AUTO・CUTのトランジションや、マクロ実行のコマンドが掲載されていません。
サポートに確認すると、どうやら資料には掲載されていないコマンドが存在するようです。依頼をすると未掲載分のコマンド資料をもらうことができたので、ご希望の方は問い合わせてみてください。(本当は掲載して欲しいですが…)
例えば、マクロは下記のコマンドを実行することができます。末尾の「,00;」の数字は、実行するマクロの番号によって変わります。マクロ1なら「00」、マクロ2なら「01」です。
DTH:500504,00;未掲載のコマンドの中には、ONだけでなくOFFのコマンドも続いて送らなければいけないものもありました。
OFFのコマンドも送らないと、仮想的に押されたままになってしまうそうです。詳細は控えますが、そういったコマンドも存在するということだけ共有できればと思います。
複数から同時接続はできない
VR-6HDにネットワーク接続ができる端末は1台までのようです。複数の端末から同時に接続することはできません。
もし、複数のMac・Windowsから接続しようとすると、最初の接続の段階でパスワードが聞かれず、前に進まない状況になりました。
また、端末数には公式の「VR-6HD RCS」も含まれます。同時に使う場合、RCSはUSBやBluetoothで接続する必要があります。
一つのトラブルシューティングとして、TelnetでVR-6HDに接続した際に、パスワードが聞かれなかった場合、他の端末が接続している可能性が高いと思います。

この状態でコマンドを送っても何も反応が無い
バージョン情報が変
Telnetでバージョン情報を確認する「VER;」のコマンドを送ったところ、下記の値が返ってきました。
VER:V-80HD,2.01.192;
バージョン情報は正しいのですが、なぜか端末情報が「V-80HD」になっています。
コマンドはVR-6HDのものが動作しているので、誤って入れ替わっているわけではなさそうです。ただ、なんだか気持ち悪さは残るところです。
以上、Roland VR-6HDを、Telnetを使い遠隔操作してみて分かったことの紹介でした。
この方法を活用すれば、STREAM DECKから操作することも可能です。次はその方法についても紹介をしたいと思います。
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