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若い先生の皆さんへ第2部<204>T(50)_【授業づくりの新常識】バックワードデザイン(逆向き設計)とは?生徒の生涯に残る「ビッグ・アイデア」の作り方を5教科の具体例で徹底解説!

 毎日の授業準備で『教科書を進めること』が目的になっていませんか?こんにちは、トビラAIです。今日は教師のスキルセットの「T;Teaching」の50回目です。気づいたらもう50回ですね。自分でも驚いています。前回はカリキュラムのバックワードデザインの概論について、私が実際に作成した例「政治顧問として日本が戦争に回避するための政策提言をする」という学習目標を提示して説明しました。未読の方は以下をご覧ください。

それでは、よろしくお願いします。

この記事を読むとできるようになること

  • 「バックワードデザイン(逆向き設計)」の基本概念を理解し、単元のゴールから逆算した授業計画が立てられるようになる。

  • 単なる用語の暗記にとどまらない、生徒の生涯にわたって役立つ核心的概念「ビッグ・アイデア」を設定できるようになる。

  • 主要5教科(国語・数学・理科・社会・英語)における「ビッグ・アイデア」の具体例を参考に、ご自身の担当教科に応用できるようになる。

  • 読了時間の目安は3分です。

さて、前述のとおり、前回は日本の戦争回避を図るための政策を提言せよ、という学習目標でしたが、そんな無茶な、と思われた方もおられたのでは、ないでしょうか?これは私はあるものを参考にしています。以下の添付をクリックしてください。ハーバード大学が提供するアクティブラーニングの事例集になっています。
 上のリンクはホームページ全体であり、下のリンクは”Being in the White House Situation Room: Developing Strategic Options(ホワイトハウス・シチュエーションルームにて:戦略的選択肢の策定)"です。このアクティビティでは、受講生をホワイトハウスの「シチュエーションルーム(国家安全保障会議室)」に見立てた状況に置き、米国が直面する現代の課題に頭を悩ませてもらいます。一学期間のコースにおいて、このアクティビティは約3週間に1度の頻度で実施されます。これにより、受講生は学んだ知識を現実世界の課題へ定期的に応用できるだけでなく、安全保障上の問題に対処してきた過去の試みから学ぶことができます。

https://ablconnect.harvard.edu/

https://ablconnect.harvard.edu/book/being-white-house-situation-room-developing-strategic-options

AIを使えば日本語にも直せますから、いくつか面白そうなものをピックアップしてくださいね。

授業準備の常識を覆す!「バックワードデザイン(逆向き設計)」とは?

 改めてバックワードデザインを定義しておきます。バックワードデザイン(逆向き設計)とは、グラント・ウィギンズとジェイ・マクタイによって提唱された、授業や単元、カリキュラムを計画するための教育フレームワークです。

単なる暗記で終わらせない!教育の核心「ビッグ・アイデア」の作り方

 この手法の最大の特徴は、文字通り「逆向き」に考えることにあります。多くの先生が陥りがちな「今日は教科書のこのページを教えよう」という出発点からではなく、「この単元が終わったとき、生徒に何ができるようになっていてほしいか?」という最終的なゴール(目的地)から出発し、そこから逆算して評価方法や日々の授業の活動を組み立てていきます。
 その設計において、まず最初に考えねばならないことは「ビッグ・アイディア」です。「永続的な理解」と訳すこともあります。最初に「学生が忘れてはならないビッグ・アイデアは何か」という最終ゴールを明確にすることで、以下の2つを考えることになります。

  1. ステージ2(評価の決定): ビッグ・アイデア(学習ゴール)に学生が到達したことを証明するために、どのような課題やテストが必要か(受け入れ可能な証拠)を決定できる。

  2. ステージ3(授業の計画): ビッグ・アイデアを理解させるために、どのような教材、講義、アクティブラーニングなどの学習体験を用意すればよいかを計画できる。

 要するに「教科という道具を通して、生涯にわたり何を学んでほしいか」を明確に言語化すること、それこそが「ビッグ・アイデア」の本質です。教えるべき単元内容そのものではなく、その先にある本質的な学びの価値を定義する試みと言えます。
 これは完全に教科によって違うはずです。私自身、社会科の教員として「心のあり方が変われば、自ずと成績や成果は上がる」という信念を持っています。確固たる学習成果を生み出すには、まず生徒の内面的な姿勢を変容させることが不可欠であり、その精神的支柱として東洋思想を位置づけております。その上にもう1個理念を据えていますが、これは第2部の最後に出てくるので今は触れないでおきます。
 「生徒の成績を上げる」というのは先生として当たり前の話です。そうではなくて、先生としてどんなことを伝えたいですか?
 ご自身の教科で考えていただきたいのです。

 改めて、ビッグ・アイデアとは、単なる事実や公式の暗記ではなく、「学生が細かい知識を忘れた後でも生涯にわたって保持し続け、現実世界や他の文脈に応用(転移)できる核心的な概念」のこと。以下に、中学生の学習発達段階に即した各教科のビッグ・アイデアの例を挙げてみますね。

【教科別具体例】中学生の発達段階に合わせたビッグ・アイデア3選

1. 国語(言語技術・リテラシー)

 国語におけるビッグ・アイデアは、単に漢字や文法を覚えることではなく、「コミュニケーションの手段」や「意味の構築」としての言葉の力に焦点を当てます。

  • 「書き手や話し手は、目的(情報伝達、説得、娯楽など)と対象者(誰に向けて発信するか)に応じて、形式や文体、言葉の選び方を意図的に変えている」

  • 「優れた読み手は、テキストに書かれていることをただ受け取るだけでなく、行間を読み、推論し、自分自身の経験や世界とのつながりを見出しながら『意味を構築』する」

  • 「言葉や物語は、他者の人生経験や多様な文化を理解するための強力な窓である」

2. 数学

 数学のビッグ・アイデアは、計算の手順(アルゴリズム)の暗記ではなく、現実世界の現象を説明し、問題を解決するための「モデル」や「パターン」としての側面に焦点を当てます。

  • 「数学は、世の中の予測可能な規則性(パターン)や関係性を表現し、一般化するための『言語』である」

  • 「現実世界の複雑な問題は、数学的なモデル(式やグラフなど)を用いることで解釈・予測し、解決に導くことができるが、そのモデルには常に限界が存在する」

  • 「データの収集・分析・解釈は、不確実な世界において客観的な推論を行い、情報に基づいた意思決定をするために不可欠である」

3. 理科

 理科におけるビッグ・アイデアは、個別の用語(細胞の名前や元素記号など)の暗記を超え、自然界の「システム」や、科学という営みそのものの性質を理解することです。

  • 「科学とは、私たちが住む世界について証拠(エビデンス)に基づいて探求し、自然の法則を理解しようとする『思考と調査のプロセス』である」

  • 「生物、化学、物理、地学のすべてのシステムにおいて、変化のプロセスは『エネルギーの流れ』と『物質の循環』によって駆動されている」

  • 「生物は生態系の中で互いにつながっており、人間の活動は、その自然システムの多様性と安定性に大きな影響(変化)を与える」

4. 社会

 社会科のビッグ・アイデアは、歴史の年号や地理の地名を暗記することではなく、過去から現在への因果関係や、人間の行動を決定づける要因を構造的に把握することです。

  • 「過去の出来事や歴史の反復的なパターンを理解することは、現在の社会問題を批判的に分析し、未来へのより良い選択(意思決定)をするための基盤となる」

  • 「地理的な条件(気候や地形、天然資源など)は、そこに住む人々の生活様式、経済、文化、そして歴史の歩みに直接的な影響を与える」

  • 「私たちは地球規模でつながった相互依存のコミュニティの一員であり、ある地域や国の政治的・経済的な行動は、他の国々の人々の生活に影響を及ぼす」

5. 英語(外国語)

 英語(外国語)におけるビッグ・アイデアは、単語や文法規則の暗記にとどまらず、言語が持つ「文化の鏡」としての役割や、現実世界でのコミュニケーションツールとしての本質を捉えます。

  • 「コミュニケーションの成功とは、単に正しい文法を使うことではなく、現実の文脈において、目的と対象者に応じて適切に意図を伝え、相手を理解することである」

  • 「言語と文化は相互に深く依存している。言語を学ぶことは、異なる文化の価値観や考え方(人々がなぜそのように考え、行動するのか)を理解し、尊重することにつながる」

  • 「外国語と異なる文化を学ぶことは、自分自身の母語や自国の文化、そして自分自身を客観的に見つめ直す機会を提供する」

ゴールから逆算する!明日からの授業を変える実践ステップ


 バックワードデザインで授業を作る際、先生はこれらのビッグ・アイデアを出発点とします。「この単元が終わったとき、あるいは中学校を卒業する際、生徒にこのビッグ・アイデアを自らの言葉で説明し、実生活に応用できるようになってほしい」というゴールを設定し、そこから逆算して、それを証明するための評価方法(パフォーマンス課題など)と、日々の授業内容を組み立てていくことになります。
 続きは次回です。このビッグ・デザインをもとに学習目標を作ってみましょう。

 本日も最後までお読みいただき、本当にありがとうございました! もし今回の記事が『明日の授業づくりのヒントになった』『バックワードデザインの理解が深まった』と感じていただけましたら、ぜひ【スキ】や【フォロー】をしていただけると大変励みになります。

 また、教育現場で実践されている先生方や、授業作りに悩む同僚・お知り合いの方々へ、X(旧Twitter)や各種SNSでこの記事をシェア(拡散)していただけますと非常に嬉しいです!皆様の現場での『ビッグ・アイデア』に関するご意見やコメントも心よりお待ちしております。

感謝一入
Warm Regards,
トビラAI拝

参考文献

  • Wiggins, G., & McTighe, J. (1998, 2005). Understanding by Design (Expanded 2nd ed.). Alexandria, Virginia: Association for Supervision and Curriculum Development (ASCD).

  • Bowen, R. S. (2017). Understanding by Design. Vanderbilt University Center for Teaching.

  • Beryl, L. L. (2013). Backward Design for Syllabus Development. Cultural Anthropology (Fieldsights).

トビラAIプロフィール

※ 本稿では画像生成と文章の推敲に生成AIを使用しています。

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