宙組公演『黒蜥蜴』上演記念! 宝塚歌劇団演出家・生田大和さん特別インタビュー 前編
東京宝塚劇場にて、原作/江戸川乱歩 戯曲/三島由紀夫 潤色・演出/生田大和(敬称略)の『黒蜥蜴』が上演されます。
【公演期間は7月25日(土) ~9月6日(日)】
※大劇場公演は7月5日(日)に千秋楽を迎えました

はじめに
江戸川乱歩原作、三島由紀夫戯曲の『黒蜥蜴』は、これまでも数々の名優が主人公のふたりを演じてこられました。
今回、小説原作では2012年に同じく三島由紀夫さんの『春の雪』や、『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』(-並木陽作「斜陽の国のルスダン」より-)を演出された生田大和さんの手掛けられる『黒蜥蜴』が上演されるとのことで、ぜひお話をうかがいたいとお願いし、インタビューをお願いしました。
前編では今回の公演の着想のきっかけや、作品に込めた思いをおうかがいしました。主演の桜木みなとさん、春乃さくらさんに名探偵、明智小五郎と美貌の女賊、黒蜥蜴を見出したお話、演出や舞台美術に込めた思いなどを語っていただいております。
宙組公演『黒蜥蜴』上演実現まで 桜木みなとさんの明智小五郎、春乃さくらさんの黒蜥蜴
――本日はおいそがしいなか取材をお受けくださり、ありがとうございます。
弊社、東京創元社では江戸川乱歩全集の一冊として『黒蜥蜴』を刊行していますが、このたび、三島由紀夫さんの戯曲『黒蜥蜴』を創元推理文庫から発売する機会にめぐまれました(インタビュー収録時の4月中旬は発売日前。現在は発売中)。
宙組さんで『黒蜥蜴』が上演されるということで、こうしてお話をうかがう機会をいただけたこと、大変嬉しく思います。
さっそくですが、生田さんが『黒蜥蜴』を手掛けられたいと思われたきっかけを教えていただけますか。
生田さん:
同じ『黒蜥蜴』でも乱歩さんの原作は冒険活劇的という印象が強いですが、それが三島さんの戯曲では愛の物語へと昇華されているんですよね。
一口に愛と言っても色々ありますが、『黒蜥蜴』という作品が持つ大きな愛、宿命的な愛の物語にトライしたいという思いはずっとあったんです。それに宝塚歌劇団は概ね、愛をテーマにした作品を上演する劇団ですから。
僕は乱歩さんの原作の『黒蜥蜴』とは小学生の時に出会いましたが、それから三島さんの『黒蜥蜴』を読むまでには少し時間があきます。戯曲を読むよりも舞台を観る方が先でした。というよりも当時は三島さんによって戯曲化されたものだという事さえ知らずに劇場へ行ったものですから、自分の知っている乱歩の『黒蜥蜴』とは随分印象が違って驚きました。少しだけ言い訳をすると、1990年代末から2000年代初頭にかけてはそれなりにアンテナを広げていないと、なかなか三島版『黒蜥蜴』の資料にあたるのが難しい時代でした。インターネット黎明期でしたし、そうWikipediaも無かったですから! 振り返ると一体どうやって暮らしていられたのか不思議ですね……ちょうど文庫版なんかは無かった時期だったんじゃあないでしょうか……美輪明宏さんの映画も観られなかったですし。それでも新潮社さんの全集で、2002年に刊行された23巻に収められていると知り、当時思い切って買ったものが我が家にあります。
そんな風に三島版『黒蜥蜴』と出会い、時同じくして宝塚歌劇団に入団し、演出助手として研鑽を積む日々が始まり、そして数年後……歌劇団の先輩演出家である木村信司先生が花組で『黒蜥蜴』を上演したんです。今から19年前ですね。正直「やられた!」と思いました(笑)。ところが蓋を(幕を)開けたら、三島版ともまた違って、乱歩の原典に沿いつつも木村先生のオリジナリティに溢れた『黒蜥蜴』だったんです……「なるほど、こう来たか」とか思っていました。酷い後輩ですよね(笑)。それで、もしかしたらいずれ木村先生とはまた違った切り口で三島版の『黒蜥蜴』をやれる日が将来くるかもしれない。その機会があればぜひ挑戦したいなと考えていました。木村先生とは常日頃、音楽や映画、文学について色々とざっくばらんにお話しする事があったものですから、そのことは木村先生にもお話ししていました。そうしましたらある日、先生がこちら(三島由紀夫『黒蜥蜴』、牧羊社版の函入り)をくださったんです。これね……初版なんですよ。
――初版!! 限定部数の。大変貴重なものですね……!
生田さん:
そうなんです。木村先生から、「これをお前にやる」と譲っていただきました。受け取ってからますます「いつか、いつか」という思いを募らせていました。ずっと自分の中で、明智と黒蜥蜴を探しながら温めていました。
――明智役と黒蜥蜴役のお二人を。
生田さん:
ええ。トップコンビを、ですね。歌劇団ではその時々の組のスターさんと生徒さんたちと一緒に舞台を作りますから。タイミングも大事ですね。悲劇的なものやシリアスな演目が続きすぎてもいけないとか、他の組のラインアップも関わってきますし……今回は幸運にも、『黒蜥蜴』が上演できる状況にも恵まれました。そしてトップスターの桜木さん、トップ娘役の春乃さんのなかに、明智と黒蜥蜴を見出すことができましたし。今こそ二人と創りたいと思いました。
ところで普段の桜木さんと春乃さんは、明智小五郎そして黒蜥蜴とはずいぶん距離のある人たちだと思うんですよね。であるからこそ、その距離を飛ぶときにとてもエネルギーが生まれるだろうと。
特に桜木さんという方が元々持っている人懐っこさや朗らかさと言いますか、人の心にすっと自然に入ってくる不思議な能力の内に“明智”を見出したことも、このタイミングで企画を出す後押しになりました。『黒蜥蜴』以外にも幾つか自分なりに企画はあったんですが、前回公演で宙組さんは『PRINCE OF LEGEND』という作品を上演していましたから、次はシリアスでヒロイックなものを。何かスケールの大きな、宿命的な愛の物語を二人に演ってほしいと考えた時に、ならば今こそ『黒蜥蜴』なんじゃないかと。勿論それなりに長い期間「黒蜥蜴、黒蜥蜴」と思い続けてきたこともありますが、このタイミングで宙組さんと創る機会を得られた事も含めて運というか……巡り合わせに感謝ですね。
2012年の『春の雪』、そして2026年の『黒蜥蜴』
――生田さんと三島さんといえば、2012年の月組さんの宝塚バウホール公演『春の雪』ですけれど、三島作品との出会いはいつ頃でしたか。
生田さん:
高校一年生の時に『仮面の告白』を読みまして、そこから高校時代、三年間にわたって、基本的に刊行順に読んできました。『春の雪』に辿りついたのは高校二年生の終わり頃だったと思います。
『豊饒の海』の四部作を読み終えた当時、そのすべてを消化できたかというと、できなかったです。本多繁邦は転生していく清顕を最終的に見失うじゃないですか。そのことが伝えようとしているものが、掴みきれなかったのです。何か「宿題を渡されたような気持ち」になりませんか? 今言ったように消化できなかったということもそうですが、三島さんが最終巻の原稿を書き終え、末尾に日付を記し、そして市ヶ谷に向かわれたという出来事も含めてに、そんなふうに感じています。
――『豊饒の海』について語られるとき、「円環」という言葉がよく使われますが、この環は閉じていないんですよね。
生田さん:
閉じきるかと思うとすっと抜けていってしまうようで。それゆえに、かえって胸の中に残り続けていたんです。
第一巻の『春の雪』という作品にフォーカスしますと、事前に送っていただいた質問リストでピックアップされていた僕の言葉、「血を流しながら素手でダイヤモンドを磨くような愛」(編集部注:『歌劇』2012年10月号掲載 月組宝塚バウホール公演・東京特別公演『春の雪』上演に際しての、生田さんと主演の明日海りおさんの対談に掲載。ポスター撮影時の生田さんのお言葉とのこと)のとおり、主人公の松枝清顕とヒロインの綾倉聡子の心の動きに惹かれました。特に、清顕の心の働きからは、勿論勝手な想像ですが三島さんの影を感じました。わがままといえばわがままであり、天邪鬼であり……
――鬱屈しているところと、ピュアなところがあり。
生田さん:
そうです。清顕は自分の人生を俯瞰しているようで、「こうでなくてはならない」型というか理想に向けて、自身を作品化しようとするような客観性がある。その一方でたとえ犠牲を払ったとしても、ある種の純粋性を獲得しようとする……その観念と情念の凄まじさに魅了されまして。それで「素手でダイヤモンドを磨く」という言葉が出てきたのだと思います。
――改めて、すごいお言葉だなと。
生田さん:
自分でも、当時そんなことを言っていたのだなあ、と思いましたけれど(笑)。
三島さんが運命というものを果たしてどう捉えていらっしゃったのか……打ち破るべきものなのか、自分の背後に存在するものなのか、それとも遥か遠くに待ち受けているものなのか……実際のところはわからないのですが「宿命的な愛」というものが、『春の雪』でも『黒蜥蜴』でも非常に印象的なんですよね。
『黒蜥蜴』の愛と円環
――さきほどおっしゃられたように、原作は推理小説としての面白さ、冒険活劇としてのエンタメ色が魅力ですが、これが三島版になったときに愛のお話になるわけですね。
生田さん:
緑川夫人は明智小五郎に「あなたの探偵という職業を賭けてほしい」と言います。僕の解釈ではこの時すでに彼女の心の全てとは言わないまでも、或る部分は明智に惹かれ始めている。この台詞が出てくるのは物語の序盤、ホテルの室内でのアメリカン・ピノックルの場です。このトランプ・ゲームから二人の駆け引きは始まっていく。しかし駆け引きの言葉である一方でこの「探偵という職業を賭けてほしい」という台詞の裏には「この人がいっそ探偵でなければ寄り添えるのに」とでも言いたげな緑川夫人のいじらしさが透けて見えるようです。では果たして明智が探偵でなくても、緑川夫人が明智に心惹かれるでしょうか? というと、そうではない筈ですし、そもそも二人は出会う事さえなかったでしょう。この二人は探偵と女賊であればこそ出会い、探偵と女賊であるが故に惹かれ合い、探偵と女賊であるが為に決して結ばれない……この出口のないメビウスの輪のような運命、宿命に二人は迷い込んでしまって、そこから出られないのです。
そして最も象徴的だと思う台詞が、「追われているつもりで追っているのか/追っているつもりで追われているのか」という箇所ですけれども。これはまさに円環そのものですよね。この円環を強く感じさせる二人の関係性が、僕としては大変面白いと思ったポイントです。
抽象を追求した演出/円環を意識した舞台美術
生田さん:
乱歩さんの原作が冒険活劇的であると感じるのは、『黒蜥蜴』がもともと連載作品だったという事も大きいのではないですか。連載であるからには、毎回次の話へと読者の関心を引っ張り続けなければならない。その、読者を惹きつけ続けなければならないという軛から逃れたところで三島さんの戯曲版は創り上げられていて……乱歩版に一貫して吹き続けていた“冒険活劇”の風はやみ、じわっと湿度ある世界が広がるようです。
僕は、乱歩版は乾燥した世界だと思っているんです。対して三島版は湿っている。物語を潤しているものの正体は三島さんの修辞・レトリックだと感じています。そしてレトリックというのは抽象性を湛えている……その抽象性こそがこの物語を豊かにしていると思うんです。
少し話が逸れるようですが、ある種のものごとの中には抽象でしか伝えられないところがあると僕は思っています。“抽象”という言葉について考えると、その対義語は“具象”でしょうか。我々が生きているこの社会にはつきものですよね(笑)。「もっと“具体的に”」とか、よく言ったり、言われたりする言葉じゃあないでしょうか? “具象”や“具体”は物事をとても明確に、限定して伝えてくれる言葉であり、そしてあらゆる広がりや可能性を排除する言葉でもあります。それに比べて“抽象”のなんと豊かな事でしょう!(笑) 僕は抽象的な表現や芸術が大好きです。そこにはあらゆる可能性が満ちているからです。ですから、今回の舞台でも物語の中の言葉たちが持つ抽象性を可能な限り損なわないようにしたいですね。
そこでむつかしいのが、三島さんの文章に満ちている芳醇な言葉たちを、抽象的に拡大するのか、咽せかえる程の美の横溢として具象的に追求するかという点です。ここは演出家によってかなり変わるところだろうと思います。美輪明宏さんは具象を大切にされていて、たとえば衣装や小道具なども本物のフランス製の布地に拘られていたと伺ったことがあります。一方で、デヴィッド・ルヴォーさんが演出され、中谷美紀さんと井上芳雄さんが主演されたバージョンでは、かなり抽象性の高かった印象を受けました。
では、今回はどうするのかというと……目指すのはいいとこどりです(笑)。ただそれぞれの難しさというものがあって……例えば“具象”というものはそれを追求すればするほどに、レトリックの中に存在している“抽象性”が型に嵌められていってしまう可能性があるのです。そこにはくれぐれも気をつけていかなければ……可能なかぎり言葉に潜む抽象性を活かしつつ、舞台の特に視覚的な面においてはコンテクストの広がりを感じられる舞台空間を実現したいと考えています。
――舞台セットについてはいかがですか。
生田さん:
舞台美術家の松井るみさんとの話し合いの入口は「一番印象に残っている台詞はどれだろう」というところでした。そして、やはり「追われているつもりで追っているのか…」という台詞を大事にしようと。
宝塚大劇場の舞台上には“盆”と呼ばれる舞台機構があります。舞台をつくる我々からすれば、盆というのは常にそこに、デフォルトで存在してしまっているものなんですね。ですが今回は、この盆を「元々は何もない空間に、あえて目的意識を持って“盆”を持ち込んだ」というイメージでやりたいとお伝えして……ですから、盆がなくては成り立たない舞台美術になっていきました。場面を組み立てるにあたって、舞台美術というのは制約でもあるんです。そのある種の“フラストレーション”のなかで二人の追走劇である事を際立たせるために、全体で円環を描くような世界にしたいなと思っています。
そしてもう一つ重要なのが、彼女(黒蜥蜴)の心こそがダイヤモンドだということ。アウターとインナー。外側は黒蜥蜴という鎧を纏っていたとしても、その内面は硬質でありながら繊細なダイヤモンドであって……特に物語の終盤にかけて、その“場”がどこであるかを表現することだけに終始するのではなく、どんどんと黒蜥蜴の心奥に迫っていくような……そういったことも感じ取れる空間に仕上げてくださっています。
今の段階ではお話しできない部分もありますから、ぜひ劇場でご覧ください。
『黒蜥蜴』における光と闇、愛のかたち
――『春の雪』と『黒蜥蜴』という作品自体は、あまり並べて語られることはないと思うのですが、先ほどの「円環」の構造であったり、「追う/追われる」という関係性、制約のなかで交わされる愛であったりとか、お話をうかがっていると、キーワードの部分部分にどこか共通点を思わせるところがありますね。
生田さん:
『春の雪』のポスター撮影時に僕が言ったという、「血を流しながら素手でダイヤモンドを磨くような愛」という言葉は、確かに明智と黒蜥蜴の愛にも当てはまるところがあると思います。果たして本物の宝石とはなんであったのか、という点も含め、どこか通底するものがあるな、と。
明智小五郎というキャラクターの存在の仕方については、乱歩版と三島版でずいぶん隔たりがあるように思います。乱歩版の明智は言ってしまえば光の世界にいる。もちろん乱歩版には乱歩版の闇が広がりますが、明智自身は確実に善の側にいると言えるのでないでしょうか。ところが三島版の明智は非常に危うい。最後の一線を越えることはないとしても、一歩踏み出せば犯罪者の側に踏み込みかねないギリギリのところまでいく……本当は闇に心惹かれてしまっているけど、その資格が自分にはないからそちらには行けない。資格がないから越えないだけで、その見えない壁ぎりぎりのところにいる、というのが三島版の明智なんじゃないかと思います。そして、自分には成し得ないことを目の前で黒蜥蜴に成し遂げられてしまう。ゲームに勝利するのは明智なんだけれども、勝利と同時に明智の内では敗北しているのです。
そういった黒蜥蜴の美学と明智の愛、或いは明智の美学と黒蜥蜴の愛が渦を巻くようにせめぎ合う……愛の物語なんですよね、これはやはり。
そして、本物であるが為に結ばれることのない明智と黒蜥蜴の愛に対して、雨宮と早苗の愛は贋物であるが故に結ばれる愛なんですね。だからこそふたりは生き残る。
この世の愛って、きっと様々な気遣いのようなものの上に成り立っている面があるんじゃないでしょうか? 気遣いというか、思いやりというか……そのようなものの上で、みんな可能な限り相手に誠実に、正直でありたいと思っているけれど、だからといってその思いの正直さの為に相手を断崖絶壁まで追い詰めるような事はまずないでしょう? 明智と黒蜥蜴はそこまでいってしまうんだけれど、雨宮と早苗はそうではない。その対比、愛のコントラストは見どころだと思います。
宙組版『黒蜥蜴』に仕込んだ、ある〈トリック〉
生田さん:
そういえば、ネタバレになってしまうので今は詳しくは言えませんが、おそらくこれまでの上演ではないであろう解釈というか、“原作・江戸川乱歩”“戯曲・三島由紀夫”ならではの、それぞれから引っ張ってきた仕掛けを用意しています。二回以上ご覧頂いても楽しめるように、というか……
――二回観て初めてわかる、というのは、推理小説の楽しみに近いですね。ページを前に戻って読み直して、ああ! というような。
生田さん:
そうなんです。舞台を作っている身からすると、サスペンスと演劇ってその相性においてむつかしく感じます。演劇は或るタイムラインのなかで存在しているものなので、戻ることができません。もちろん「あのときの“あれ”」みたいな事を表現するのに、たとえばプロジェクション・マッピングなどで提示することはできますし、回想シーンが入る芝居もあります……でも、回想シーンって難しいんですよ。だって“回想”ですから、回想者の主観が入るわけです。三人称単数が途端に一人称になってしまうんです。となると果たして、その語り部は信頼に足る人物なのかどうか……叙述トリックの話になってきましたね(笑)。今作の原作である“乱歩版”で明言されている“ある事”が、三島版ではどうにも明言を避けられているように感じる、そんな箇所があるのです。それは或る登場人物についてなのですが、物語の序盤でその人物が望んでいた人生と、幕切れに彼女が歩む人生の間に隔たりを感じるのです。その隔たりを“素直”に解釈するか、“もしかして、彼女は?”と別の解釈の可能性を想像するか。僕としてはその辺りはこの『黒蜥蜴』という作品の味として、お客様それぞれに楽しんで頂けたらいいなと思っています。
“読書体験”についてはこのインタビューの後編で深掘りしていくわけですが……読書は素晴らしいものです。そこにあるだけでは“一冊の本”に過ぎないものが、読書を通じて、読む人の数だけこの世に世界が増えていく、広がっていくんですよ! 読者のパーソナリティと寄り添っているところも読書体験の素晴らしさですね。同様に僕としては観劇された方の数だけ、それぞれの“観劇体験”として作品を楽しんで頂けたら嬉しいです。
インタビュー後編は6月9日(火)公開予定です。そちらもどうぞお楽しみに!【6月9日追記:後編を公開しました】
公演情報
ミュージカル・ロマン『黒蜥蜴』
原作/江戸川乱歩 戯曲/三島由紀夫
潤色・演出/生田大和
スパーキング・イルミネイト『Diamond IMPULSE(ダイヤモンド インパルス)』
作・演出/竹田悠一郎
公演期間:
東京宝塚劇場(東京都)2026年7月25日(土) ~9月6日(日)
【終了】宝塚大劇場(兵庫県) 2026年5月23日(土) ~7月5日(日)
生田大和(いくた・ひろかず)さんプロフィール

神奈川県出身。2003年宝塚歌劇団入団。2010年、花組公演『BUND/NEON 上海』で演出家デビュー。2012年、『春の雪』〜三島由紀夫著「春の雪」(豊饒の海 第一巻)より〜の演出を手掛ける。2014年、花組公演『ラスト・タイクーン —ハリウッドの帝王、不滅の愛—』〜F・スコット・フィッツジェラルド作「ラスト・タイクーン」より~で宝塚大劇場デビュー。
主な作品に2016年、雪組公演『ドン・ジュアン』(2024年花組で再演)、2019年、花組公演『CASANOVA』、2021年、宙組公演『シャーロック・ホームズ−The Game Is Afoot!−』などがある。
