校長先生が来ない始業式 【島小②#02】/離島の小学校編Season2 02
パソコンに続いて、今度は連絡船。
新年度の始まりは、またしても船に振り回されることになりました。
前回の話👇
◆本シリーズについて(初めて読んでいただく方へ)
今から約20年以上前、2002年(平成14年)4月、県で唯一の離島にある小学校に赴任しました。
車も信号もなく、連絡船は1日3往復が命綱の島でした。
海の荒れる日は、移動そのものが大きな出来事になります。
島の仕事や暮らしは、天候と船の都合に大きく左右されていました。
少ない職員で学校を回し、小中の宿舎で生活をともにする日々が続きました。
予定通りにいかないことが、特別ではなく日常です。
また、島にはインターネット接続はなく、デジタルデバイドは広がっていくばかりでした。(※離島のデジタルデバイド編参照)
そんな中でも,総合的な学習の時間で子どもたちに自信をもたせてやりたいと考え,取り組んできました。(※離島の総合的な学習の時間編①参照)
そんな背景となるこの島での小学校編では、授業や行事だけでなく、島ならではの工夫や出来事、ここでしか味わえない体験の数々を、小さな学校と暮らしの記録として綴っていきます。
いよいよ2年目、Season2(2年目)の開始です。
離島の小学校編Season1(1年目の記録)マガジンはこちら
※本文中の地名・固有名詞は一部仮名としています。
1 始業式の朝、船が止まった
始業式の朝、外はかなり荒れた天気でした。
そして朝の時点で、連絡船は欠航です。
問題は、県校長会終了時間の関係で前日来られなくなっていて、当日の朝朝1便で来る予定だった校長先生です。
が、この時点で島に渡れなくなり、始業式・着任式には間に合わなくなりました。
校長先生以外の先生方は、小中とも前日から島に入っていたので、学校には必要な人数はそろっていました。
それでも着任式と始業式は、予定どおり行うことにしました。
小学校の校長先生は着任する当事者ですが、その本人が島にいないままの式になります。
少し変な形ではありましたが、式は実施しました。
始業式が終わったあとも、天気と船の様子が気になる朝でした。
2 気になるのは、明日のこと
午前中は南風で雨も強く、この状態では船が動かないのも仕方がないと思っていました。
ところが午後になると雨は上がり、空も少し明るくなってきました。
これなら動くかもしれない、という話も出ました。
港の様子を気にする声も増えてきます。
しかし風は北に変わり、西高東低の冬型の気圧配置になりました。
波はおさまらず、その日のうちに船が動くことはありませんでした。
この日も終日欠航です。
校長先生の机の上には、目を通さなければならない文書がどんどん積み重なっていきます。
さらに、次に気になるのは翌日の入学式でした。

校長先生が来られなければ、予定どおりにはできません。
結局、入学式は時間を遅らせて行うことになりました。
3 入学式は遅れて始まりました
翌朝、小中それぞれの校長先生が、朝1便で島に到着しました。
入学式は、通常より約1時間遅れで、中学校の式のあとに続けて行う形になりました。
式が行われる体育館は、小中共用なのです。
限られた時間の中で、会場を整え直し、進行を確認しながら準備を進めました。
気がつけば、あっという間に式の時間です。
今年の新入生は1人でした。
校長先生や来賓の「おめでとうございます」という言葉に、「ありがとうございます」とはきはき答える姿が印象に残りました。

準備はばたばたしましたが、式そのものは落ち着いた雰囲気で終わりました。
4 入学式が終わってからが本番
入学式と職員会が終わってからは、教室のPC環境整備に取りかかりました。
今年度から6年生教室と1・2年生教室を入れ替えたため、昨年度に引いていたLANケーブルは1本しか来ていなかったのです。
PCも1台しかなかったので、前の6年生教室から持ってきたもの、職員室でサーバーにしていたもの、倉庫に入っていたものを設置しました。
1・2年生教室から順にIPアドレスを振り直し、PC名を変え、サーバーの設定も変更しました。
ケーブルを引き直し、設定を変え、またつないで確認する、その繰り返しでした。
思った以上に時間がかかり、気がつけば20時を過ぎていました。
こうして、2003年度に入り、新学期が本格的にスタートしました。
しかしながら、年度の始まりから連絡船に振り回される、島ならではの波乱の幕開けに、今年も翻弄されるのかと思った出来事でした。
私は6年生の担任となり、今年の総合的な学習の時間は、3年生2人と6年生3人の合わせて5人で行うことになります。
※ 次回に続く・・・
離島の小学校編Season1(完結)はこちら👇👇
離島の小学校編Season2マガジン(連載中)👇👇👇
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