見出し画像

実物でたどる、図鑑づくりの学び【な総島魚#10】/なるほど!総合的な学習(離島の小学校編)/おさかな天国編

本編では、冬休みに教師が図鑑の仕上げを行い、その過程で思いがけないイラスト作者との出会いがあった。
今回はその舞台裏として、実物のスクリーンショットを手がかりに、図鑑づくりの学びを解説していきたい。

※2002年度(平成14年度)離島勤務1年目の「総合的な学習の時間」の実践記録をもとにしています。
※本文中の地名・固有名詞・氏名などは一部仮名にしています。

今回の対応する本編(島総10)👇


1 コンテンツを核に据えた図鑑づくりの最終段階

島総合10は、図鑑づくりがいよいよ“作品として形になる”場面を扱った回である。
半年間、子どもたちが調べ、話し合い、考えてきた内容を、今度はホームページという媒体にまとめていくことになった。
ここで大切にしたのは、学びの中心はあくまでコンテンツであるという視点だった。

イラストの配置やレイアウトづくりは形としてはわかりやすいが、学習時間の多くをそこに費やすと、子どもたちが本来向き合うべき「内容をどう伝えるか」という学びが薄れてしまう。
図鑑を一冊のホームページに仕上げるには、全体構成の整理やリンク管理といった作業が必要になるが、これを子どもたちが一人で担う形では授業としての公平性も成り立たない。

そのため、最終編集は教師が引き受け、子どもたちの学びは“内容を考え、伝える部分”に集中させることにした。
どの情報を入れるか、どんな説明が読み手に伝わるか──そこにこそ総合的な学習の価値があると考えたからである。

教師が編集を担ったのは、「大人がやったほうが早い」からではない。
子どもたちの考えが正しく伝わる形に整えるために、最後の工程だけは大人が責任をもって仕上げる必要があった
そのほうが、学びの本質がぶれずに残ると考えたのである。


2 編集という役割が支えた学びの出口

本当のねらいは評価そのものではなかったが、もし入賞できれば子どもたちの自信になると考えていた。
半年間の学びが外から認められる経験は、確かな励ましになる。
また、この図鑑づくりが島のデジタルデバイド解消へ小さな一歩を生み出すかもしれないという期待も心のどこかにあった。

もちろん入賞の保証などない。
それでも、図鑑をホームページという形にまとめることで、子どもたちの学びが他者に届く可能性が生まれる。
総合的な学習の時間における「実社会との接続」は、こうした挑戦の積み重ねによって育っていく。

以下には、実際に作成したホームページ画面のスクリーンショットを掲載する。
ここから先は実物資料となるため、有料マガジンにて紹介したい。

ここから先は

1,644字 / 14画像
このマガジンの記事は,一度購入していただくと最後まで追加料金なしで購読できます。無料のおさかな天国編のいわゆる解説版です。合わせて,読んでいただけると幸いです。連載終了後,価格改定の予定です。

【完結】離島の小学校で行われた「魚の図鑑づくり」プロジェクトを通して、子どもたちが探究に出会い、学びを深めていく記録をまとめたシリーズです…

Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

応援いただいたお気持ちは、子どもたちの学びを物語として発信し続ける力となり、教育の現場で役立つヒントへとつなげていきます。