01 担任復帰から始まる ― 総合的な学習の土台を築く
「なるほど!総合的な学習」と題して実践を基に,総合の的な学習の時間のポイントを語ります。今回は和菓子プロジェクトの1回目からです。
担任復帰の重みがくれた覚悟
担任を外れて三年。久しぶりに学級を受け持つことになったとき、私はこれまでとは違う強い決意を抱いていた。
そこには一つの出来事が深く関わっている。
かつて同じ学年を組み、プライベートでも親しくしていた同僚のS先生が、がんのために急逝したのだ。まだ四十歳にも満たない若さだった。
その先生は「担任を外れるぐらいなら学校をやめる」と口にするほど、子どもと向き合うことに情熱を燃やしていた。その姿に、私は大きな敬意を抱いていた。
一方で、私は「一度ぐらい担任外を経験するのも仕方ないな」と考えていた。
しかし、いざ担任から離れてみると、学級担任として子どもたちと日々を共にし、学びを支える重みとやりがいを痛感した。
だからこそ、三年ぶりに担任に復帰したときには「子どもと正面から向き合い、本物の学びを形にしたい」と心に誓ったのだ。

当時の私は、クラス三十名を超える子どもたちの日記や自主学習ノートを毎日欠かさず丁寧に見ることを決意し、それを実行していた。(当時のことを思い出した。自主学習ノートは2冊用意し、毎日交互に見ていた。)
学校を後にするのは夜九時を回ることもしばしばだった。もちろん今の働き方改革の流れから見れば、決して良いこととは言えない。
そしてそれは、私自身の単なる自己満足であったのかもしれない。
しかし、そのことが「子ども一人ひとりとの対話」になっていたのだと思う。子どもの思いや問いに寄り添うことが、これからの学びを組み立てる土台になると考えていた。
そして、この姿勢が後に総合的な学習の時間を進める上での大切な基盤となった。
主体性を引き出す魔法の一手
さて、総合的な学習を進めるにあたって、私が大切にしているポイントがある。そのひとつが「仕掛け」だ。
つまり、子どもの主体性を引き出すために教師が仕組む手立てのことである。
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