【島小#05】離島の教室、動き出す──生活・修学旅行・交歓学習/離島の小学校編05
前回は、離島の小学校の基本情報やちょっとしたエピソードを紹介しました。 今回からは、実際に赴任してからの生活や行事、オフタイムなど、「離島の学校ならでは」の出来事を中心にお伝えしていきます。 基本情報で触れた部分と重なるところもありますが、時間の流れということでご容赦ください。
離島で勤務することとなった一教師の奮闘記です。 今から約20年以上前、2002年(平成14年)3月からのお話になります。
※本文中の一部地名や固有名詞は仮名にしています。
1. 宿舎生活と自炊の日々
離島赴任1年目の2002年5月。 GWが明けたいよいよ1学期が本格的に始まった頃のことを思い出します。
赴任してから1か月ほど経っていましたが、まだまだ生活も仕事も慌ただしく、落ち着いたとは言えませんでした。
当時の生活は、小中学校の先生方と同じ教員宿舎で、日曜の夜から土曜の朝まで過ごすスタイル。 校長先生だけは別の宿舎を利用されていました。
私の部屋は宿舎の玄関すぐの場所で、トイレと小さな調理スペース、流しとガスコンロ、そして6畳の和室という造り。 特にエアコン(冷房)が備え付けられていたのは、その当時の私にとって正直うれしい驚きでした。
もちろん基本は自炊。 コンビニはなく、漁協の売店も18時には閉まってしまうため、週に一度自宅に戻った際に食料をまとめて調達してくるのが習慣になりました。
島には旅館もあり、ありがたいことに食事をいただくことができました。 新鮮で珍しい魚料理が並び、しかもボリューム満点。 ただ、これを毎日続けていたら確実に太りそうだったので、私は週1回に自主制限。 自然と小中の先生方と相談し、水曜日に行くのが定番になっていきました。
普段の自炊は一人での食事、当然会話もなく淡々と済ませます。 けれど旅館での食事は、先生方とあれこれ話をしながら楽しめ、いい気分転換になりました。

宿舎のお風呂は共同で、時間をずらして交代で利用。 洗濯機も共同で、譲り合って使っていました。 さらに玄関や廊下、お風呂などの清掃は当番制で交代。 その分担を決める話し合い――実際は飲み会を兼ねていましたが(^_^;)――も行われました。
学校の方では「教育計画」(その年度の教育活動をまとめた冊子)の作成に追われ、毎日20~21時頃に帰宅。 そこから食事・風呂・洗濯……。 新しい環境の緊張感も加わり、毎日ぐったり疲れていたことをよく覚えています。
2. 市内は1泊2日、離島は3泊4日──その理由
5月中頃には修学旅行がありました。 赴任して間もない時期に、いきなり計画や引率に関わることになるとは思ってもいませんでした。
実は若い頃に山間部の学校で勤務していた際も修学旅行を経験していて、その時は町内の3校合同(町連合)で実施。 しかも勤務した3年間のうち、6年担任で修学旅行、5年担任で宿泊学習と、当番校として準備・運営を担ったこともありました。 どうやら私は「お世話係」の星の下に生まれているのかもしれません(笑)。
今回の行き先は大阪・京都・奈良方面で、2泊3日。 市内の学校は通常1泊2日で行きますが、離島の学校は市内と合同で行っていたため、船便の関係で前後に1泊ずつ余分に宿泊し、以前は3泊4日だったそうです。 ただ、その前後の宿泊は県内での滞在だったので、少しもったいない気もします。
やがて修学旅行の行き先を学校ごとに決められるようになり、「せっかくなら県外で2泊」という方針に。 結果として、ゆったりした充実の旅行となりました。
修学旅行は2年に1回、5・6年生合同で実施。 赴任した年にいきなり当たったので準備は大変でしたが、無事終えられてホッとしました。 ちなみに当時の下級生は1・2年生。次の修学旅行は4年後になる計算でした。
3. 交歓学習って何?島の子と山の子の出会い
5月の終わりには「交歓学習」もありました。 「交換学習」ではなく、県内の別の小学校を全校児童と教職員が訪問し、交流を深める活動です。 これも計画・立案・交渉・連絡等すべて私の係でした。
交流先は山の学校。 ちょうど前任校で一緒に働いていた先生が、その学校の教頭先生に赴任されたばかりで、そのご縁からお願いすることになりました。

当日は子どもたちが、パワーポイントで作成した学校や地域の紹介スライドを発表。 わが校にはプロジェクターがなかったので中学校から借り、パソコンは私の私物「VAIO U-1」(懐かしい・・・この頃は私物を使うのも結構当たり前でした)を持ち込みました。 小型で持ち運びに便利な機種で、この発表のためにディスプレイアダプターまで新調したのを覚えています。
こちらからは島でとれたひじきをお土産に持参。 一方で、訪問先では梅の収穫体験をさせていただき、梅シロップまでいただきました。 子どもたちにとって、とても貴重で楽しい経験になったと思います。
▶ 離島の小学校編06へ続く
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