春の九州、鉄じゃない人の鉄道エッセイ 【ふエ#30】/ ふりかえりエッセイ 30
土曜は、気持ちのいい春のような天気の日だった。
こんな日だと、九州をのんびりと旅行できたらいいな、と思う。
春の九州はとてもいい。
そもそも暖かい場所の上に、さらに春が来たという感じが、とてもよく似合うからである。
九州には、これまで何度か行ったことがある。
自分の車だったり、レンタカーだったりで回ったこともあったが、やはり列車での移動が楽しかった。
それは、数多くのデザインの列車が走っているからだ。
JR九州は、JRグループの中でも車両の種類数はNo.1らしい。
車両数そのものはJR東日本がダントツでトップなのだが、それぞれの違った形の「種類数」においては、JR九州にかなうところはない、ということだ。
乗り換えで時間待ちをしている別ホームには、さまざまなデザインの列車が並んでいて、 乗らなくても、思わず写真に残しておきたくなる。
特に乗り鉄・撮り鉄というわけではないが、偶然見かけるいろいろなデザインの列車に、ときめいてしまう。
D&S(デザイン&ストーリー)といった、いわゆる観光列車だけでなく、特急や新幹線、いわゆる通勤・近郊型電車(ディーゼルを含む)など、本当にいろいろな種類の列車がある。
もちろん、元の記号?キハ○○○とか(そこまで詳しくはない)共通の車体にカラーリングを変えたものも多い。
まあ、珍しいデザインの列車を見かけたら、とりあえず撮っておくだけなので、別に九州に限った話でもないのだが……。
と思い、私自身がこれまでに撮ったJR九州の写真を、あらためて振り返ってみた。
意外と少なかった……(笑)。
でもまあ、せっかくなので、いくらか紹介してみよう。
まずは、ゆふいんの森。
九州で初の観光列車らしい。
少し調べていて、なんとディーゼルカーだった。
その優雅な車体からずっと電車だと思い込んでいた。

博多駅のホームに停まっていた、特急「ソニック」。
白くて丸みのある先頭のデザインは、何度見ても印象に残る。
名前を知らなくても惹かれてしまうが、「ソニック」と聞くと、いかにもかっこいいと思う。

博多駅で並んで停まっていた、九州新幹線「つばめ」。
新幹線なのに、どこか丸くてやさしい顔をしている。
こんな感じが好きなのかもしれない。

ホームに入ってきた、特急「リレーつばめ」。
明るい白の列車が多い中で、この落ち着いた色合いは少し異質に見えた。
これもある意味、鉄仮面のようでかっこいい。

地方駅のホームに停まっていた、特急「にちりん」。
派手さはないが、どっしりとした存在感がある。
都会を急ぐ列車というより、九州の風景の中を走るための特急、という感じがした。

最後は、ホームに停まっていた、快速「佐世保」。
今ではすっかり見かけなくなった、懐かしの気動車だ。
若かりし頃を思い出す。

これ以外にも観光列車や特急以外の写真も意外と残っていた。
思ったより、多かった。
最初と話が違うやないか。(笑)
こうして写真を並べてみると、九州の列車は、速さや新しさだけで語れるものではないとあらためて思う。
白くて洗練された特急もあれば、九州らしい表情をした新幹線があり、役目を終えつつある列車や、エンジン音とともに走る懐かしの気動車もある。
それが九州という土地柄にマッチする。
そして、列車だけではない、自然やたたずまい、食も含めてのすべてが、私を九州の虜にするゆえんなのだろう。
これまでの思い出で身も心も温かかくなる場所。
そんな九州にまた旅に出たい。
次に九州を旅するなら、目的地を詰め込まず、観光列車に揺られながら、列車に乗る時間そのものを楽しむ旅をしてみたい。
春の九州なら、きっとそれが一番似合う。
完
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