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語った夢を、総合の学びへつなぐ 【総校①#07】/校長の挑戦―総合の力を信じて 第1章

いつも読んでいただきありがとうございます。
なぜか,この校長シリーズは,今のところ土曜日更新になってきてしまってますね。

さて,前回は、コロナ禍の学校で「考えること」を土台に、学校の時間を動かし直そうとした6月の記録でした。 (前回#06「ボーッと生きない学校が、動き出した」
その考え方は、特別な対応ではなく、学校の日常へと少しずつ流れ込んでいきます。
今回は、七夕の朝会で語った「夢や願い」を、総合的な学習の時間へとつなげ、6年担任とともに学びを具体化していった7月の取り組みを描きます。

◆本シリーズについて(初めて読んでいただく方へ)

今から5年前の2020年度。
新型コロナウイルスの感染拡大により、学校の日常は大きく揺れていました。
行事は止まり、人との距離が求められる中で、子どもたちの学びや気持ちを、どう支えればよいのか。
現場は、先行きの見えない時間の中にありました。

そんな状況のまっただ中、私は中山間地域の小学校に校長として赴任しました。
着任直後には、いきなりの臨時休校を迎えます。

このシリーズは、コロナ禍という困難な時代に、教職員の叡智を結集しながら、総合的な学習の時間を学校経営の中心に据え、子どもたちの感動体験を通して、自己肯定感を支えようとした、小学校校長としての実践記録です。

これまでのエピソードは、 マガジン「校長の挑戦―総合の力を信じて」にまとめています。

※注 今回も本文中の一部地名や商品名等は必要があれば,仮名(かめい)またはイニシャルにしています。


1.夢・願い・目標を考える七夕の朝

朝会での子どもたちへのメッセージは、6月だけで終わりませんでした。
7月に入ってからも、折に触れて、考えてほしいことを伝え続けました。

7月7日の七夕の日には、夢や願いについて話をしました。
七夕といえば、短冊に願い事を書き、笹につるす行事です。
そのことから、子どもたちには、「夢」「願い」「目標」という、よく似ている三つの言葉について考えてもらいました。

夢は、大きくて、遠くて、簡単には叶わないものです。
願いもまた、すぐに実現するものばかりではありません。
では、夢や願いは、誰かに叶えてもらうものなのでしょうか。
子どもたちには、冗談交じりに「ドラえもんがいればいいね」と話しながらも、最後は、自分自身の努力が必要であることを伝えました。

そこで、目標という言葉を出しました。
目標は、夢や願いに近づくための、小さな一歩です。
この小さな目標を一つずつ積み重ねていくことで、遠くに見えていた夢にも、少しずつ近づいていける。
そんな話をしました

子どもたちには、大きな夢を持ってほしい。
そして、その夢をいつか叶えるために、今日できる小さな努力を、これから重ねていってほしい。
七夕の朝会は、そんな願いを込めて締めくくりました。


2.制限の中で、総合を前に進める

一方で、学校現場では、コロナ禍ならではの難しさが続いていました。
それでも、総合的な学習の時間については、何とか前に進めてほしいと考えていました。

まずは、各学年の担任の先生方が、どのように実践を進めているのかを見せていただくことにしました。
決められたカリキュラムに沿って進めてはいるものの、5年生の田植え体験のように、どうしても実施できない活動もありました。
そのため、例年より規模を縮小したり、内容を変更したりせざるを得ない状況も見られました。

私自身も、校内研修の時間をいただき、思考ツールの紹介や、その使い方について説明しました。
活動が制限される中でも、子どもたちが考え、話し合い、整理する力は育てられる。
そのことを、先生方と共有したいと考えてのことでした。


3.6年担任と描いた、総合のゴール

そのような中で、私と同時に赴任してきた6年生の担任の存在がありました。
この学校での総合的な学習の積み重ねを知らない分、担任はまっさらな状態でした。

私自身、令和2年度の総合的な学習では、6年生の活動を学校全体のモデルにしたいと考えていました。
そこで、総合的な学習の時間を、単なる調べ学習で終わらせるのではなく、子どもたちが新しいものを創り、何かを提案できる学びにできないかと話しました。

ただ、そのような進め方に、担任は不安も感じていたようでした。
経験が少ない中で、どこから手を付ければよいのか、戸惑いがあったのだと思います。
そこで私は、これまで自分が積み重ねてきた総合の授業づくりの考え方や事例を伝え、いつでも相談にのることを約束しました。

まずは、子どもたちが目指すゴールを設定すること。
そこから逆算して、学びを組み立てていくこと。
そんな話を、何度も重ねました。


4.地域の材を生かした学びが、動き出す

6年担任からは、総合的な学習の時間について、積極的に相談がありました。
地域の特産である、みかんや恐竜を題材に、子どもたちがふるさとを見つめ直す学習をしたい。
そのためのアイデアはないだろうか、という相談でした。

私も、この町の材を生かした単元ができればと考えていました。
まずは、地域の特産や特徴を、子どもたち自身がしっかり理解することが大切だと伝えました。

話し合いを重ねる中で、「ゆるキャラを作る」という案が出てきました。
当時、各地で行われていた実践でもあり、地域のよさを見つめ直す入り口として、適した活動だと感じました。

ゴールが見えてくると、次に考えるべきことも明確になります。
自分たちの地域の特徴や課題を学び直すこと。
他の地域のゆるキャラには、どんな思いや願いが込められているのかを調べること。

そうした学びの流れを、担任と一緒に整理していきました。

その中で、この町がなぜ恐竜で有名なのか、という話題が出てきました。
そこで、7月28日、6年生は県立博物館を訪れました。
町で発掘されている化石や、恐竜が生きていた時代の様子について、学芸員の方から詳しく教えていただきました。

恐竜の化石を含む地層が町に残っていること。
実際に見つかった化石や、発掘の様子。
実物や写真、映像を通して、子どもたちは町の持つ価値を、あらためて実感していました。

夢や願いの話から始まったこの学びは、少しずつ、具体的な形を伴って動き始めていました。

次回へ続く・・・👇

これまでの経過は「校長の挑戦 総合の力を信じて 第1章 マガジン」で読めます👇👇👇


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