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韓国の食文化イベントの企画・広報・発信の現場から~日本韓食振興協会での実務3年間とこれから

韓国料理の団体で広報企画・発信の実務を担当

日本に「和食」という言葉があるように、韓国には「韓食」という言葉があります。韓国料理、韓食を日本で広報する活動に、これまで3年間以上にわたり、携わってきました。

2023年から、日本における韓食の広報団体「日本韓食振興協会」の一員としてイベント企画・運営への参画や、広報の実務を行ってきました。2025年秋からは事務局長に就任しました。協会内では従来の業務に加えて、企画や広報、運営、調整といった全般を担当しています。

またこれまで通り日韓の分野に強いライター・編集(自営業であり、こちらが本業)としての軸に重きをおいて活動を行っており、オフライン・Webでのイベントを含めて、企画設計段階から広報の実務、写真や動画を含めた現場記録、そして事後レポート作成まで一貫して対応が可能です。

一般社団法人日本韓食振興協会とは

日本韓食振興協会は、前身となる団体が2005年に発足し、乳酸発酵する本来のキムチ、在日コリアンが日本で発展させた焼肉文化を知らせること、そして韓国政府が唱えた韓食世界化に呼応する形で、韓食や韓食文化の広報を行ってきた団体で、20年以上の歴史があります。

日本韓食振興協会ホームページ(www.kanshoku.net)

協会の実務に携わるようになった理由

日本韓食振興協会の役員・会員はオールドカマー・ニューカマーの在日韓国人が中心で、焼肉店を含む韓食堂のオーナー、韓国食材流通業者により構成されています。コロナ禍で活動が停滞し、協会の発信が課題になっていたなか、料理研究家でもある趙善玉副会長(当時)からお声がけいただき、日本人である私が運営・広報の実務に参画することになりました。

イベント広報から運営、組織運営では計画書作成まで

当初はホームページやSNSをはじめとする広報運営の基盤を作ることからスタートしました。まずは協会の歴史やこれまでの活動、方針について理解をし、一般の方々にもわかりやすい形で構成しました。

メインとなる広報担当の業務としては、イベント実施時にホームページ、SNSでの発信を行うとともに、プレスリリース作成やメディア側への働きかけなどを行いました。

康津ムグンジ 試食会 プレスリリース(2023年)

そしてイベント運営では、企画段階からの打ち合わせへの参加や、当日の現場での運営、アンケートの実施と集計、当日の写真記録や、報告書の作成などの一連の業務を行いました。

組織運営としては協会の方針に基づいて、今年までに4回にわたり、韓国政府側の機関へ提出する事業計画の作成、公益財団法人 韓昌祐・哲文化財団の助成金のための企画書作成などにも携わりました。このように協会のメンバーとして、イベントの広報・運営や組織としての実務を行ってきました。

康津ムグンジ試食会の広報・運営

2023年6月に行ったことは、全羅南道・康津(カンジン)郡の「ムグンジ(묵은지)」の試食会です。ムグンジとは熟成発酵したキムチのことです。この地域は南道式の韓定食が有名な地域として知られています。

康津(カンジン)郡の「ムグンジ」
ムグンジを使ったサバのキムチチム

この試食会では一般の消費者枠が設けられたなか、広報・運営担当として、WebページやSNS、メディア等を通じて宣伝を行うことを企画、自ら発信を行い、30名程度の申込を頂くことができました。また現場ではアンケートを実施・集計し、フィードバックを行い、事後にはWebやプレスリリースなどを通して「康津ムグンジ」の広報を行いました。

康津ムグンジの試食会

実施したアンケートには「ムグンジの良さは日本人にはわからないだろう」という声もありました。日本では酸味が強いキムチは、腐敗を連想させる傾向にあるため、市場での理解度は高いとはいえませんが、今後の広報の方法次第で変えていけることだと感じています。

日韓グルメフェア in 熱海 2023年、2024年の実施・運営

熱海梅園内に「韓国庭園」があることを背景に、日韓友好および食文化の交流を目的に、熱海市との共催で実施したイベントです。

熱海梅園韓国庭園

両年ともに熱海梅園もみじ祭りのオープニングに合わせて、韓国庭園における「キムジャン(越冬を前に共同体でキムチを漬ける伝統行事)」を目玉イベントとして行い、延べ200名近くの方に体験いただきました。

翌年には梅園内中央広場では飲食屋台の出店、伝統行事を含む舞台行事、2024年には規模を拡大し「キムチグランプリ」や自治体広報ブースの出店などが行われました。

中央広場での行事(2023年)
中央広場での行事(2024年)
韓国庭園でのキムジャン(2024年)

イベントの企画段階から協会側のコーディネーターと外部業者とともに頻繁に打ち合わせを重ね、特に2年目は韓国各自治体の参加にも関わり、メディア広報やマスコミ対応、キムチグランプリの出場企業の募集管理や、当日の現場運営まで、幅広く行いました。

韓昌祐・哲文化財団の助成 100万円を獲得

協会に携わった当初、「日韓グルメフェア」は企画が進んでいたものの、実施に向けての資金が不足しているという課題があり、協会側に対して公益財団法人 韓昌祐・哲文化財団の助成の活用を提案し、申請を行うことになりました。

申請のタイトルは「日韓グルメフェア in 熱海の実施・熱海キムチの開発」です。企画を再整理して私が申請書の執筆を担当し、その結果、協会として100万円の助成を受けることができ、2024年の開催資金などに充てられました。もちろん、協会のこれまでの継続的な取り組みが評価されたことも、採択の大きな要因となっています。

助成金の「熱海キムチの開発」については、試験的な栽培と試作を行い、イベント時にお披露目されましたが、継続的な事業化には至っていません。

熱海市産大根を使った季節のキムチ作り体験

2025年1月には熱海市役所および熱海市の農業委員会のご協力により、熱海産の大根を調達し、熱海梅園韓国庭園にて季節のキムチ作り体験イベントを実施しました。このイベントでは準備・運営、広報を担当しました。

季節のキムチ作り体験

韓国民団湘南西部支部婦人会に講師としてのご協力を頂き、包丁を使って大根を切るところから、ヤンニョムの材料を混ぜ合わせるところまで、自宅でも再現できるような形で進行されました。

水分が多く、みずみずしいカクテキが出来上がった

日韓グルメフェアの継続的な実施や、韓国庭園を活用したキムチ作り体験(キムジャン)、熱海キムチについては、その後資金の目途が立たずに、現状は中断している状況です。キムチや韓食を用いた地域活性化や観光ブランド構築として、新たな展開にご関心のある企業・団体・個人の方はご連絡いただければ、協会としても嬉しいです。

中央区立佃島小学校での韓食屋台出店

2025年8月には、中央区立佃島小学校にて行われた「佃島夏の祭典」に、地域交流として、協会会員である築地にある韓国料理店「韓家(からや)」が、チヂミとタッカンジョンの屋台を出店。出店にあたっては韓国行政機関や、主催側の町内会との調整を行い、当日は現場運営にも携わりました。地域と韓食事業者、行政をつなぐ形で、韓食の広報を行いました。

2025年8月、事務局長就任

そして同8月、第5代の崔光礎会長から、第6代となる李明植会長の体制へと交代にともない、事務局長に就任することになりました。世界にある韓食団体でも、韓国にルーツをもたない日本人の事務局長は異例のことだと思います。

これはオールドカマー2世の会長から、ニューカマー1世の会長への交代でもあり、協会としても新たな一歩を踏み出しました。

韓食サポーターズ事業の募集:一般の方向け

最後に宣伝となりますが、2026年度は日本韓食振興協会の一般向けの事業として「韓食サポーターズ」を実施する予定です。まずはコミュニティ型のサポーターズ企画として、韓国料理や韓国食品に関心のある一般消費者を募集しています。サンプルをもとにした各種アンケートや試食会を実施して、企業に対してフィードバックを行う取り組みです。

第1期韓食サポーターズ募集

詳しくは詳細は協会ホームページをご覧ください。

地域活性化や観光の企画設計や編集にも対応可

日本韓食振興協会で、このような形で韓食プロモーション活動を行うなかで、広報設計から現場運営、助成金申請や報告書作成までを一貫して行ってきました。現在は事務局長として、企画や設計段階から携わり、韓国の公共機関や国内団体との調整業務にも携わっています。

これまで長年培ってきた日韓の分野に関する取材や連載経験に加えて、写真撮影や動画撮影を含めたメディアを軸に、協会での実務経験を活かした形で、イベントや地域プロジェクト、オンライン行事の企画設計から記録・編集業務まで一貫した形での対応が可能です。

日本市場へ向けた韓国料理や韓国文化の発信という専門性を活かしながら必ずしも日韓分野に限らず、地域行事や観光に関するオンライン・オフラインイベントの企画・広報・編集について、お気軽にご相談ください。

以下は本業である「日韓都市文化ジャーナリスト」として、対応可能な業務について記しています。

筆者略歴
1986年生まれ。20代で韓国約100市郡を訪れ、ソウルに約2年の滞在。現地でのフィールドワークをもとに、都市環境や生活・娯楽空間を中心に広角的かつ、継続的に観察し続けています。

ライター・記者としてのバックグラウンドを活かして、韓国国内での長年にわたる取材・滞在経験から得た知見を、日本と比較のなかで、分析・整理してお伝えすることを得意としています。※韓国語での現地取材やインタビュー、実務上でのコミュニケーション対応が可能です。

都市・サービス・地域に対するコラム執筆や連載、コンテンツ企画制作、現地調査やマーケティング、イベントや地域プロジェクトの企画設計や編集業務のご相談などにも対応しています。

プロフィール詳細:https://www.tomhangeul.com/
お問合せフォーム:https://www.koreatravel-expert.com/contact/


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