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昨日の正解を、今日も選ばなくていい

『今日の自分に合う進み方を選べばいい』

昨日うまくいった方法が、今日もうまくいくとは限りません。
それはゴルフだけでなく、仕事や日々の暮らしでも同じなのかもしれません。


朝のコース、昨日と同じはずなのに違う空気

朝のゴルフ場。

昨日と同じコース、同じ時間帯、同じように準備してきたはずなのに、ティーグラウンドに立つと何かが違います。

風の向き。芝の湿り気。
そして、クラブを握った時の自分の体。

素振りをしてみると、昨日より少し体が重い。

「あれ、昨日はもっと軽く振れたのにな」

そんな瞬間があります。

前回うまくいったスイングを思い出して、もう一度同じように振ろうとする。

けれど、再現しようとすればするほど力が入り、昨日の気持ちよさから離れていくことがあります。


「前はできたのに」が苦しくさせる

これは、ゴルフをしていない方にも似た経験があるのではないでしょうか。

昨日は仕事がどんどん進んだのに、今日はなぜか集中できない。

先週は早起きできたのに、今朝は体が重い。

少し前まで前向きだったのに、今日はどうにも気持ちが乗らない。

そんな時、つい思ってしまいます。

「前はできたのに」

この言葉は、ときどき今の自分を必要以上に苦しくします。

人の体調も気分も、周りの状況も毎日少しずつ違います。

それなのに昨日の自分を基準にしてしまうと、今日できていることまで見えなくなってしまうんですよね。


私も、昨日の答えを追いかけます

私自身、調子のいいラウンドの後ほど、この罠にはまります。

「あの日のスイングをもう一度」

そう思って、腕の位置や体の動きを思い出しながら振る。

ところが意識することが増えるほど、動きはぎこちなくなっていく。

長くゴルフをしていても、何度もやっています。

昨日うまくいった自分に、今日の自分を無理やり近づけようとしてしまうんです。


自己ベストの次のラウンドで

以前、自己ベストを出した60代の男性の生徒さんが、次のレッスンで少し元気をなくしていました。

「前と同じようにやったのに、全然ダメでした」

話を聞くと、前回うまくいったクラブ選びや攻め方を、そのまま次のラウンドでも使っていたそうです。

ただ、その日は風も違えば体調も違う。

そこで私は、「今日は前回を再現するより、今日振りやすい形を探してみませんか」とお伝えしました。

何度かゆっくり素振りをすると、「今日はこっちのほうが楽ですね」と表情が少し緩みました。

その言葉を聞きながら、これはゴルフだけの話ではないなと思ったんです。


変えることは、諦めることではない

『今日の自分に合う進み方を選べばいい』

昨日できたことを、今日少し小さくする。

いつもなら攻める場面で、安全なほうを選ぶ。

疲れている日は、予定をひとつ減らす。

それは後退でも、逃げでもありません。

今の自分をちゃんと見て、進み方を調整しているだけです。

むしろ毎日同じペースで進もうとするほうが、どこかで無理が出るのかもしれません。


今日の自分を、一度だけ確認する

次にゴルフ場や練習場へ行ったら、最初から「いつも通り」にしなくても大丈夫です。

まず軽く素振りをして、「今日はどのくらいの力なら気持ちよく振れそうかな」と確かめてみてください。

そしてゴルフをしない方なら、朝に一度だけ、「今日はどのくらいなら無理なく進めそうかな」と考えてみる。

100点の日もあれば、70点で進む日があっていい。

昨日よりゆっくりでも、その日に合った歩幅なら十分です。


明日への一打に向けて

夕方のフェアウェイを眺めていると、朝には強かった風が静かになっていることがあります。

風が一日中同じではないように、私たちの調子もずっと同じではありません。

だから、その時の自分に合わせてクラブを変えるように、進み方だって変えていい。

昨日のやり方に縛られず、今日の感覚を信じて選べた時、ゴルフは驚くほど素直に応えてくれます。


あなたには、どんなペースがいちばん心地よさそうですか。


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