ミスが続く日は、スイングより先に声を整える
『乱れた時こそ声を静かに』
ミスが続くと、スイングより先に声が乱れることがあります。
でも、その声を少し静かにするだけで、次の一打の空気は変わっていきます。
ミスが続く午後の、あの重い空気
夕暮れ時のコース。
西の空がオレンジに染まり始めているのに、気持ちはどんどん暗くなっていく。足元の芝は少し影を帯びて、フェアウェイの緑も朝とは違う色に見える。
アイアンが三連続でダフった。
次は右に引っかけた。
ようやく乗せたいと思った球は、ピンを大きく外れてバンカーへ落ちた。
砂に落ちる音が、やけにはっきり聞こえる。
「なんで!」
気づいたら、声が出ていました。
クラブを地面に叩きつけたわけではありません。でも、その衝動は確かにあった。隣を歩く同伴者が、少しだけ歩幅を変えた気がした。
あの空気の重さ。
ゴルフをしている人なら、一度は覚えがあるのではないでしょうか。
私自身にも何度か感情的になって失敗した
正直に言うと、私自身もラウンド中に感情を出してしまうことがありました。
「これだけ練習しているのに、なんで」
自分への苛立ちが、表情にも声にも滲み出る。
すると、その焦りが次の一打にも残ってしまう。
体は固まり、歩くリズムも早くなる。
打つ前から、もう次のミスを呼び込んでいるような状態でした。
コーチになってから、生徒さんの姿を見ていて気づいたことがあります。
感情が顔や声に出ているとき、スイングはだいたい急いでいます。
肩にも力が入り、呼吸も浅くなる。
そんな状態では、やさしく振ることが難しくなります。
Kさんが教えてくれたこと
以前、レッスンを受けているKさんとラウンドした時のことです。
Kさんは、ミスをすると声に出るタイプでした。
「うわー」
「最悪」
「またやってしまった」
気持ちはよく分かります。私も同じでしたから。
でもある日、ミスが続いたあと、Kさんがふっと深呼吸をして、小さな声で言ったんです。
「次、行きましょうか」
その一言で、空気が変わりました。
「今日、なんか落ち着いてますね」と声をかけると、Kさんは少し笑ってこう言いました。
「ミスした後の自分の声が、一番状況を悪くしてるって気づいたんです。だから、声だけ先に整えるようにしてみました」
声から先に整える。
これは、私自身も見落としていた感覚でした。
『乱れた時こそ声を静かに』の意味
「声を静かにする」というのは、感情を我慢することではありません。
悔しいものは悔しい。
腹が立つ時もある。
せっかく練習してきたのに、思うようにいかなければ落ち込むのも自然です。
ただ、その感情を外に出す速度を少しだけ遅くしてみる。
「なんで!」と出そうになった瞬間に、一息置く。
そして「うーん、難しいな」くらいの言葉に置き換えてみる。
それだけで、コースの空気はずいぶん変わります。
焦りは言葉に乗ります。
声が荒くなると、体も荒くなる。
反対に、声をゆっくりにすると、体も少しずつ落ち着いていく。
今日から試せることは、とてもシンプルです
ミスをした直後、次の言葉を出す前に、一回だけ深呼吸を入れてみてください。
鼻から吸って、ゆっくり吐く。
たった3秒で大丈夫です。
その3秒の間に、「なんで!」は「まあ、次だな」くらいに変わっていることがあります。
声に出す言葉も、少しだけゆっくりにしてみる。
「ちょっと難しかったな」
「次のホールで整えよう」
「まだ大丈夫」
そんな言葉を選ぶだけで、不思議と手の力も抜けてきます。
ラウンドは18ホールの長い旅です。
一打のミスより、そのあとにどんな空気で歩くか。
そこに、その日のゴルフの楽しさが残る気がします。
夕暮れのコースで、もう一度笑顔になるために
ホールとホールの間には、少しだけ時間があります。
カートに乗る時間。
フェアウェイを歩く時間。
クラブを拭きながら、空を見上げる時間。
その数分は、感情を戻すための時間でもあるのかもしれません。
夕暮れのコースで、芝の匂いを感じながら、もう一度ゆっくり呼吸をする。
乱れた気持ちのまま次のティーグラウンドに立つより、静かな声で立てた方が、ゴルフはずっと楽しくなる。
スコアのことは、少し後回しでもいい。
まずは、気持ちよく回れているか。
一緒に回る人との空気が温かいか。
そこが整うと、不思議と次の一打も少しやさしく打てる気がします。
ミスのあとに、つい声が出てしまった経験はありますか?
その次のホール、どんな気持ちで立っていましたか。
ぜひコメントで教えてください。⛳

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