「探究の民主化」に代わる言葉を探す。

私は探究横丁というコミュニティづくりを通して「探究の民主化」を目指している。そう以前の記事にも書いてみたことがある。

それなりに言い得ているキャッチコピーなのではないか、とは思っている一方で、「民主化」という言葉選びにはまだ不納得な自分がいる。というのも、「民主化」という言葉が日本社会にあまり馴染まない概念なのではないかと思うからだ。

どういうこと?という声が聞こえてきそうなので、少し説明したい。

「民主化」という言葉は、「民主政(Democracy)」から派生して生まれた言葉であり、それまでの異なる政体から市民による政体へと変化することを指していると考えられる。

近代民主政の起源は近代国家の成立に重要な役割を果たしたフランス革命に遡る。当時のフランス王政の圧政に苦しめられた人々は連帯して革命を起こし、市民が国家を統治する民主政の獲得と、現代社会の礎をなす人民の諸権利の獲得への歴史的な一歩を踏み出した。

ここにおいて重要な特徴は、一般の市民が諸権利を獲得する過程で革命を経験しているということである。自らの権利を獲得するために、命を賭けるほどのエネルギーを持って闘ったという歴史的事実がそこにはある。

翻って、現代日本の民主政あるいは民主主義はどのように形成されたかといえば、1945年の敗戦を機に、それまでの天皇を中心とした国家から、アメリカGHQ主導により民主主義的な国家へと、言わば外的・人為的に変貌したと考えられる。

フランス革命による民主政と戦後日本の民主主義との大きな違いは、それを国民が「自ら獲得した」か、「外的に与えられた」かである。このことによる民主政や民主主義的感覚への意識の乖離は非常に大きい。

つまり、「民主化」と言ったときに人々に想起されるイメージとして、我々日本国民はそれを自ら獲得した感覚が少ないことから、具体的にどういうことを意味しているのかが想像されづらい可能性があると思うのだ。

だから私は、当面は「民主化」を使っていく一方で、本当はもう少し和風な言葉選びをしていきたい気持ちがしている。日本人にとって馴染みやすくて、どのように社会が変わっていくのかが具体的に想像できるような、そういう言葉を探したい。

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