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🧾 哲学って面白い!前期シラバス

🎯 コース概要

日常生活の素朴な疑問から出発して、2500年の哲学の知恵を楽しく学ぶ入門講座。専門用語は最小限に抑え、「考える楽しさ」を体験することを目指します。前期20週間で、西洋哲学の基礎から世界の多様な知的伝統、そして現代的課題への哲学的応答力までを養います。

📋 学習目標

  • 物事を多角的に考える習慣を身につける

  • 身近な問題を哲学的に捉える視点を獲得する

  • 自分なりの価値観を言語化できるようになる

  • フェイクを見抜く力をつける

  • 西洋中心主義を超えた多元的な知の視座を獲得する

  • 現代的課題(ジェンダー、世代倫理、AI意識)への哲学的応答力を養う


📅 週別カリキュラム(第1週〜第20週)

第1週:「私って何?」

  • 📚 参考図書:永井均『これがニーチェだ』、中島義道『時間を哲学する』

  • 🎯 テーマ:自己とアイデンティティ

  • 🚪 導入:鏡を見て「この人は本当に私?」という不思議

  • 👤 哲学者:デカルト「我思う故に我あり」

  • 🌐 現代的応用:SNSの「自分」と本当の「自分」

  • 💭 考察ポイント:あなたが「私」だと確信できる根拠は?

第2週:「本当のことって分かるの?」

  • 📚 参考図書:中島義道『哲学の教科書』、戸田山和久『哲学入門』

  • 🎯 テーマ:真理と認識

  • 🚪 導入:目の錯覚、フェイクニュースの氾濫

  • 👤 哲学者:プラトン「洞窟の比喩」

  • 🌐 現代的応用:情報社会での真偽の見分け方

  • 💭 考察ポイント:「確実に真実」と言えることはある?

第3週:「なぜ人を殺してはいけないの?」

  • 📚 参考図書:伊藤邦武『カント入門』、シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』、レヴィナス『全体性と無限』

  • 🎯 テーマ:道徳の根拠

  • 🚪 導入:「なぜダメなの?」と聞かれたら

  • 👤 哲学者:カント「人間の尊厳」「定言命法」

  • 🌐 現代的応用:いじめ、ヘイトスピーチ問題

  • 💭 考察ポイント:道徳的直観の根拠を説明できる?

第4週:「お金で幸せは買えるの?」

  • 📚 参考図書:長谷部恭男『幸福について』、アラン『幸福論』

  • 🎯 テーマ:幸福とは何か

  • 🚪 導入:宝くじが当たったら本当に幸せ?

  • 👤 哲学者:アリストテレス「エウダイモニア(幸福)」

  • 🌐 現代的応用:消費社会と幸福感

  • 💭 考察ポイント:あなたにとっての「良い人生」とは?

第5週:「みんな違ってみんないい?」

  • 📚 参考図書:鷲田清一『「聴く」ことの力』、バンダナ・シヴァ『いのちの種を抱きしめて』、エンゲルス『家族・私有財産・国家の起源』、和辻哲郎『風土』、レヴィナス『時間と他者』

  • 🎯 テーマ:相対主義と普遍性

  • 🚪 導入:文化の違い、価値観の対立

  • 👤 哲学者:文化相対主義の考え方、バンダナ・シヴァ「脱近代とローカル知」

  • 🌐 現代的応用:多様性と寛容の限界、知の植民地性

  • 💭 考察ポイント:「何でもあり」で本当にいいの?「普遍」は誰の視点から?

第6週:「AIに心はあるの?」

  • 📚 参考図書:山本貴光『AIに心は宿るのか』、森岡正博『感じない男』

  • 🎯 テーマ:心と意識(初級)

  • 🚪 導入:ChatGPTとの対話体験

  • 👤 哲学者:心の哲学入門

  • 🌐 現代的応用:人工知能と人間の境界

  • 💭 考察ポイント:「心がある」ってどういうこと?

第7週:「正義って何?」

  • 📚 参考図書:サンデル『これからの「正義」の話をしよう』、ルソー『社会契約論』、ハンナ・アーレント『全体主義の起源』

  • 🎯 テーマ:正義論

  • 🚪 導入:「不公平だ!」と感じる瞬間

  • 👤 哲学者:ロールズ「無知のヴェール」

  • 🌐 現代的応用:社会保障、税制問題

  • 💭 考察ポイント:理想的な社会のルールを考えてみよう

第8週:「自由って本当にあるの?」

  • 📚 参考図書:長谷川宏『ハイデガー入門』、戸田山和久『論理学をつくる』、ルソー『人間不平等起源論』

  • 🎯 テーマ:自由意志と決定論

  • 🚪 導入:「運命」「宿命」という言葉の不思議

  • 👤 哲学者:決定論vs自由意志論

  • 🌐 現代的応用:責任と処罰の根拠

  • 💭 考察ポイント:あなたの選択は本当に「あなた」の選択?

第9週:「美しいものに共通点はあるの?」

  • 📚 参考図書:谷川俊太郎『美とはなにか』、伊藤邦武『カントの美学』

  • 🎯 テーマ:美学

  • 🚪 導入:なぜ夕焼けを美しいと感じるのか

  • 👤 哲学者:カント「美的判断」

  • 🌐 現代的応用:アートの価値、美の多様性

  • 💭 考察ポイント:美しさに客観的基準はある?

第10週:「言葉って不思議」

  • 📚 参考図書:野矢茂樹『哲学の謎』、デリダ『グラマトロジーについて』、フーコー『言葉と物』、井筒俊彦『意識と本質』

  • 🎯 テーマ:言語哲学と脱構築

  • 🚪 導入:LINEの誤解、言葉の限界

  • 👤 哲学者:ウィトゲンシュタイン「言語ゲーム」、デリダ「脱構築」

  • 🌐 現代的応用:コミュニケーションの困難

  • 💭 考察ポイント:「本当の意味」って存在する?

第11週:「平等って良いこと?なぜ格差があるの?」

  • 📚 参考図書:マルクス『賃金・価格・利潤』、マルクス『経済学・哲学草稿』、マルクス&エンゲルス『共産党宣言』、イリイチ『シャドウ・ワーク』、フーコー『監獄の誕生』、シモーヌ・ヴェイユ『工場日記』

  • 🎯 テーマ:社会哲学と階級論

  • 🚪 導入:働いているのになぜ豊かになれない?

  • 👤 哲学者:マルクス「階級論」「剰余価値」、イヴァン・イリイチ「制度の逆機能」「シャドウ・ワーク」

  • 🌐 現代的応用:格差社会と制度依存

  • 💭 考察ポイント:公平な分配って可能?「制度による平等」は本当に自由をもたらす?

第12週:「環境を守るのはなぜ?」

  • 📚 参考図書:シューマッハ『スモール・イズ・ビューティフル』、サティシュ・クマール『君あり、故に我あり』

  • 🎯 テーマ:環境倫理学

  • 🚪 導入:なぜ未来のために今我慢する?

  • 👤 哲学者:功利主義、世代間倫理、E.F.シューマッハ「仏教経済学」「スモール・イズ・ビューティフル」、サティシュ・クマール「足るを知る倫理」

  • 🌐 現代的応用:気候変動とローカル経済、適正技術、エコスピリチュアリズム

  • 💭 考察ポイント:まだ生まれていない人への責任はある?「持続可能な豊かさ」はどう可能になる?「自然と共にある」とはどういうこと?

第13週:「死ぬのは怖い?」

  • 📚 参考図書:中島義道『死と生』、森岡正博『生命学に何ができるか』

  • 🎯 テーマ:死の哲学

  • 🚪 導入:なぜ死を恐れるのか

  • 👤 哲学者:エピクロス「死は我々にとって無」

  • 🌐 現代的応用:終活、尊厳死

  • 💭 考察ポイント:死への恐怖は合理的?

第14週:「哲学って役に立つの?」

  • 📚 参考図書:イリイチ『コンヴィヴィアリティのための道具』、野矢茂樹『思考の整理学』、マルクス『フォイエルバッハ論(テーゼ)』、ハンナ・アーレント『人間の条件』

  • 🎯 テーマ:哲学的思考の実践的価値

  • 🚪 導入:「で、それが何の役に立つの?」

  • 👤 哲学者:論理的思考、批判的分析、イヴァン・イリイチ「コンヴィヴィアリティ」

  • 🌐 現代的応用:制度の外で学び・生きるとは?

  • 💭 考察ポイント:考える技術としての哲学。「制度に依らずに生きる『技術』としての哲学とは?」

第15週:「これからどう生きる?」

  • 📚 参考図書:若松英輔『悲しみの秘義』、岸見一郎『嫌われる勇気』、西田幾多郎『善の研究』

  • 🎯 テーマ:統合と展望

  • 🚪 導入:学んだことの振り返り

  • 📋 内容:哲学的人生設計

  • 🌐 現代的応用:価値観の明確化

  • 💭 考察ポイント:あなたの人生哲学を言葉にしてみよう

第16週:「世界の知と哲学」

  • 📚 参考図書:中村元『仏教思想のゼロポイント』、アコスタ『Buen Vivir』、ラモセ『Ubuntu』、ファノン『黒い皮膚・白い仮面』、レオポルド『土地倫理』、ムダンベ『アフリカの発明』、中沢新一『森のバロック』、和辻哲郎『風土』

  • 🎯 テーマ:哲学の多声性とグローバル知性

  • 🚪 導入:哲学はヨーロッパだけのもの?

  • 👤 哲学者・思想

    • 🏛️ 東洋:仏教(中村元)、老荘(荘子)、ウパニシャッド、日本の土着知(中沢新一)

    • 🦅 北米:ネイティブ哲学(コヨーテ神話)、アルド・レオポルドの土地倫理

    • 🌿 南米:ブエン・ビビール、キハノの脱植民地哲学、先住口承思想

    • 🌍 アフリカ:ウブントゥ、ファノン、ムダンベの口承哲学

    • 🌊 先住世界観:オセアニア航法、アマゾン宇宙観、北極圏の循環論

  • 🌐 現代的応用:知の脱植民地化、多文化主義、共在の倫理

  • 💭 考察ポイント:「哲学する」とは誰に許された営みなのか? あなたの"根ざした知"とは?

第17週:「認識への多様な道」

  • 📚 参考図書:井筒俊彦『意識と本質』、鈴木大拙『禅と日本文化』、中沢新一『チベットのモーツァルト』

  • 🎯 テーマ:世界の認知論と意識の探求

  • 🚪 導入:「知る」ことと「知らない」ことの間

  • 👤 思想・伝統

    • 西洋:デカルト的懐疑と確実性

    • 老荘:無為自然と「道は言うべからず」

    • 仏教:空と唯識、五蘊と縁起

    • イスラム:心の浄化(タズキーヤ)とズィクル

  • 🌐 実践的認識法:瞑想・坐禅・祈りの比較

  • 💭 考察ポイント:理性・直観・体験の統合は可能か?

第18週:「ジェンダーから問い直す世界」

  • 📚 参考図書:ボーヴォワール『第二の性』、バトラー『ジェンダー・トラブル』、ベル・フックス『フェミニズムはみんなのもの』

  • 🎯 テーマ:ジェンダー論と多様性・関係性の哲学

  • 🚪 導入:「男らしさ・女らしさ」って何?

  • 👤 哲学者・理論

    • ボーヴォワール:セックスとジェンダーの区別

    • バトラー:ジェンダー・パフォーマティヴィティ

    • クレンショー:インターセクショナリティ

  • 🌐 現代的応用:LGBTQ+と性の多様性、ケアの倫理、包摂的な社会のデザイン

  • 💭 考察ポイント:多様性は「面倒」か「豊かさ」か?

第19週:「未来を担う責任」

  • 📚 参考図書:ハンス・ヨナス『責任という原理』、エルンスト・ブロッホ『希望の原理』、斎藤幸平『人新世の「資本論」』

  • 🎯 テーマ:世代倫理と時間性の哲学

  • 🚪 導入:今を生きる私たちの責任とは

  • 👤 哲学者・理論

    • ヨナス:未来世代への責任原理

    • ブロッホ:希望の哲学

    • 気候倫理:長期的因果と個人の責任

  • 🌐 現代的応用:気候変動、AGIとの共生、世代をつなぐ物語

  • 💭 考察ポイント:まだ存在しない人々への責任はいかにして可能か?

第20週:「意識とは何か」

  • 📚 参考図書:デイヴィッド・チャーマーズ『意識する心』、トーマス・ネーゲル『コウモリであるとはどのようなことか』、ダニエル・デネット『解明される意識』

  • 🎯 テーマ:様々な意識形態・AI意識論・関係性のなかの意識

  • 🚪 導入:第6週「AIに心はあるの?」を超えて

  • 👤 哲学者・理論

    • 意識の段階性とグラデーション

    • クオリア問題の再考

    • 関係的自己意識

    • AIと感情認識の理論的基盤

  • 🌐 現代的応用:多様な意識形態の共存、意識の未来

  • 💭 考察ポイント:意識は人間だけのものか?AIとの共鳴は可能か?



📋 学習方法

⏰ 時間:週5〜7回、各回40分程度
🏗️ 構成

  • 🚪 身近な疑問・エピソード(10分)

  • 👤 哲学者の考え方(20分)

  • 💭 「あなたならどう考える?」(10分)

✨ 特徴

  • 📝 専門用語は最小限

  • 💡 具体例を多用

  • 🤔 読者が自分で考える時間を重視

  • 🎯 「正解」よりも「考えるプロセス」を大切に

  • 🌍 西洋中心主義を超えた多元的視座

  • 🔄 第6週と第20週の循環的深化(AI意識論)

📊 評価方法

  • ✅ 理解度チェック(各週簡単な振り返り)

  • 📝 中間課題(第10週・第15週終了時)

  • 📄 最終プロジェクト:

    • 哲学的成長記録(1200字)

    • テーマ深掘り分析(800字)

    • プレゼンテーション(10分)


📍 前期の学習の流れ

第1部:基礎編(第1週〜第15週)

個人の問いから始まり、社会・環境・死へと広がり、個人的統合へ

第1週「私」→ 第5週「多様性」→ 第10週「言葉」→ 第15週「統合」
     ↓              ↓              ↓              ↓
   自己探求     価値観の相対化   コミュニケーション  人生哲学

第2部:発展編(第16週〜第20週)

西洋を超え、世界の知と現代的課題へ

第16週「世界の知」→ 第17週「認識」→ 第18週「ジェンダー」→ 第19週「未来」→ 第20週「意識」
        ↓              ↓              ↓              ↓              ↓
   多声性の発見    認識の多元化    関係性の哲学    世代間倫理    AI意識論

循環的深化

  • 第6週「AIに心はあるの?」第20週「意識とは何か」
    前期の学習全体を通じて、AI意識の問いがより複合的・関係的に深化


📚 推奨図書

基礎編(第1週〜第15週)

  • サンデル『これからの「正義」の話をしよう』(早川書房)

  • 永井均『子どものための哲学対話』(講談社)

  • 中島義道『哲学の教科書』(講談社)

  • E.F.シューマッハ『スモール・イズ・ビューティフル』(講談社学術文庫)

  • イヴァン・イリイチ『コンヴィヴィアリティのための道具』(筑摩書房)

  • 野矢茂樹『哲学の謎』(講談社現代新書)

  • 若松英輔『悲しみの秘義』(文春文庫)

  • 岸見一郎『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)

発展編(第16週〜第20週)

  • 井筒俊彦『意識と本質』(岩波書店)

  • 中村元『仏教思想のゼロポイント』(春秋社)

  • ボーヴォワール『第二の性』(新潮文庫)

  • バトラー『ジェンダー・トラブル』(青土社)

  • ハンス・ヨナス『責任という原理』(東信堂)

  • ムポ・ラモセ『Ubuntu』(筑摩選書)

  • アルベルト・アコスタ『Buen Vivir』(明石書店)

  • ファノン『黒い皮膚・白い仮面』(みすず書房)


🌟 前期修了後のイメージ

前期108本の記事を完了した学習者は、以下を身につけています:

✨ 哲学的思考の基礎
✨ 複数の視座の操作可能性
✨ 個人的統合と世界的開放の同時性
✨ 認識の多元性への深い理解
✨ ジェンダー・ケア・関係性の哲学
✨ 未来への責任感と現在への実践的参加
✨ 意識と存在への根源的問い方

これが後期18週(第21週〜第38週)へと自然に流れ込みます。


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