“既存AI”と“生成AI”は何が違うのか? ― 脳に例えてみる【耳で聞くNote】
耳で聞くNoteはこちらを再生しながら、記事を見ると体験できます!今回は、特に難しい内容なので、聞きながらの方が分かるかと思います!
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どうも、こんばんは!
トトです。
突然ですが、生成AI、使ったことありますか?
生成AIって、色んな意見や印象がありますよね。
中には「AIは絶対に使わない」って思っている方もいると思います。
でも、ここ数年で急速に広がっているのは感じていますよね?
なので、直接使わなくても間接的に使うことは多くなると思いますし、知っておいた方が良い分野ではあると思うんです。
ただ、実際のところ、使うまでのハードルや不安は大きいと思います。
「生成AI、皆使っているみたいだけど、いまいち良く分からない。」
「使うのが怖い。」
「どういう仕組みなのか全然分からない。」
「ネット上で、使わないのは〇〇だ~なんて煽られることが多くて不安」
という声、実際によく聞きました。
その気持ち、私も本当によく分かります……!
ChatGPTは2022年11月30日にリリースされていますが、私は2023年2月には使い始めていますので、実はわりと初期から使っていました。
でも、使い始めの頃、「生成AIに何を聞いたらいいのか分からないし、どう使えばいいのか分からないし、セキュリティも不安だし、全然使いこなせる気がしない」と思っていました……。
なので、当時使っていた人のSNSの発信をチェックしたり、教えてくれる人の講演などを見に行ったり、その上で使ってみて自分で理解を深めたので、私のような怖がりな人のために、今回はその内容を簡単にまとめてみました。
生成AI以前のAIは「答えを選んでいる」

まとめて「AI(人工知能)」と一括りにされることが多いですが、「AI」と「生成AI」は違う、というのは何となく分かるでしょうか?
「既存のAI」、つまりは「生成AIが出てくる前のAI」もかなり私たちの生活に馴染みがありました。
既存のAIは以下のようなものがあります。
チェス・将棋・囲碁AI
1997年ディープブルー(チェスAI)がチェス王者に勝利、2016年にはAlphaGo(囲碁AI)が囲碁世界王者に勝利
最も勝率の高い一手を「選択」するAI
顔認証技術
顔の特徴点を数値化して登録データと照合
「本人」か「他人」かを判定するAI
音声アシスタント(Siri、Alexa初期)
音声を文字に変換し、あらかじめ用意されたコマンドに分類
「天気」「アラーム」など限定的な機能を実行するAI
レコメンド機能
Amazonの「この商品を買った人は〜」やYouTubeの関連動画表示
過去の行動パターンから「興味がありそうなもの」を予測するAI
自動運転技術
カメラやセンサーで「歩行者・車・標識」を認識・分類
「ブレーキをかけるべきか」を判定するAI
共通点:すべて「選択・分類・予測」のAI
ここまで紹介した既存のAIに共通するのは、正解が事前に決まっている領域で動いているという点です。
正解があらかじめ「決められている」
複数の選択肢から最適なものを「選ぶ」
似ているものを「探す」(パターンマッチング)
新しいものを「創造」したり「生成」することはできない
例えば、アレクサに「詩的な表現であいさつして」とお願いしても、「すみません、お役に立てません」と返してきます。つまり、既存AIはあくまで決められた答えを探すAIでした。
生成AIは「答えを作っている」

一方、生成AIは文字通り「新しいものを作り出すAI」ですね!
ただし、0から完全に生み出しているわけではなく、学習した膨大なデータをもとに新しい組み合わせを作っていると思った方が分かりやすいです。
「アイディアとは『既存』 ×『 既存』の新しい組み合わせである」
という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、それと同じで、生成AIは誰かが作ったものを単に選んでいるのではなく、データを組み合わせて新しい表現を“生成”しているというのが特徴です。
テキスト生成
ChatGPT(チャットジーピーティー)、Gemini(ジェミニ)、Claude(クロード)、Microsoft Copilot(マイクロソフト コパイロット)など
「文章や会話を生み出す」AI
画像生成
DALL-E(ダリ)、Midjourney(ミッドジャーニー)、Stable Diffusion(ステーブルディフュージョン)、Adobe Firefly(アドビ ファイアフライ)など
「絵や写真を描き出す」AI
動画生成
Sora(ソラ)、Runway(ランウェイ)、Veo(ベオ)、KLING(クリング)など
「文章から映像を作る」AI
コード生成
GitHub Copilot(ギットハブ コパイロット)、Vercel v0(ヴァーセル ブイゼロ)、Cursor(カーソル)など
「プログラムを書く補助をする」AI
リサーチ系
Felo(フェロー)、Genspark(ジェンスパーク)、Perplexity(パープレキシティ)など
「情報を整理して答える」AI
共通点:すべて「新しい表現や答えを生み出すことができる」AI
既存AIが「選択のAI」だったのに対し、生成AIはまさに「創造のAI」なのです。なので、設定されていないことでも作り出すことができます。
この違いは決定的 ― “選ぶAI”から“作るAI”へ

ここまでの話で、見慣れないサービス名や圧倒的な情報量で疲れて来たのではないでしょうか?
安心してください、全部覚える必要は全くなく、とりあえずこんな感じのサービスがいっぱいあるんだなって認識で大丈夫です。
ここに上がっているサービスも、数年後には無くなっていたり名前が変わっているものも多いと思います。そのくらい競争が激しいので……。
生成AIについて、「既存のものを新しく組み合わせているだけなら凄くないんじゃないか?」なんて、そう思った人もいるかもしれません。
でも、よく考えてみてほしいのは、それは人間も同じ、ということです。
私たちも親から教えられたこと、小学校の頃に習ったもの、社会に出て気付いたこと、友人や通りすがりの人、SNSや動画など、ありとあらゆることを人から教えられ、学んでいますよね。(もちろん、ゴミのような情報もいっぱいありますけど)
それは意識的に学んでいるか、無意識的に学んでいるかだけの違いであって、学習して積み上げているんです。
つまり、私たちも、それらを学習したデータを無意識のうちに組み合わせて、それを文字や言葉にし、会話などを生成しているんです。
それを「生成AIもできる」ということです。
つまり、今まで機械的だったものが、人間と同質になった、ということなんです。
ここで勘違いしないでほしいのは、人間と同じではなく、“同質になった”ということです。
それは人間と同じではないが、本質的に同じ、ということです。
そして、もう一つ、生成AIは一つのモデルで全てのことができるわけではありません。ChatGPTやGeminiは、テキストも作れるし、音声も作れるし、画像も作れるし、動画も作れると思っているかもしれませんが、それらはテキスト生成AIを通じて他の生成AIに指示を出して、一つのチャットの中で表現しているんです。
生成AIを脳に例える
テキスト生成AIと画像生成AIはそもそも仕組みが全く違います。よくごっちゃにされるんですが、テキストは文脈が重要ですし、画像生成は視覚的な表現が重要ですよね。
人間も文章を書く時に使っている脳と、絵を描いている時に使っている脳とで違うように、生成AIもそれぞれで仕組みが異なっています。
とりあえず、テキスト生成AIと画像生成AIは仕組みが違う、ということを覚えておけばいいと思います。
テキスト生成AIは大きく3つの機能がある

テキスト生成AI(ChatGPTやGeminiなど)は以下の三つの機能によって、テキストを生成しています。
LLM(大規模言語モデル)
NLP(自然言語処理)
トランスフォーマーモデル

「LLM(大規模言語モデル)」は、人間の脳で言うところの「海馬」で、インターネット上の膨大なテキストデータから学習したAIモデルのことを言います。
「NLP(自然言語処理)」は、人間の脳で言うところの「側頭葉」で、コンピュータが人間の言葉を理解し、処理する技術のことをです。
なお、「自然言語」とは、私たちが日常的に使っている日本語や英語のような「自然な言葉」のことを言います。C言語など、コンピューター言語を使わなくても理解ができるようになっています。
「トランスフォーマーモデル」は、人間の脳で言うところの「前頭葉」で、トランスフォーマーという文章全体の文脈をより深く理解できるようにする仕組みで訓練されたAIモデルのことを言います。
同じ「ヤバイ」でも、「ヤバイ、宝くじ当たった!」と、「ヤバイ、最悪の想定が当たった!」では意味が違いますよね。
テキスト生成AIはどうやって言葉を理解しているのか?

テキスト生成AIは、チャットでやりとりをしていますが、人が送ったメッセージを以下のような流れで処理しています。
人が指示や質問(プロンプト)を送る
その指示の言語や、それぞれの単語を理解する(NLP)
その単語を見て、文脈を理解する(トランスフォーマーモデル)
今までの学習データから、指示に合った情報を探す(LLM)
それら情報を人が分かりやすいように文脈を整える(トランスフォーマーモデル)
人にメッセージを返す
この人がAIに送るメッセージ(指示や質問)を、「プロンプト」と言います。これを具体的に書かないとトンチンカンな回答が返ってきます。当たり前ですね。
もし、皆さんが見知らぬ人から急にLINEで、「たこやきについて教えて」とか言われても、「タコの入った料理だよ!」て答えてあげるかもしれませんし、「大阪の名物だ」と言うかもしれませんが、メッセージ送った奴が「今日タコパするから、たこやきの作り方が聞きたかった」としたらどうします?
張った倒したくなりますよね?
そのくせ、「こいつ全然俺のこと分かってない」とか言われたらどう思います? ぶん殴りたくなりますよね?
っていうのを、AIに結構やっている人が多いので気を付けましょう。
おまけ:画像生成AI

わりと勘違いしている人が多いのですが、テキスト生成AIと画像生成AIは仕組みが違います。
画像生成AIの方が「ChatGPTよりも早く登場した(2022年8月ころにStable Diffusionが公開された)こと」と、「本人の許可なく勝手に画像を取り込んで自作とのたまって生成していた一部のバカがいたこと」によって、生成AIに対して抵抗感がある人も多いかと思いますが、テキスト生成AIと画像生成AIはそもそも違うということを理解してもらえればと思います。
画像生成AIは、大量の画像データをテキストと一緒に学習しており、指示を受けると、その学習した画像データの中で画像を組み合わせて生成しています。
なので、取り込んだ画像データの量や傾向によってテイストが強く反映されているのが、画像生成AIです。
これは「拡散モデル」というもので、「ランダムなノイズから段階的にノイズを取り除いて画像を生成する技術」なんですが、これ以上進めると、取り込んだ画像の著作権に関する問題など議論が続いているので深くは触れません。
テキスト生成AIは左脳、画像生成AIは右脳


よく左脳は「言語理解や論理的思考」を司っており、右脳は「視覚認識や創造性」を司っていると言われます。実際には両方の脳で連携しているわけですが、でも文章を考える時に使っている脳みそと、絵を描く時に使っている脳みそって違いますよね?
生成AIは人間の脳の機能の一部と非常に近いプロセスを行っています。また、生成AIそれぞれで、使っている部位が違う、というように思ってください。これらが全部統合できた時、それは人間の脳と同じことができるようになると思いますね。
左脳の主要機能
言語野(ブローカ野・ウェルニッケ野):文法、語彙、言語理解
左前頭前野:論理的思考、順序処理
右脳の主要機能
頭頂葉:空間認知、視覚的注意
側頭葉:音楽、芸術的表現
まとめ
既存のAIは「答えを選ぶAI」だったが、生成AIは「答えを作るAI」
生成AIは人間の脳みそに近い機能を持っている。
テキスト生成AIは「人間の左脳」、画像生成AIは「人間の右脳」に近い
今回は具体的にイメージがしやすいように、生成AIとは何かを解説してみました。次回は、「2025年の現状」について、お話したいと思います。(今回含めて、全3回予定)
全部見れば、とりあえず生成AIに対する漠然とした恐怖感は薄れるんじゃないかなと思います。
興味を持った方は、Noteとも連携しているGemini、ぜひ使ってみてくださいね!
おまけ:GoogleのNotebookLMにて、本記事を音声解説
GoogleのNotebookLM(Gemini)でもポットキャストを作ることができます!今回のこの記事を解説するポットキャストを作りましたので、こちらも聞いてみると違った視点の気付きがあって面白いかもしれませんよ。
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
私の記事が、あなたの行動を変えるのきっかけになったら嬉しいです!