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【Geständnis委員会】第3章 「決めなかった時間に、価値が残る」

第3章テーマは、不確実性誘発的価値上昇(Uncertainty-Induced Valuation)
不確実性誘発的価値上昇は【人は「完全に理解できる対象」よりも、少し分からない・確定しない対象に強く価値を感じる傾向があり、不確実性は不安を生む一方で、関心と注意を持続させる】というものです

しかし、心理学に沿いながらも「冷静に考えるとおかしい行動」になる場合もあります

それでは、第3章 「決めなかった時間に、価値が残る」をイメージ楽曲と共にお楽しみ下さい

↓第3章のイメージ楽曲↓

前回のあらすじ

当日、空は微妙だった
雨とも晴れとも言い切れない
雲は厚いが、落ちてはこない

集合場所である風見ヶ原スカイプロムナードに着いた頃、スマホが震える
すずからのメッセージだった

「一応……開催します」

ほどなくして、すずが現れる
いつもより少し遅い

「……天気、微妙だね」

それだけ言って、空を見上げる
傘は持っていない

私たちは並んで歩き出す
屋外の通路は広く、人の流れもまばらだった

今日は進行表がない
順路も、滞在時間も決まっていない

風が吹き、草が揺れ、遠くで何かが転がる音がした

私は何も言わなかった
「先に行こう」とも、「戻ろう」とも
ただ、すずの歩調に合わせて歩く

すずも、指示を出さない
歩く速さが、少しずつ変わるだけだ

高台に近づいた頃、風が弱まる
雲の切れ目が、ほんの一瞬だけ景色が見えた

完璧ではなかったが、【見られた】という事実だけが残こった

すずは立ち止まり、小さく息を吐く

「……来てよかった、かも」

言い切らない
すぐに空をもう一度見る

雲は、また集まり始めていた

しばらく無言で歩く
足音が重ならない

すずが、急に足を止める

「今日は、ここまでにしよ」

私が何か言う前に、すずは続ける

「続きは……また、別の日でいい?」

私は、うなずいた
理由は考えなかった

戻る道を歩きながら、空は結局、泣かなかった
晴れなかった代わりに、何も決まらなかった
それなのに、決めなかった時間だけが、なぜか少し、残っていた


スマホが震える

画面を開いた瞬間
いつもの派手さはあるのに、文と文の間が、妙に空いていた

🌥✨【第3回イベント 総括タイム!】✨🌥

本日もご参加ありがとうございましたー!

天候という最大の変数の中
無事(?)終了です👏

……無事、かな?

自分で自分に突っ込んでいる
その一文で、少しだけ安心する

今日みたいな回で起きやすいのは
「不確実性誘発的価値上昇」です

完璧な景色じゃなかった
晴れなかったし、全部は見えなかった

でもね…
「見られるか分からなかった」
って条件が
今日の景色をちょっと特別にしてた

ここで
また一行、間が空く

正直に言うね

今日の私は
延期してもいい理由を探してました

天気とか
風とか
雲の感じとか

だって
ちゃんと決めきるのが怖かったから

それなのに……
来ちゃった

しかも
「来てよかった」って
ちゃんと思ってる

確定しなかった時間って
こんなに残るんだって
今日、初めて知った

📝結果発表!

・イベント達成率:測定不能
・価値変動:大
・感情保持率:予想外

総評:
「決めなかったことが、いちばん残った」

点数が、どこにもない
代わりに、文章だけが増えている

スクロールしながら、私は少しだけ笑う

また、通知

……追伸

次は、私にとって、ちょっと私的な場所にします

その下に、いつもの形式ばった告知があった

📢【次回イベント予告】📢

開催場所:星見坂メモリーパス

ここからは、予定が作りづらくなります

スマホを伏せる
部屋は静かだ

測定不能とか、予定が作りづらいとか
イベントとしてはどうかと思う

でも
それをわざわざ送ってくる人の顔が、なんとなく想像できた

決めなかった時間は、まだ、ここにあるらしい

そう思いながら、私は電気を消した

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