見出し画像

第7章『限界』第1節 始まりの一歩【ケンタウルスストーリー】

迷言です
今週(26年8月2日~26年8月8日)は【ケンタウルスストーリー】第7章『限界』をお送りします

それでは本編をどうぞ

この章のイメージレースBGMと同時にお楽しみ下さい

「……やっぱり雰囲気が違いますね」

思わず声が漏れた
博多南駅前に集まった25人のケンタウルス
普段の個人戦なら、スタート前は談笑したり、軽く身体を動かしたりと、それぞれ自由に過ごしている

でも今日は違う
五人一組
勝つために集まったチームだった

ラン「緊張していますか?」

私が振り返ると、ランはいつもの穏やかな笑顔で立っていた

ヴァイスノヴァ「少しだけです」
ラン「それなら大丈夫ですね」
ヴァイスノヴァ「え?」

ラン「本当に緊張している人は、自分で緊張しているなんて言えませんから」
サクラミスト「なるほど! じゃあヴァイスはまだ余裕ってことだね!」
ユキハク「……そういう、ものですか?」
サクラミスト「多分!」
ルナヴェイル「ふふっ。相変わらず根拠がありませんね」
サクラミスト「勢いは大事だよ!」

思わず笑ってしまう
少しだけ肩の力が抜けた

ラン「それでは、最後の確認をしましょう」

全員が自然とランの周りへ集まる
ランは作戦書を開いた

ラン「今回の目的は一つ……ゴールを取ることです」
ヴァイスノヴァ「……単純ですね」
ラン「そうだね」

ランは迷いなく頷く

ラン「もちろん狙えるなら第1リザルトも狙います。でも、それで脚を使い過ぎては意味がありません」
ユキハク「序盤は……我慢ですね」
ラン「その通りです」
ルナヴェイル「流れは急いて掴むものではありません。時を待つことも戦いですね」
サクラミスト「つまり、我慢大会!」
ラン「そこまで単純ではありませんけどね」

全員が笑う
私は改めて作戦書を見る
このレースは、速いだけでは勝てない

誰が前へ出るのか?
誰が待つのか?
その全てが勝負になる

ラン「何か質問はありますか?」
ヴァイスノヴァ「ありません」
ラン「では、予定通り行きましょう」

その時だった
少し離れた場所から視線を感じる
私は自然と周囲を見渡した

ジェントル・ヴァーディクト

誰一人として焦っていない
まるで勝つことが当たり前だと言わんばかりの落ち着きだった
その中でも、ノクティエルだけは周囲を静かに観察している

誰か一人を見るのではない……全体を見ている

ヴァイスノヴァ「……強そうですね」
ラン「ええ」

ランも短く答えた
次に目を向ける

ヘリテージ・ループ

ほとんど会話はない
それでも空気が柔らかい

ハクレイナ「みんな、大丈夫だよ」
アークシエル「もちろん」

その短いやり取りだけで、互いを信頼していることが伝わってきた

レゾナンス・ハーモニクスは少し違った

ネクシアード「確認終了」

それだけ言うと作戦書を閉じる
誰も他チームを見ない
まるで、自分達の作戦以外に興味がないようだった

最後にサイレント・レイヤーを見る

ヴァイスノヴァ「……静かなチームですね」

誰も騒がない
誰も目立たない
不思議なくらい印象が薄い

それ以上気になることもなく、私は視線を戻した

運営スタッフ「各チーム、作戦書を提出してください」
ラン「行ってきますね」

ランは作戦書を持って前へ歩く
各チームの代表も同時に集まる
提出が終わると、運営スタッフが静かに告げた

運営スタッフ「作戦書の確認を終了します。これよりシステムに入力します」

その一言で、空気が変わる
ランが戻ってきて微笑んだ

ラン「これで準備完了だね」
ヴァイスノヴァ「……はい」
ラン「では、行きましょう」

全員がスタート地点へ歩き出す
さっきまで聞こえていた笑い声が消えた

誰も喋らない

25人が、それぞれのスタート位置へ並ぶ
私は小さく息を吸った
ランが隣で笑う

ラン「大丈夫!!」
ヴァイスノヴァ「何がですか?」
ラン「作戦通り走れば勝てます」

その言葉には、不思議なくらい迷いがなかった

ヴァイスノヴァ「……はい」

私は前だけを見る
スターターが静かに旗を上げた
今日から始まる
五人で勝つレースが

そして、この誰も予想しなかった戦いの幕が、今、静かに上がろうとしていた

次節へ


補足説明

下記項目は今回のレースの補足説明です
興味がある方は見て頂ければ幸いです

今回のコースのスクーリング動画です。実際の春日市の道を走る設定でお送りする予定です

各チームの作戦書

各チームの作戦書です。チームの能力と今回のコースより最善な作戦を立てております

基本方針

無理な消耗を避けつつ先頭集団を維持し、レース展開に応じて柔軟に判断を切り替える
終盤までチーム全体の余力を確保し、勝負所で一気に仕掛ける

役割

エース:サクラミスト
ブレイカー:ルナヴェイル
シールド:ユキハク
インターセプター:ラン
ロードキャプテン:ヴァイスノヴァ

作戦概要

序盤は先頭集団で安定した位置を維持する
状況に応じて第1リザルトも視野に入れる
最終局面でエースを中心に勝負を決める

ペイル・インク・トライフェクタ(Pale Ink Trifecta)作戦書
今ストーリー時の能力値

基本方針

序盤から主導権争いへ参加し、チーム全体で有利な展開を構築する
各選手の能力を最大限発揮し、最後まで攻撃的なレースを目指す

役割

エース:ノクティエル
ブレイカー:アステリス
シールド:リオノワール
インターセプター:クロミツ
ロードキャプテン:アメリア

作戦概要

序盤より前方でレースを展開する
第1リザルトも視野に入れながら柔軟に対応する
ゴールまで主導権を維持することを目標とする

ジェントル・ヴァーディクト(Gentle Verdict)作戦書
今ストーリー時の能力値

基本方針

前半は安定した位置取りを維持し、終盤へ向けて戦力を温存する
隊列を崩さず、最後の勝負所でエースを中心に仕掛ける

役割

エース:ルミネージュ
ブレイカー:アークシエル
シールド:ジュノリハ
インターセプター:ハクレイナ
ロードキャプテン:ナクティア

作戦概要

序盤は落ち着いたレース運びを行う
第1リザルトを含め状況に応じて柔軟に判断する
終盤で最大限のパフォーマンスを発揮する

ヘリテージ・ループ(Heritage Loop)作戦書
今ストーリー時の能力値

基本方針

チーム全体の隊列維持を重視し、無理な展開には巻き込まれない
終盤まで安定した走りを継続し、勝負所で全員が連携して順位を押し上げる

役割

エース:ノクスヴェイル
ブレイカー:アサガオノワルツ
シールド:ノクターン
インターセプター:ミカヅキ
ロードキャプテン:クロレイナ

作戦概要

序盤は安定した集団走行を行う
レース状況を見ながら柔軟に対応する
終盤はチーム全体で順位を押し上げる

レゾナンス・ハーモニクス(Resonance Harmonics)作戦書
今ストーリー時の能力値

基本方針

序盤は無理な先頭争いを避け、チーム全体で一定のリズムを維持する
各選手が役割を遂行しながら隊列を保ち、中盤以降も余力を残した状態で終盤勝負へ繋げる

役割

エース:ヴァルネス
ブレイカー:ネクシアード
シールド:アビスノア
インターセプター:クロウヴァ
ロードキャプテン:ノクティエラ

作戦概要

序盤は安定したペースを維持する
状況に応じて第1リザルトへの対応を判断する
終盤はエースを中心に勝負を仕掛ける

サイレント・レイヤー(Silent Layer)作戦書
今ストーリー時の能力値

*各チームの作戦書は、他チームとの協調なしの各チームにおける最善の作戦書です

果たして……今回のチーム戦を制するチームはどこか?
最後までお付き合いいただけると幸いです

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集