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be動詞の意味は「存在する」

中学一年生からならう、is, am, areの活用をすることでおなじみのbe動詞ですが、イコールの関係をあらわす、と多くの人に認識されています。もちろん、その認識でおおよそ問題ないのですが、「be動詞はイコールと同じですよ」という解釈ではうまく理解できない場合もあります。今回は、「be動詞の意味は『存在する』である」という話をしてみたいと思います。

be動詞は動詞

前提として、というかある意味あたりまえなのですが、be動詞は動詞です。そのため、be動詞を理解するには、動詞とは何かを理解する必要がありますし、もっというと、動詞を含む品詞とは何か、という話にも触れる必要があります。

文法や語彙というのは神さまや偉い人がトップダウンで作ったものではなく、「ほっておいたら勝手に出来上がっていた」ものです。つまり、研究対象としての自然言語がまずありきで、それを研究者が見たり観察したりして、観察対象言語に対するなにかしらの知見が蓄積されていくわけです。これは、自然環境にみとめられるありのままのすがたを観察してあれこれ考えるというやり方であり、野外科学に似ています。

品詞とは、単語の分け方のひとつで、単語の文中でのはたらきに着目した分類方法です。また、そのように単語のはたらきに着目して単語をグループで分類したもののうち、動作や状態を記述するものが「動詞」と呼ばれています。自然界にさまざまな単語が転がっていて、それを一定の基準でグループ化したうちのひとつが動詞だと思ってください。

be動詞は「存在」

ここでやっと、be動詞の話に戻ってきます。野良に転がっている単語のうち、「動作」や「状態」をあらわすものより分けてこれを「動詞」と呼ぶことにしたわけですが、その中にはもちろん、be動詞もあります。

ここまでの話を鑑みると、be動詞そのものが何かの「状態」や「動作」をあらわしていると考えるのが自然であり、当然です。そして、この、be動詞という動詞が意味する状態が、「存在する」になります。

たとえば、以下の文からは、「存在する」というbe動詞の意味をしっかりと感じ取ることができます。

Sotcaso is there.
そっちゃそが(そこに)存在する。

例は他にもあげることが可能で、たとえば、「将来的にそうなる運命にある」などと訳されることが多い be to もそうです。将来の話をしているので「存在」とはあまり関係ないと感じる方もいるかもしれませんが、「リジットな方向性が存在している」というすがたを be to の文から感じることは可能です。will や be going to にはない、「強さ」を以下の文から感じませんか:

I am to complete the project.

主語と述語の順番がカオスになりがちな「分詞構文」でも、be動詞をイコールではなく存在であると考えれば、意味をすっととらえられるようになります。

Being smiling, I approached the stage.
笑顔でステージに近づいた。

この文の場合、最初の二語で、「あー、なんか笑っている感じであるんだなあ」という景色を確定させてから、次の情報を仕入れます。存在の様子だけをまず思い浮かべればよいため、何と何がイコールなのか、みたいなのはケアしません。

フランスの哲学者で有名なデカルトの言葉、我思う、ゆえに我あり(I think, therefore I am.)もそうです。モノや他人など、自分以外の「実在」を疑うことはいくらでもできるが、意識そのもの、意識する自分の存在は疑うことができないというのがこの言葉の意味するところなのですが、この、「実在する(=幻想やまやかしではなく、実際にここにある)」というのが、amという言葉に現れています。

さいごに

be動詞はイコールのことですよ、という解釈は、ある意味限定的なものであると理解することも可能です。イコールというのはつまり、「等しい状態」なわけであり、これはbe動詞の狭義の意味であるといえそうです。

be動詞の根幹は、「目の前にありありと存在するというリアリティ」です。be動詞のイコールの意味は狭義の意味であり、これだけがbe動詞のすべてではありませんよ、というのは、確認する意味があります。

時制や文型などの文法関連の話は「英文法」のマガジンにまとめていますので、こちらもぜひのぞいてみてください。


▼この記事を書いた人▼

そっちゃそ
フリーランス英日翻訳者。本業で培った知識や経験をもとに、発音指導をはじめとした語学指導もやっています。noteは、僕の思想や考えをひろく公開するために使用しています。僕の思想や考え方については、考察と思想哲学のマガジンにまとめているのでこちらをぜひご覧ください。詳しいプロフィールはこちらから。

主な著作:「自分の意見を言うことは『役に立つ』」、「外国語を学習すると決めたときに読む本」、「英語発音学習の第一歩

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さいごに

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