【後編】TSG出身のママ起業家4人を紹介します!
こんにちは。ビジネスコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY(TSG)」運営事務局です。
前回「ママ起業」の実態、メリットやその難しさを解説しました。
TSG出身起業家の中でも、育児と両立させながら挑戦を続けるママ達がたくさんいらっしゃいます。ママ起業の概要がわかったところで、今回は過去TSGで入賞されたママ起業家4人を紹介!実際に子育てをしながら現在どんなチャレンジをされているのかを見ていこうと思います。
※前編はこちら
TSG2024 奥山星奈さん(託児所カフェ)

保育スタッフが常駐し、スターバックス感覚で託児が利用可能なカフェ併設型の託児所「ラク育」。子どもを預けることに何となく罪悪感を覚えてしまうママ達にへ気軽に寄ってもらい、ワンオペ育児を無くしていくことを目的に東京や神奈川で展開されています。立ち上げたのは自身もワンオペ育児経験者である奥山さんです。
奥山さんは客室乗務員や不動産コンシェルジュとして働いたのちご結婚。2児の母として子育てしながら再度一般社団法人に就職しますが、この時ワンオペ育児を経験し育児ノイローゼになってしまいます。そうして元々好きだった筈の子育てに辛さを感じていた矢先、育児疲れをきっかけとした痛ましいニュースを目にし、一人でも多くの親を救うべくラク育を構想しました。
サービスの認知度を上げるために参加したビジネスコンテストTOKYO STARTUP GATEWAY 2024(TSG2024)にて、奥山さんは優秀賞とメンバーシップ賞の二つを同時受賞。以降メディア等により認知が広がり現在に至ります。

起業を目指す方に向け、奥山さんは次のようなメッセージを送っています。
「ラク育も表面上はすごくキラキラしていて、どんどん発展しているように見えるかもしれませんが、溺れないように水面下では常にバタ足の状態です。それくらい大変ではありますが、仕事と育児のバランスも自分でコントロールできるので、会社員時代と比べると充実しています。」
👉奥山さんのTSG2024でのプレゼンはこちら!
TSG2022 諏訪 実奈未さん(出張託児サービス)

同じ託児でも“出張”、つまり保育士が子どもの元まで来てくれるサービスを立ち上げたのは、TSG2022でセミファイナリストに選ばれた諏訪 実奈未さん。
諏訪さんご自身も起業前からママでした。お仕事と両立させながら子育てを進めていく中で、「育児を理由に諦める」という経験、例えば会社の勉強会のように平日の日中以外に開催される催しの度重なる見送りなどが心に残り、“育児が理由で諦める”その体験を変えていきたいと思ったことが起業アイデアのきっかけだったとのこと。
諏訪さんのサービス“Simplee”は、イベントや企業などに保育士を派遣し保護者が気兼ねなく自分の時間を過ごせることを目指した出張託児サービス。企業や行政のイベントの他、なんと海外からの観光客であるインバウンド向けにも展開されており、あらゆる方面でパパママの”諦める”を解消しています。

まさにママとしての体験があってこそのビジネスアイデア。当事者として顧客の苦しみやニーズを理解していることが大きな強みとなっています。
👉諏訪さんの起業ストーリーはこちらでご覧いただけます
TSG2018 齋藤 佳奈さん(伝統芸能の普及)

「ママ起業」とは少し異なりますが、起業後に妊娠・出産・育児を経験したのが株式会社 TOKYO SHAMIの齋藤さんです。
元々祖母が三味線の師匠であったこと、三味線の奏者が高齢化で減少している現状を受け、日本の伝統芸能である三味線を世に広める事業を始めることにした齋藤さん。
TSG2018でファイナリストに選出されたことをきっかけに起業。外国人向けに三味線の教室や「マイ三味線」を作れるワークショップを開催し、起業の翌年には日本を出てロサンゼルスの観光イベントに出演するなど順風満帆な滑り出しを見せていました。

ところがコロナ禍で入国制限がかかり、お仕事が途絶えるように。更に同時期に出産したものの、旦那さんが多忙だったためにワンオペ育児に追われ、コロナ禍以降も2年半ほどは出産育児でほぼ休業状態だったそうです。それでも「三味線を未来に繋いでいくことと、私と関わってくれた方が笑顔になってくれること」を原動力に、今度は日本人向けのオンライン教室をスタート。マインドフルネスと掛け合わせた三味線教室も始めるなど、新たな形で三味線の普及を試みています。
齋藤さんは前2者と違い「ママとしての経験」をアイデアに事業化した訳ではありません。むしろ自身のルーツであるもの、魅力を感じていたものにこだわりを追求している「好きを仕事に」したママ起業家の成功例と言えるでしょう。
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TSG2019 川端 ふみさん(デザイン・マーケティング支援)

InstagramやLINEアカウントの構築・運用・ブランディングなど、SNSを活用したマーケティングの支援サービスを提供している川端 ふみさん。元々WEBのスペシャリストでしたが、出産を機にWeb制作のフリーランスとして活動する傍ら、Web系ママのオンラインコミュニティを立ち上げ、ママのためのオンラインスキルスクールを運営。スクール卒業生のママ達を中心に前述のサービスを提供しています。
一見順調そうに見えますが、事業を進める上では家庭とのバランスに様々な苦労をされました。子どもの塾を忘れる、夕飯が遅くなる、食事を巡って旦那さんと言い合いになる、、、そんな中で子どもたちの世代が生きる社会をどうするのか、そこに真剣に向き合う姿勢が家族の共感を得ることになりました。
自分の働きやすい時間に動けるSNSマーケの業務は、まさに子育て中のママ・パパにぴったり。一方今後の目標として、子育て世代に限らず「やる気はあるのに何らかの事情によってフルタイムで働けない方々」を対象とした事業にすることを挙げています。

なおTSG参加中の川端さんは、「〇〇ちゃんのママ」ではなく川端 ふみとして見てもらえたことが嬉しかったそうです。起業へ真剣に向き合うことは、産前には確かに持っていた本来の自分を取り戻すことに繋がるのかも知れません。
👉川端さんの起業ストーリーはこちらでご覧いただけます
ママも起業に挑戦できる!その最初の一歩を応援します。
どのママ起業家も子育てに苦労され、そんな中で夢を諦めずに事業を進めていることが分かります。子育て自体が孤独になりがちで、大変なものです。そこへ更に起業という、普通の社会人でもエネルギーを使うチャレンジに取り組むのですから、難しいと思ってしまうのは当然かも知れません。
しかしママとしての経験や想いの強さは、時に起業家として大きな強みになることもあります。同じく子育てに悩んでいるママパパ向けのビジネスアイデアはもちろん、大変な毎日を過ごしているからこそ「本気でやりたい」と思えるアイデアを改めて見つけられる可能性もあります。起業にちょっとでも興味のあるママがいたら、ぜひ時間の柔軟性や自分の強みを活かした「ママ起業」に挑戦してみてはいかがでしょうか。
とはいえ、「起業したい気持ちはあるけど、何がしたいかわからない」「アイデアはあるけど、うまく言葉にできない」という方も多いでしょう。家事や育児に忙殺されるママであれば尚更かも知れません。
そんな方のために、TSGでは「400字で自分のアイデアを形にする」方法を紹介したワークブック(昨年度版)を公開しています。
まずは頭の中のアイデアを簡単な言葉にするところから、挑戦を始めてみてはいかがでしょうか?
TSG2026でお会いできることを、主催・運営一同楽しみにしております!
