『私は大丈夫』と思っていた。弱音を吐けない人ほど、限界に気づくのが遅くなる理由
「私は大丈夫。」
そう思っていませんか?
疲れているのに、
「まだ大丈夫。」
しんどいのに、
「私より大変な人はいっぱいいる。」
休みたいのに、
「これくらいで休んじゃダメ。」
そんなふうに、
自分に言い聞かせていませんか?
もし思い当たることがあるなら、
少しだけ、昔の私の話を聞いてください。
あの頃の私は、
本気で「私は大丈夫」だと思っていました。
でも今振り返ると、
私は「大丈夫だった」のではなく、
「大丈夫だと思うことに慣れすぎて、
自分のサインに気づけなくなっていた」
のかもしれません。
「私は大丈夫」と思っていた頃の私
当時の私は、時短勤務でした。
だから、
「周りより働く時間は短い。」
「仕事量も少ない。」
そう思っていました。
朝は子どもを保育園へ送り、
そのまま自転車で職場へ。
仕事が終われば急いで迎えに行き、
ご飯を作って
お風呂に入れて
寝かしつける。
子どもが寝た後は、副業。
毎日、その繰り返しでした。
今振り返ると、
休む時間なんてほとんどありません。
それでも私は、
「私は時短勤務だから。」
「もっと大変な人はたくさんいるから。」
「これくらいで弱音を吐いちゃダメ。」
そうやって
自分に言い聞かせていました。
疲れたとは思っていました。
でも、
「限界だ」とは、
一度も思ったことがありませんでした。
仕事でも、人より処理が遅いことを気にしていました。
薬局は患者さんを待たせられない仕事です。
だから、
「私は人よりできないんだから
もっと頑張らなきゃ。」
「人の倍やってから弱音を吐きなさい。」
そんな言葉を
自分にかけ続けていました。
今思えば
一番厳しかったのは周りではありません。
自分自身でした。
「弱音を吐けない」のではなく、「吐く資格がない」と思っていた
弱音を吐けない人は
強い人だと思われがちです。
でも、実際は違うのかもしれません。
弱音を吐けないというより、
「私が弱音を吐くなんて、まだ早い」
と思っている。
私もそうでした。
私より忙しい人がいる。
私より大変な人がいる。
私より頑張っている人がいる。
だから私は、まだ頑張れる。
そう考えていました。
でも今なら分かります。
私は、自分の苦しさを「自分の感覚」ではなく、
人との比較で判断していた
のです。
誰かより忙しいか。
誰かより働いているか。
誰かより疲れているか。
それが
自分の限界を決める基準になっていました。
だから、
「疲れた。」
「休みたい。」
と思っても、
「でも、もっと大変な人がいる。」
と、自分の気持ちを打ち消してしまう。
そして、
「まだ大丈夫。」
と、また頑張ってしまう。
薬剤師として、たくさんの「体からのサイン」を見てきた
私は薬剤師として20年以上
多くの患者さんと関わってきました。
体調がつらくて薬局へ来られる方でも
最初に話されるのは
自分のことではないことがあります。
「家族に迷惑をかけたくなくて。」
「仕事を休めなくて。」
「先生にも申し訳なくて。」
そんな言葉を
本当によく聞いてきました。
苦しんでいる人ほど
自分より周りを優先している。
私は、そんな姿を何度も見てきました。
そして、それは私自身も同じでした。
私は薬剤師として患者さんには、
「休んだ方がいいですよ。」
「ちゃんと診てもらった方がいいですよ。」
と伝えていました。
でも、自分自身には、
「まだ頑張れる。」
と言い続けていました。
今思うと、少し不思議ですよね。
人の体のサインには気づこうとするのに、
自分の心のサインには気づこうとしなかった。
忘れられない患者さんがいます
今でも忘れられない患者さんがいます。
その方は、
「最近、10kgくらい体重が減ったんです。」
と話してくださいました。
一度受診はされたそうですが、
その時は「様子を見ましょう」
と言われたとのことでした。
でも、私はどうしても気になりました。
10kgという大きな体重変化。
もちろん
体重が減る理由はさまざまです。
でも、
「もう一度、詳しく調べてもらえる病院で
診てもらった方がいいかもしれません。」
そうお伝えしました。
しばらくして
その患者さんから一本の電話がありました。
「トミーさんに言われた通り
別の病院で調べたら
スキルス性胃がんでした。」
報告のお電話でした。
その瞬間のことは
今でも忘れられません。
もちろん、
もっと早く見つかっていれば
結果が変わったのかどうかは
私には分かりません。
でも、この出来事を通して
強く感じたことがあります。
体は、私たちが思っているより
ずっと早くサインを出している。
そして、そのサインを
「これくらい大丈夫だろう。」
と見過ごしてしまうことがある。
それは
心も同じなのではないかと思うのです。
心も、限界になる前からサインを出している
体に変化があれば、
「何かおかしいかもしれない。」
と病院へ行く人もいます。
でも、心の変化になると、
「気のせいかな。」
「疲れているだけ。」
「みんなこんなもの。」
「まだ仕事には行けているし。」
と、なかったことにしてしまう。
例えば、
・以前よりイライラする
・子どもに強く当たることが増えた
・何もしていないのに疲れている
・朝起きるのがつらい
・甘いものが無性に欲しくなる
・人に会うのが面倒になった
・好きだったことに興味がなくなった
・ぼーっとする時間が増えた
・休んでも疲れが取れない
・「私より大変な人がいる」が口ぐせになっている
・休むことに罪悪感がある
・「まだ大丈夫」と自分に言い聞かせている
あなたはいくつ当てはまりますか?
もちろん
これだけで心の状態を
判断できるわけではありません。
でも、
「私は今、どうなんだろう?」
と立ち止まるきっかけにはなると思います。
「まだ大丈夫」は、本当の気持ちとは限らない
心理学や脳の働きを学ぶ中で、
私が少しずつ分かってきたことがあります。
人は長い間、
「頑張ることで認められる」
「迷惑をかけてはいけない」
「ちゃんとしなければいけない」
という考え方の中で過ごしていると、
それがいつの間にか当たり前に
なっていくことがあります。
すると、自分の気持ちを感じるより先に、
「頑張らなきゃ」
という考えが浮かぶ。
本当は疲れているのに、
「まだ頑張れる」
本当は休みたいのに、
「これくらいで休んじゃダメ」
と、気持ちを後回しにしてしまう。
だから、
「なんで私は
もっと早く気づけなかったんだろう」
と、自分を責めなくていいんです。
これまで頑張ることで
なんとか乗り越えてきたからこそ
「頑張る」が先に出てくる
クセが身についたのかもしれません。
それは、あなたが
ダメだったからではなくて、
それだけ頑張ってきた
ということでもあると思うんです。
だからまずは、
「私、ずっと頑張ってきたんだな」
と気づいてあげるところからで大丈夫です。
まず「本当に大丈夫?」ではなく、「私は今、どう感じてる?」と聞いてみる
もし今、
「私はまだ大丈夫。」
と思っているなら
一度だけ自分に聞いてみてください。
「本当に大丈夫?」
ではありません。
「私は今、どう感じてる?」
です。
疲れている。
苦しい。
寂しい。
イライラしている。
休みたい。
何もしたくない。
誰にも会いたくない。
どんな答えでも大丈夫です。
正解を探さなくていい。
「こんなことで疲れるなんて、私はダメだ。」
と評価する必要もありません。
ただ、
「私は今、こう感じているんだな。」
と気づいてあげる。
それだけでもいいんです。
「私より大変な人がいる」を、もう少しだけ手放してみる
私が昔、一番できなかったことがあります。
それは、
人と比べずに、自分の状態を見ること。
誰かより忙しいか。
誰かより疲れているか。
誰かより大変か。
そんなことは
本当は自分の限界とは関係ありません。
隣の人が元気に見えても、
自分が疲れているなら、疲れている。
誰かがもっと大変でも、
自分が苦しいなら、苦しい。
誰かと比べて
「休んでいい」
と許可をもらわなくてもいい。
今なら、そう思います。
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最後に
弱音を吐けない人ほど、
限界に気づくのが遅くなることがあります。
それは、
自分のことより、
周りのことを優先してきたからかもしれません。
これまで、
「頑張ること」
「我慢すること」
「迷惑をかけないこと」
を大切にして生きてきたのではないでしょうか?
だから、自分が苦しいときも、
「私より大変な人がいる」
「これくらいで弱音を吐いちゃダメ」
と、自分の気持ちを後回しにしてしまう。
そうやって走り続けているうちに、
「私、今ちょっとしんどいかも」
というサインにも気づきにくく
なってしまうのかもしれません。
でも、
心も体も、
限界になる前から何度もサインを出しています。
そのサインに気づくために
今日からできることがあります。
それは、
「私は今、どう感じてる?」
と、自分に聞いてあげること。
誰かと比べなくていい。
「これくらいで弱音を吐くな」
と、自分を責めなくていい。
もしかしたら、
それだけ頑張ってきたから
今まで気づけなかっただけなのかもしれません。
私も、昔の自分を振り返ると、
「もっと早く気づいてあげればよかったな」
と思うことがあります。
でも、あの頃の私には、
それが精一杯だったんですよね。
この記事を読んで、
「私も少し
自分のことを見てあげようかな」
そう思ってもらえたなら
私はうれしいです。
まずは3分。
今の自分の心に
目を向けてみませんか?
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