【試乗】新型エルグランドE53は「セルシオの再来」だった。BYD SEALオーナーが"1,200万でも買う"と断言する理由
みなさんこんにちは!つかさです!
先に結論から言います。
16年ぶりにフルモデルチェンジした新型エルグランド(E53型)は、「1,200万円出して他社のラグジュアリーカーを買うくらいなら、私はこれを買う」と断言できる一台でした。
私は現在BYD SEAL AWDのオーナーで、30後期のヴェルファイア(3.5L V6)も所有。歴代エルグランドにも乗ってきました。EVオーナーとして静粛性には人一倍うるさい私が、なぜ国産ミニバンにここまで衝撃を受けたのか。
この記事では、2026年7月16日に正式発売されたばかりの新型エルグランド(e-POWER Gグレード)に実際に試乗して感じたことを、以下の順でお届けします。
外車を超えた(と初めて思った)静粛性
巨体を忘れる運転のしやすさ
「純粋なラグジュアリー」な乗り心地と唯一の弱点
e-4ORCEがもたらす加速とコーナリング
買いか? BYDオーナーとしての本音の総評
写真なしの文字だけレビューですが、その分「乗って感じたこと」を全力で書きます。それでは行きましょう!
ファーストインプレッション:セレナで培った「使いやすさ」が全部入り
内外装のディテールは他のYouTubeや記事でたくさん紹介されているので簡潔に言いますが、素晴らしいです。
30後期アルファード/ヴェルファイアに乗っていた身として感じたのは、品質の高さそのものよりも「思想」の違いです。従来の高級車って、「高級車です」という路線を貫くあまり、下のクラスの便利機能が降りてこないことが多いんですよね。
ところが新型エルグランドは、セレナやデイズ、ルークスで培われた「使いやすい・運転しやすい」機能が全て反映されています。 今まで「日産、ここちょっとダメだよね」と言われてきた部分が、軒並み潰されているイメージです。
もうひとつ印象的だったのが、ディーラーの営業さんが自信を持って売っていること。正直、これまでは自信なさげな売り方をする営業さんも少なくなかったのですが、今回は「本当によくできています」と強く言い切る方が多い。購買体験としても非常にポジティブでした。
静粛性:国産車が外車を「はるかに凌駕した」と初めて思った
走り出した瞬間、無音です。
私が乗ったのはe-POWER Gグレード(757.9万円)。BOSEプレミアムサウンド(Gでは高遮音ガラス・プロパイロット2.0とのセットオプション)が付いていない素の状態で、タイヤはヨコハマのADVAN V61でした。それでも、めちゃくちゃ静かです。
どれくらい静かかというと——
愛車のBYD SEALと比べて体感半分以下の音量
アウディA6よりもはるかに上
国産車が静粛性で外車をはるかに凌駕したと、心から思った初めての瞬間でした。 これは2,000〜3,000万円クラスの車でもなかなか見られないレベルで、大げさでなく「セルシオの再来」と言っていい、各社がベンチマークすべき一台だと思います。
エンジン音もほぼ聞こえません。正確に言うと「かかっているのは分かるけど、振動がほぼ来ない」。第三世代e-POWERの1.5L発電専用エンジンは、ハンドルに一切振動を伝えてこない。オーディオを切って信号待ちで耳を澄ませば、エアコンのコンプレッサーかな?くらいの音が静かに聞こえる程度。正直、EVより静かなんじゃないかという印象です(EVのコンプレッサー音、結構うるさいので…)。
運転のしやすさ:巨体なのに「トラックのような使いやすさ」
車体は非常に大きいです。しかし、運転中に「大きいな」と思った瞬間は1ミリもありませんでした。
初めて乗った車にもかかわらず、切り返しなしでハンドルを切った通りにバックして、まっすぐ一発駐車できたくらい、四角くて見切りが良い。 良い意味で「トラックのような使いやすさ」です。
エルグランド伝統の「ミラーが大きい問題」は健在で、多少大きいなとは感じます。ただピラーがかなり細くなったので、「見えない場所がある」「死角が怖い」と感じることは全くありませんでした。
乗り心地:レクサスとも違う、「純粋なラグジュアリー」
コンフォートモードとスポーツモードを切り替えて、フル加速、ブレーキング、60km/hくらいでの急カーブまで試してきました。
コンフォートモードは、段差をほとんど感じません。 レクサス的なラグジュアリースポーツとはまた違う、「純粋なラグジュアリー」。ミニバンの嫌なところ、「やっぱりセダンじゃないと」と言われてきた部分を全て排除して、2,000万円のセダンに乗っているんじゃないかと錯覚するレベルです。
そしてシートが本当に良い。 例えるなら、おしゃれなお店のパンケーキ。最初の触りは「ふわっ」なのに、その中にしっかりコシがあって、点ではなく面で体を支えてくれる。硬くもなく柔らかくもなく、シートと足回りのセッティングが最高にマッチしている車両です。
❌唯一気になったポイント
Gグレードでは、後ろ足あたりに若干の「プルプル感」がありました。ただこれは、それ以外が静かすぎる・滑らかすぎるがゆえに気づいてしまうレベルの話。普段の車では埋もれて気づかない微振動が、この車だと分かってしまう——逆説的ですが、それくらい完成度が高いということです。
加速:ノーズアップもノーズダイブもない。さすがe-4ORCE
スポーツモードでフル加速してみましたが、ノーズアップ・ノーズダイブが全くなく、常にフラット。 さすがe-4ORCE、日産の技術です。
そういえば発売翌日、ブランドメッセージが「やっちゃえNISSAN」から「らしく走れNISSAN」に刷新され、新型エルグランドはそれを体現するモデルと位置づけられました。乗ってみると、まさにこの言葉の通りの走りでした。
加速性能自体は「そこそこ良い」。爆速でもなければ遅くもない、必要十分以上です(システム出力は約340ps)。高速の追い越しは余裕ですし、峠を登っても非力感は絶対に感じないと思います。
コーナリング:ロールするけど踏ん張る。乗り味は「うどん」
コンフォートモードはかなりロールしますが、スポーツモードはロールしながらも踏ん張ります。
乗り味を例えるならうどんですね。キレとコシがある。グッと踏ん張った時に、ボディ剛性が「ここからはどこにも行かないぞ、このラインの通りに走るぞ」という意思を感じさせてくれる。
これはe-4ORCEのトルクベクタリングのおかげだと思います。内輪のブレーキと外輪のアクセルワークといった電子制御がとにかく強力で、まさに意のままのドライビング。人馬一体を超えて、「僕そのものがエルグランド」くらいの一体感。ミニバンなのに、乗ったら楽しいんです。
そして「乗ったら楽しい」ということは、運転手も、助手席も、後席も、全員が楽しいということ。コンフォートモードのしっかりした快適性という土台の上に、スポーツが乗っている。ラグジュアリースポーツ、これぞVIPです。刺激のないラグジュアリーは面白くない。でもそこに行くには普通4,000〜5,000万円かかる。エルグランドはそれを、689.7万円〜という価格帯でやってのけました。
まとめ
⭕️良かった点
外車を凌駕する静粛性。「セルシオの再来」レベル
巨体を感じさせない見切りの良さと運転のしやすさ
コンフォートは純粋なラグジュアリー、スポーツはちゃんと「スポーツ」として成立
パンケーキのようなシートと足回りの完璧なマッチング
ノーズアップ/ダイブ皆無のフラットな加速姿勢(e-4ORCE)
セレナ級の「使いやすさ」を全部載せした思想
❌気になった点
Gグレードの後ろ足に若干のプルプル感(完成度が高すぎて気づくレベル)
伝統のミラーの大きさは健在
総評:日産が20年掲げてきた「移動するリビングルーム」の答え
実際の価格は689.7万円(e-POWER X)〜869.9万円(e-POWER VIP)ですが、私の体感価値はそれを大きく超えています。この車は1,000万でも、1,200万でも買う価値があると思います。1,200万出して他社のラグジュアリーカーを買うなら、私はこれを買います。 だって、人がいっぱい乗れるのに、めちゃくちゃ楽しいんですよ。そんな車、今までなかったじゃないですか。
第三世代e-POWER(1.5L VCターボ)+デュアルモーター四輪駆動のe-4ORCE、プロパイロット2.0(Gではセットオプション、73.26万円)、上質なインテリアとジェントルで刺激的なエクステリア。日産が20年以上掲げてきた「移動するリビングルーム」というビジョンが、ハンドルを握った瞬間、座った瞬間、走り出した瞬間の全てに宿っています。「日産はエンジンか、技術か、快適か、EVか」——そのすべてのレッテルに、この一台で答えを出してきた。
そして忘れてはいけないのは、全グレードe-POWER+e-4ORCEのみでフラグシップミニバンを出したメーカーは他にないということ。エルグランドが変わる時、日産車全体の考え方が変わる。エルグランドは、これからもミニバン界のパイオニアであり続けると思います。
念のため言っておくと、私は日産の回し者ではありません(笑)。ただ、これまでの日産とは明らかに違う「何か」を感じたのは事実です。他社にもぜひ、各セグメントでこれに追従する車を出してほしいと心から願っています。
ちなみに私が贅沢にオプションを選択して、見積もりをとったところ、980万円程度でしたので、「せっかく買うならいいものを」となればこのくらいの価格帯だというのもご参考程度に。(オーテックグレードにサウンド諸々。)
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普段はBYD SEAL AWDオーナー目線でのEVレビューが中心ですが、これからも国産・輸入問わず気になった車をどんどんレビューしていきます。新型エルグランドとアルヴェル、あなたならどっちを選びますか? よければコメントで教えてください。フォローもお待ちしています!
※価格・装備は2026年7月時点の公式発表・報道ベースの情報です。
