【Excel昔話】あの頃、Excelにはイルカがいた
今日もまた、Excelにまつわる昔話をしてみたいと思います。
今の若い世代には信じられないかもしれませんが、かつてExcelを開くと、画面の隅にイルカのマスコットが出てきて、「何を調べますか?」と聞いてくる時代があったのです。
F1キーで現れる迷惑な存在
イルカが登場するきっかけは「F1キー」。ところがこのキー、本当に押したいから押すことはほとんどなく、誤って押してしまうものでした。隣の「Esc」や「F2」を触ろうとして、うっかりF1を押してしまう。すると即座にイルカが出るわけではなく、しばらく待たされた後にひょっこり登場。作業のリズムが中断されてしまい、イライラの対象になっていったのです。
物騒なワードを浴びせられるイルカ
イルカが現れると、まず一言、「何について調べますか?」 と聞いてきます。本来なら「表の作り方」や「グラフの作り方」などを入力して操作方法を案内してもらう想定だったのでしょう。しかし実際には、こんな状況でした。
F1キーを誤って押すと、勝手にイルカが出てきて作業が止まる
しかも、すぐには登場せず 、“数秒待たされる”
ようやく出てきても、肝心の答えにたどり着けない
助けてくれるどころか、作業を中断させてストレスを与える存在。その結果、多くのユーザーが最初に入力したのは操作方法ではなく……
「お前を消す方法」。
イルカは“親切なアシスタント”ではなく、物騒なワードを浴びせられる対象になってしまったのです。
イルカの登場と終わり
イルカ(Officeアシスタント)が初めて登場したのは Office 97(1997年)。「パソコン初心者でも親しみやすく使えるように」という目的で導入されたようです。
しかしユーザーからの不評が多く、Office XP(2001年)で標準では表示されなくなり、最終的に Office 2007(2007年) で廃止されました。わずか10年ほどの命でしたが、その“おせっかいな存在感”は今も人々の記憶に残っています。
復刻版「カイルくんGPT」
最近になって、「VBAで実用マクロ」さんが復刻版「カイルくんGPT」を公開しているのを偶然知りました。
👉 https://vbavb.com/assistant/
見た目はあのイルカですが、中身はChatGPTと連携。かつて「役に立たない」と言われていたイルカが、今では本当に使えるアシスタントに進化しているかもしれないと思うと、嬉しく思います。
もしイルカが進化したら
かつては「お前を消す方法」とまで検索されていたイルカ。けれど、現代のAIと融合したらどうでしょう。もしかすると、今度こそ“なくてはならない存在”に進化するのかもしれません。
あの頃を共有できる同世代のみなさんへ
イルカをリアルタイムで知っている人は、少なくとも30代以上。「あったあった!」と懐かしく思った方は、きっと同世代。
そんな共通の思い出を分かち合えるのも、イルカが残した数少ない功績かもしれません。「懐かしい」と思った方も、「そんな時代があったのか」と驚いた方も、楽しんでいただけたらうれしいです。
