わたしたちのnote 〜スキからはじまる心の物語 〜プロローグ
創作大賞2025に応募したいと考えて、少しずつ書きためてきました。
毎週更新していこうと思っています。
わたしのように、誰かのスキやコメントに救われたことがある方に届きますように。
▶︎第1章はこちら
https://note.com/tsunagu_story/n/nd0f154001264
▶︎第2章はこちら
https://note.com/tsunagu_story/n/na6b4eb2e2de7
▶︎第3章はこちら
https://note.com/tsunagu_story/n/naaa34bbcf5c2
▶︎第4章はこちら
https://note.com/tsunagu_story/n/nf8fd85afa6f2
▶︎第5章はこちら
https://note.com/tsunagu_story/n/n0aed904a3397
▶︎第6章はこちら
https://note.com/tsunagu_story/n/n232014b0a104
▶︎第7章はこちら
https://note.com/tsunagu_story/n/na428f865419a
▶︎第8章はこちら
https://note.com/tsunagu_story/n/nb64bf0d4f57a
【あらすじ】
家庭や仕事に追われ、心の居場所を見失いかけていた彼女と、感情をうまく出せない孤独な日々を過ごす彼。
ふたりは、偶然「note」という場所で出会い、名前も知らぬまま、互いの投稿にそっと「スキ」を送り合うようになる。
何気ない日常と静かな言葉のやりとりは、少しずつふたりの心に温度を宿し始めた——
これは、ことばだけでつながったふたりの、やさしい10年の記録。
プロローグ|noteに導かれた夜
「ことばのない日々」
●彼女の物語──
季節は、まだ寒さの残る3月の終わり。
雨上がりの歩道をひとり歩きながら、彼女は思っていた。
「こんなに静かな世界の中で、私はちゃんと生きているのかな」と。
仕事と家事に追われる毎日。
周りの誰かと話すことはあっても、自分のことを話すことはなかった。
家庭も、友達もいた。
けれど心だけが、いつもひとりだった。
帰宅して家事を終えた夜、
ようやく自分だけの時間が訪れる。
でも、そこにあったのは静けさではなく、空白だった。
「わたしは、どこにもいない」
ある夜、偶然目にしたSNSのシェアリンク。
その先にあったのが、「note」という言葉の世界だった。
最初はただ読んでいた。
知らない誰かの悲しみに共感し、
どこかの誰かの喜びに胸がじんわりと温かくなった。
“書いてもいいのかな”
そんな気持ちが芽生えたのは、ひとつの投稿だった。
「あなたの言葉が、今日を乗り越えさせてくれました」
そんな読者コメントを見たとき、
「言葉は、誰かを救うかもしれない」と思った。
そして彼女は、初めての投稿を書いた。
今日も、誰にも本当の気持ちは話せなかったけど、生きてます。
それだけの一行だった。
誰にも届かなくてもいい。
ただ、自分の中で止まっていた言葉を、そっと解き放っただけだった。
●彼の物語──
彼の部屋には、観葉植物と、ノートパソコンと、読みかけの本がある。
それ以外には、特筆すべきものはない。
彼は元々、黙っていることのほうが得意だった。
人前で話すのは苦手で、感情を表に出すのも下手だった。
でも本だけは好きだった。
本棚の隙間に、自分が大学時代に書いていた詩のノートが挟まっている。
もう何年も開いていない。
“あの頃はよかった”と懐かしむには、今が少し寂しすぎた。
会社と家の往復。
誰かと深く関わることもなく、
SNSはただ流れていくだけの川のようだった。
そんなある日、深夜の検索ワードが彼を導いた。
「ひとり 夜 気持ちの整理 方法」
そこからたどり着いたのが、noteだった。
「今日も、誰にも本当の気持ちは話せなかったけど、生きてます。」
そんな一文だけの投稿を読んで、思った。
「わかる。わかるよ、その気持ち。」
読み終えた彼は、無意識に「スキ」を押していた。
何かが、自分の中で動き始めた瞬間だった。
“自分の言葉で、生きてみようか”
彼もまた、その夜、投稿した。
「すれ違うふたり、交差する言葉」
ふたりは、まったく違う場所で、
まったく違う悩みを抱えながら、
偶然にも同じ夜に、同じプラットフォームに辿り着いた。
ふたりとも、初めての投稿はうまく書けなかった。
でも、誰かひとりでも読んでくれたことが、嬉しかった。
「わたしの言葉に、誰かが触れてくれた」
「僕の存在が、ここにある」
そのささやかな実感が、次の言葉を生んだ。
やがて、彼女の投稿に、彼のスキがつくようになり、彼の言葉に、彼女のスキが返されるようになる。
まだ名前も知らない。
コメントも交わしていない。
でも、そこにはもう、
“誰かと繋がっている”という、確かな光が灯っていた。
それが、noteという場所でふたりが交差する
――ほんの始まりだった。
▶ 次回|「第1章:再会の日」
――つなぐ|HIROMI🌸
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わたしも、あなたのあたたかさを誰かに繋げていきます🕊️
