庶民がJAL国際線ファーストクラスに乗るとこうなる‐2(タイ・バンコク1泊弾丸ひとり旅②)
↑前回の記事はこちら。
数年かけて貯めたJALマイルを一気に放出して乗る人生最初で最後の国際線ファーストクラス。
タイ・バンコクに向かいますが、その前に初めてのJALファーストクラスラウンジ体験です。
チェックインするだけで庶民の僕には衝撃体験の数々だったのに、いったいラウンジではどんな衝撃が待っているのでしょうか。
ラウンジに入り、まずは鮨。
朝食だ。
中は広すぎて迷いそうだが、庶民を悟られないように、さも初めてじゃないような顔で「鮨 鶴亭」に向かう。
向かった方角がたまたま「鮨 鶴亭」だったので助かった。

滑走路に面した窓際の端に座る。
すみっコぐらし大好き。
ここで、座席のQRコードを読み取り注文するのだ。
無料だから気兼ねなく、減塩味噌汁なんかも頼んじゃう。
普段どケチな僕も、今日は何でも頼める。
夢のようだ。
本当の「夢の国」とは、ここのことだろう。
飢えに脅えることなく、何でも好きなものを頼める。
QRコードで好きなものを注文すれば出てくる。
ドラえもんの「グルメテーブルかけ」と実質的に同等のものが、現実世界に誕生しているのだ。
驚いた。
しかし、実際には、ここにいる最上級会員様たちが、普段ワンワールドやJALに支払った多額の資金で経営されているわけで、その恩恵を庶民マイラーが受けているに過ぎない。
これが「グルメテーブルかけ実現スキーム」なのである。
夢ではなく、現実にそういった経営のリアルがちゃんと裏にあるのだ。(当たり前)

テーブルに料理が運ばれてきた。
鮨の他にも自分で好きなアラカルト料理を取ってくることもできる。
オシャレすぎる。
庶民は見たことも聞いたこともない料理もある。
「紅茶鴨スモークとクリームチーズ」ってやつと「鶏肉のインボルティーニ」ってやつをいただく。
紅茶鴨って何よ。
一瞬、紅衛兵かと思って身構えた。
イ、インボルティーニ…(; ・`д・´)?
※思い出として、食したものの名称をすべて記録しております。

そしてノンアルコールのスパークリングワイン。
お酒が飲めないのが本当にもったいない。
むしろ申し訳ない。
この高級ノンアルコールスパークリングは自分で持ってくることはできなくて、注文しないといけない。
QRコードじゃなくて口頭で注文しないといけない。
僕のような庶民が紛れ込んで飲みまくったら迷惑だからね。
トムソン アンド スコット シャルドネ スパークリングってやつです。
トムソンアンドスコットは、やはりうまいね、良い香りと芳醇な味わいだよ。
さすがトムソン。スコットも負けてないよ。
2人の最強コンビが作り上げたシャルドネスパークリングを遠く離れた地・JAPANでいただきます。

向かい側では、ベゾスが和食膳みたいなセットを食べている。
すごいなぁ。
ベゾス、年収いくらなんだろう。
その後、モーニングティーとしてジョージ スチュアートティーを、紅茶マフィンやフルーツ盛り合わせとともにいただく。
優雅な朝のティータイム。
ティファニーで朝食を食べているようだ。(?)

それからまだ何か食べたい、とにかく何かしら食べたいので、メニューを見て熟考。
どれも美味しそう。
注文のシステムはQRコードからWebブラウザで見る。
このラウンジを出たらもう一生入れないだろうWebシステム。
思い出に注文システムのスクリーンショットを撮りまくる。
何やってんだか…。

「鮨 鶴亭」を後にした僕は、次に「JAL's Table」という空間に向かう。
「鮨 鶴亭」は空いていたのに、こっちは結構人がいた。
「鮨 鶴亭」はあまり知られていないのかな?
メインの「JAL's Table」から見たら反対側ですこし離れているからか。
ていうか、ラウンジの中にいくつ空間あるの?
広すぎ。
この後行きますが、上のフロアもあるんですよ。
驚きました。

「JAL's Table」はかなり広い空間で、ここにはたくさんの人がいた。
最上級会員たちなんだろうけど、こんなにたくさんいると、僕にとってはすこし希少性が薄れた気がする。
でもみんなエグゼクティブなんだろう。
全員の年収合わせたら、小国の国家予算ぐらいになるんだろうね、きっと。
「JAL's Table」の奥には「RED SUITE」と呼ばれる、また別の空間がある。
JALのWebサイトによると「選ばれし大人たちの遊び心溢れる隠れ家」だそうだ。
選ばれし大人たち、だって。
最上級会員かそれ以外か、世界には2種類の人間しかいないということか。
選民思想に毒されている。
そんなの認めない。
庶民だって、何年もかけてマイルを貯めれば、一夜限りでも「選ばれし大人たちの遊び心溢れる隠れ家」に入れるんだ。
もう隠れ家なんかじゃない。
俺が解放してやんよ。
最下級会員の代表として、ラウンジのタダ飯ぜんぶ食い荒らしてやんよ。

冗談はさておき、この「RED SUITE」ですが、飛行機好きの僕にとっては大変おもしろく興味深いところでした。
昔のパイロットのカバンとか制帽とか、飛行機の部品とか、たくさん展示されてるミュージアムみたいな空間なのです。
チェスやサッカーのゲームみたいなのもある。
さすがは選ばれし大人たちの知的ゲーム。
やっぱりチェスでしょ、選ばれし大人は。
クールだもんね。
富豪と血液を賭けてチェスをするのが、大人への近道ということでしょう。

そして、ここには靴磨きのサービスがある。
靴磨き職人まで配置してるなんて、恐れ入るよ。
このサービスがあるのは事前に知ってたんだけど、もちろん革靴なんて履いてきていない。
だって、この後、バンコクを観光するんですよ。
ジョンロブなんて履いてこれないでしょ。(持ってない)
僕は別にプレジデントとネゴシエーションをしに行くわけではないのです。
ただの観光です。
なので、スニーカーに無印のリュックで来ました。
遠足は履き慣れた靴で、って先生に叩き込まれたからね。
でも、ちゃんと場をわきまえてジャケットは着てきましたよ。
ファーストクラスに乗るんですからね。
ユニクロの感動ジャケットですが。

ひとり寂しくサッカーゲームやチェスで遊んだ後は、いろいろ展示物を興味深く拝見し、また無造作に置かれたシャンパーニュ「ジョセフペリエ」を少しだけいただく。
なんかシャンパンがポツンと置きっぱなしにされた空間があって、これどういうシチュエーション?
ご自由にお飲みください、ってことなんだろうけど、水で薄めたファミレスのドリンクバーじゃなくて、ボトルのシャンパンだからね。

謎空間だよ、ほんと。
いや、美味いのでありがたいのですが。
これなら酒が弱くても好きな量だけ飲める。
そして、やはりすごく美味しいんです。
久々に飲んだな、シャンパン。
たぶん誰かの結婚式でしか飲んだことないよ。

その後再び「JAL's Table」のほうに戻り、奥の空席を見つけて座る。
ひみつ道具のグルメテーブル掛け(QRコード)でローストビーフを出現させて食べる。
柔らかくて、うますぎる。
そして水はペリエです。
ペリエは知ってる。
高い水ってことを知ってる。
オリビエ・ペリエじゃないほうのペリエですよね。
ペリエ飲むのなんて20年ぶりぐらいですよ。

さて、ラウンジの1階部分はこれであらかた行ったので、いよいよ2階部分に行こう。
そもそもラウンジに2階という概念があるのにびっくりしたが。
ワンフロアじゃ足りないぐらい利用者いるのか。
この世界は、どんだけ上級会員で溢れているんだ…。
※JALのWebサイトによると、ここで言ってる1階とは正確には建物の4階に該当するようで、2階と言ってるフロアは5階が正しいようですが、ここでは便宜上1階2階と表現しています。

2階に上がり、まずはトイレへ。
トイレも白亜の城というか、キレイすぎるので、もうここで暮らしたい。
このトイレを僕の居住区にしていただきたいです。
でも、やっぱりこのトイレも賃料は高いんでしょうね、きっと。
それから、「JAL's SALON」という空間へ。
実はここJAL's SALONがラウンジで一番楽しみにしていた場所なんです。
ここではクラフトビールやプレミアムウイスキーが楽しめるようなのですが、僕はお酒が飲めません。
でも、コーヒーが大好きで、ここJAL's SALONではハンドドリップで淹れてくれるコーヒーを飲むことができるのです。
ここのコーヒーは、コーヒーハンターと呼ばれる川島良彰氏の会社である「ミカフェート」が手がけたオリジナルブレンドなのだ。
これをハンドドリップで淹れてもらえる。
川島良彰氏の著作を何冊か読んだぐらいに好きな僕にとっては、このコーヒーを味わえるのが、とても楽しみだった。
ワインのようにボトルに入れられ管理された豆。

昔はミカフェートのコーヒー豆もちょこちょこ買って自宅で挽いて飲んだりしてたんですが、やはり庶民にはお値段的に厳しくてですね、最近はめっきりでした。
それがここでは無料で飲めるってんだから、一番の楽しみになるでしょう。
ちなみに機内でも川島氏のプロデュースしたコーヒーが飲めるので、すごく楽しみです。
まぁ、JALのコーヒーはエコノミーも含めて川島氏のプロデュースなので、普段から国内線でも飲んでるんですが、ファーストクラスの豆はファーストクラス用に作られたものですから、それはそれは楽しみです。
国内線はコンソメスープもスカイタイムも美味しいので、必ずしもコーヒーを頼むわけではないので、今日は川島コーヒー祭りに興じようと思います。
ということで、ラウンジのコーヒーをいただく。
ハンドドリップで淹れてもらって、席まで持ってきてもらう。
デフォルトでゴディバのチョコレートが付属してるんだもんな。
もう驚かないよ。
高級そうな、かりんとうやクッキーは自分で取ってきた。
コーヒーに合う。
やはり川島氏のコーヒーは美味しい。
香りからして最高だ。
ヘラルボニーというJALが推してるブランド、障害を持つアーティストによるデザインのカップで提供され、またこのデザインがお洒落でコーヒーに合うんだ。
カップのデザインもコーヒーの美味しさを構成する要素だったとは。

うまい…幸せな時間だ。
もう、このままここでコーヒー飲んでゆっくり過ごして、自宅に帰っても良いんじゃないかという気がしてきた。
それぐらい穏やかな時間が過ぎている。
このまま目を瞑り、そのまま穏やかに息を引き取り人生を終了することが、最高のフィナーレと言えるのではないでしょうか。
しかし、やはり私はまだ庶民代表として食い尽くさないといけない。
JAL's SALONに置いてあった赤ワインを飲む。
めちゃくちゃ美味しいね。
値段調べたら楽天でお手頃に買えそうだった。
これなら手が届く。
まだ世界は未知の発見に溢れている。

それから、マッサージチェアが置いてあるところも行ってみたりして、あらかた行き尽くした感というか、やっとぐるっと一周できた感じ。
……行くか、2周目……。
最初のほうは気後れしてたけど、ぼちぼち慣れてきたところで、再び「鮨 鶴亭」に行った。
ほとんど人がいなかった。
置いてあったシャンパンを少しだけ注いで飲む。
うまい。
バロン・ド・ロスチャイルドというシャンパンだ。
ロスチャイルドって、ロスチャイルド家でしか聞いたことないよ、なんて思ってたら、本当にあのロスチャイルド家らしい。
ワイン製造と深い関わりがあるんですね。
庶民の私は、そんなことすら知らない。
勉強になります。

もうお腹いっぱいで何も食えない状態なのだが、その後、再びJAL's Table(通称「広いところ」)に行き、苦し紛れに最後の抵抗(なぜそこまでするのか)として、大豆チップス数枚とスカイタイムをいただいた。
もう本当に食えない。
限界だ。
この後、機内でも食わないといけないんだ。
もともと大食いではないのですが、やれるだけやりました。
庶民の代表として、職責は果たせたでしょうか。
もう限界です。
というか時間です。

さよならファーストクラスラウンジ。
とても素晴らしい素敵体験で、最高でしたが、もう来ることはないと思います。
行きたくても無理なんです。
庶民なんです、僕は。
一生の思い出になりました。
なんか、悲しくて涙が出てきた。
でも、こういう世界があるんですね。
知ることができて良かったです。
これからも、この世界に希望を生み続けてください。
さようなら。
ラウンジを後にしました。
そう、本番はまだまだこれからです。
ラウンジは前哨戦。
これからファーストクラスに搭乗するんです。
ファーストクラスのタグをつけた無印良品のリュックを背負い、ユニクロの感動ジャケットを纏い、搭乗口に向かいます!
つづく。
