庶民がJAL国際線ファーストクラスに乗るとこうなる‐4(タイ・バンコク1泊弾丸ひとり旅④)
↑前回の記事はこちら。
人生最初で最後のファーストクラスもいよいよ終盤。
お食事も進みメインも食べてお腹いっぱいな状態です。
ラウンジでもいっぱい食べたし、アラカルトは無理だなぁ。
カツサンドとかビーフカレーとか柚子香る中華そばとかいろいろあって、全部美味いの間違いないんだろうけれど、いかんせん満腹でして。

そんな中、CAさんがメインのお皿を下げながら「もし良かったらチーズの盛り合わせはいかがですか」と。
はい喜んで。
チーズなら食べられそうだ。
ていうかチーズ好きなんですよ。
大好きなんです。
チーズと生涯共に生きていきたいぐらい好きです。
特に好きなのはミモレット。
初めてミモレット食べた時は、めちゃくちゃ美味しくて大好きになって、その後ミモレットはダニが作ったチーズと知り衝撃を受けたが、好きになってから知った事実だったので、なんとか乗り越えられた。
結果、今もミモレットが大好きです。
まぁ、その自分のチーズ好きはどうでも良いですね。
肝心のチーズの盛り合わせはこちら。
CAさんの手作り解説書付き。
こういう手書きには弱いんですよね。
手書きなだけですぐキュンとしちゃいます。
なんかもう感無量です。
チーズもうめぇうめぇと泣きながら食べます。
うまい、うますぎる!

特に自分はブルーチーズが美味しくて良かったですね。
はちみつとの相性抜群。
あんまりブルーチーズって自分から選ぶことはなかったですが、この味を経験して、これからは積極的に食べていきたいです。
ワイン飲めないのが残念。
はぁ、なんでお酒に弱い体質に生まれてしまったのだろうか。
酔っぱらいたくはないけど、味は楽しみたい。
味は好きなんですよね。
お皿を下げてもらう時に、ブルーチーズが特に美味しくて最高でしたと伝えた。
それから、楽しみにしていたコーヒーも頼んだ。
ラウンジのコーヒーと同じコーヒーハンター川島良彰氏率いるミカフェートのコーヒー。
ファーストクラス仕様。
果たして、どういう風に出てくるのか、CAさんがハンドドリップしてるのか、とワクワクしていたのだが、出てきたのはフレンチプレスだった。
なるほど。
たしかに揺れる機内でどのお客様にも均一に最高の味わいのコーヒーを提供するなら、フレンチプレスがベストプラクティスですよね。
納得です。
って、なんだよベストプラクティスって。
ファーストクラスに乗ってると横文字使いたくなる あるある。(ねえよ)

コーヒーを頼んだからには、ハーゲンダッツも頼まねばならない。
これは国民の義務。
ハーゲンダッツのチョコレートファッジ。
チョコレートファ、ファ、ファッジください、と。
ファッジって何ですかね?(溶かした砂糖やバター等を固めて作るイギリスの伝統菓子らしい…)
もちろんファーストクラスですから、カップのまま出すなんてことはしません。(いや全然カップを想定してたんだけど)
お皿に盛られているのです。
ハーゲンダッツがお皿に盛られて、ネオ・ハーゲンダッツになっています。
すごいな。
今度、家でやろう。いや絶対やらないだろ。
コーヒーと合うよ、ほんと。
最強コンビじゃん、これ。

もうお腹いっぱい。
限界だ。
しかし、CAさんから薦められると断れないというか、まだ食べたくなる。
なんか、僕がいかにも庶民だから薦めてくれてるのかな?
お客様、浮世離れした世界を存分にお楽しみください、と。
だとしたら優しすぎる。
庶民に優しいファーストクラス。
ということで最後にフルーツ盛り合わせをいただくことにした。
コーヒーもおかわり。
ただし、コーヒーはカフェインレスコーヒーにした。
川島氏のコーヒーをおかわりしたい気持ちもあったが、やはり機内ということでトイレを気にしてしまう。
着陸もそう遠くないだろうし。
家に帰るまでが遠足、と言うように、着陸まで漏らさないまでがファーストクラス、なのだ。
ということで、カフェインレスコーヒーとフルーツ盛り合わせ。

いや、それにしても揺れるね。
シートベルト着用サインは消えてるけど、コーヒーが波打っている。
お食事もすべて終わり、フライトマップでは順調にバンコクに近づいています。
ベトナム、ラオス、カンボジアと上空を通り抜けていく。
悲しい、寂しい…。
と同時にいよいよバンコクというワクワクもある。
庶民にかけられた魔法も、いつか解ける。
もうすぐ、いつもの自分に戻るのだ。

トイレに行って歯磨き。
歯ブラシが置いてあるので。
トイレにアメニティがあるなんてね。
しっかり身支度を整える。
この後、感動ジャケット着るんだからね。
食事の後は、リクライニングでゆったり体を休め、機内モニターで遊んだりする。
機内コンテンツはエコノミーと変わらないようなので、高級そうな備え付けのヘッドホンで音楽(ジェットストリームとか)を聴いたりして、ファーストクラス特有の体験をして過ごす。
そう、あとWi-Fiが無料なんですよ、ファーストクラスは。
無料になる入力コードが圧着ハガキみたいなやつで貰えるんです。
JAL国際線のエコノミーはWi-Fiが有料なので、Wi-Fi無料はファーストクラスの恩恵ではありますが、ジップエアではもともと無料だったりするので、そこに特に感動はなかった。(逆に初めてジップエアに乗った時は感動した)
そのうちJAL国際線もWi-Fi無料になるのかな…。

順調に飛行中。
まもなくシートベルト着用サインが点灯し、機体は降下を開始する。
窓の外、眼下にはタイの国土が広がる。

今回のフライトでお世話になったCAの方々(3名)が揃ってご挨拶に来てくださった。
本日はありがとうございました、と。
いえ、こちらのほうこそマイルで極上体験をさせていただいて、ありがとうございましたですよ。
「こちら(タイ)にはしばらくいらっしゃるんですか?」と聞かれたので、「いえ、明日帰ります」と言ったらエェッΣ(゚Д゚)と驚かれた。
できることならここで
「ええ、そうなんです、今夜から当該相手国の政府高官と関税交渉があるんですが、明日には本国の官邸に戻らないと行けないんでね。まぁ、よくあることですよ、国益のためなんでね」
ぐらい言えたらスマートだったかもしれませんが、さすがにそれは偽証罪に問われてしまう。
CAさんは「あら、じゃあ私たちと同じ便かも」なんて言ってくださったんだけど、すみません、庶民の僕はもうファーストクラスには乗れないし、それどころかJALのエコノミーすら乗れないので、帰りはLCCです。
あ、でも御社の子会社(ジップエア)ですので、どうかここを降りるまでは優しくしてください。
と、涙ぐみながら言うしかなかった。
そう、もうすぐ私は天上人から地上の星へと戻るのである。
最後にCAさんが、アメニティのパジャマをぜひおみやげにお持ち帰りください、と袋に入れてくれた。
助かります。
僕はメルカリで売ったりしませんよ。
ボロボロになるまで家で着潰します。
もう2度とGETできないからね。
「パジャマ貰えるって聞いてたんで、今日パジャマ持ってきてないんすよー」って言ったら、笑顔で「さすがです」って褒めてくれた。
褒め言葉……だよね?

あと最後、預けていたジャケットを返してもらった。
ユニクロの感動ジャケット。
ああ、それ差し上げますよ、と言っても迷惑だよな。
なので返してもらい羽織る。
いや、感動ジャケットは本当に感動しましたよ。
ガシガシ洗えるからね。
柳井さんもファーストクラス乗りまくってるんだろうなぁ。
いや、柳井さんレベルになるとプライベートジェットなのかな。
遠くに見えるバンコクのビル群。
フライトが終わってほしくないのに、地上の街が見えてきてワクワクしてしまう旅人の性。
困りますね。

飛行機は着陸態勢へ。
降下。
近づく滑走路。
200…100…50…40…30…20…10…ドムン。
あぁ、着いてしまった。
シートベルト着用サインが消える。
ポーン。
魔法が解ける音。
ファーストクラス終了。
もう僕はただの人です。人。
富豪の中に庶民が1人。
でも、降りる準備をしていると、CAさんが「ファーストクラスのお客様は入国の際にファストトラックをご使用いただけますので、搭乗券はなくさないようにお気をつけください」と教えてくれた。
そんなサプライズがあるなんて知らなかったから「え!そうなんですか!?」って大きい声で言っちゃった。
サプライズを用意してくれてるなんて粋だねぇ。
しかし、隣の富豪は平然と「 I know 」って言ってて、僕ぁ恥ずかしかったね。
これって常識なんですか?
この世界には知らないことがまだまだあるんだねぇ。
ファーストクラス搭乗者には降りた後も特典があるんだ。
てことは僕はまだ庶民ではない。
入国まではファーストクラス搭乗者を名乗って良いんだ!やった!
ついにドアモードがディスアームドに変更され(←言いたいだけ)、飛行機を降りる時が来た。
今日1日の思ひ出がぽろぽろと、走馬灯のように脳裏をよぎる……
今朝は早起きし、陽が昇る前の真っ暗な時間に家を出て、早朝の羽田空港に来た。
ラウンジで寿司やらローストビーフやら飲めないワインやら飲み食いしまくって、でもウェルカムドリンクは断ったかと思いきや、また機内で飲み食いしまくって、ついにバンコクに到着してしまいました。
ああ、あのチェックインカウンターやラウンジは、もう遠い昔のようだ。
……これが走馬灯ってやつか……濃い人生じゃった……。
降りる時もファーストクラスの乗客から。
人生最初で最後の優先降機です。
まぁ、後ろが見えないんで、特別感は何もないですね。
ついに到着しました!
タイです。タイの匂いがします。
懐かしい!
タイに来るの、めっちゃ久しぶり!
大学生の時以来です。
もうあの頃の俺とは違う!
ファーストクラスを経験したんだからな。
見てるか、あの頃の俺よ!
おまえは将来、ファーストクラスに乗って再びタイに来ることになるんだぞ!
なんて、過去の自分にエールを送る。
懐かしいなぁ、タイのこの匂い。
いやいやワクワクしますよ。
なんかもうファーストクラスのことをすでに忘れ始めている。

実際ファーストクラスを一度経験したら、もう戻れなくなるんじゃないかと心配していましたが、特にそんなこともなく、即庶民に戻ることができました。
私は根っからの庶民。
ただいま、みんな!
イミグレーションまで続く、動く歩道。
スワンナプーム国際空港への到着にテンションが上がり、キョロキョロまわりの人、風景、看板など見て旅の高揚感を胸いっぱいに歩いていたら、イミグレーションに到着。
普通の庶民イミグレーション。
ファストトラック……どこだ!?
空いてるし、もういいや、この庶民イミグレーションで。
だって俺、庶民だし。
これがすごく並んでたらファストトラック探すんだけど、空いてたんでね。
数人並んでただけだったので、すぐに入国審査を受けられました。
サワディーカーーーップ。
事前にちゃんとTDAC(デジタル到着カード)を登録して、あらかじめQRコードを出していたので、入国審査はとってもスムーズ、一瞬で終わりました。
入国完了!
預けていた無印のスーツケースを受け取りに行きます。
ちょうど自分がターンテーブルに着いたところで、荷物が出始めてきました。
今日はファーストクラスだから、すぐに荷物が出てくる。
さすがに一番ではなかった。
これは上級会員も対象だろうからね。
でも、すぐに出てきましたよ。
荷物を受け取り、これでいよいよ、すべてのファーストクラス特典が終了したことを自覚する。
あぁ、終わったんだ。
ありがとう、JAL。
ありがとう、マイル。
ありがとう、ファーストクラス。
夢のような時間。
いや、夢だったんじゃないか…
普通にいつものエコノミーに乗ってここまで来た気がしてきた。
そうだ、エコノミーで体を縮めて寝ながら見た夢だったに違いない。
そうだ、夢だったんだ。
いや、しかし、じゃあ僕の手にはあるこれは何だ?
僕の手の中には、たしかにある。
ファーストクラスのプライオリティタグが。
魔法が解けても残り続けるガラスの靴が。
……夢じゃなかったんだ……!
で、入国して僕が一番最初にやったことは、無印のリュックと無印のスーツケースにつけてもらったファーストクラスのタグを外すことです。
これつけてたら、狙われるかもしれないしね。
即外します。
さようなら、プライオリティタグ。
もちろん、外しても、思い出として大切に持ち帰ります。
素敵な体験をありがとう。
さぁ、ここから始まる、ただの旅行。
久しぶり過ぎて、ずいぶん変わったであろう、タイ・バンコク。

次回からは庶民による普通の弾丸タイ・バンコク旅行記をお届けします。
閲覧数下がるだろうな(´;ω;`)
引き続き見てもらえたら嬉しいです。
つづく。
