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ポルトガルのインテリア|遊びと素材

ポルトガルのインテリアを見ていると、ある共通点に気づきます。
それは「色」と「素材」です。

決して派手な空間ではありません。
けれど、どこか印象に残る。

石やコルク、テラコッタといった自然素材の落ち着きに、
少し遊びのある色が加わることで、独特のバランスが生まれています。

その空気感を感じさせてくれるデザイナーの一人が、
Cristina Jorge de Carvalho (クリスティーナ・ジョルジュ・デ・カルヴァーリョ)です。

「クリーンなライン」「ニュートラルなカラーパレット」「天然素材」を特徴とし、時代に左右されない洗練された「控えめなラグジュアリー(Sober Luxury)」を追求しています。

彼女の空間はとても上品です。
白やベージュ、石の色を基調にしながら、家具やアートで軽やかな色を添える。

素材は静かで、色は少し遊ぶ。
そのバランスがとても心地よく感じられます。

床や壁に使われる石。
柔らかな質感のコルク。
素焼きの表情を持つテラコッタ。

ポルトガルではこうした素材が、自然にインテリアの中に取り入れられています。


もう一人、個人的に興味深いデザイナーがいます。
Rita Valadão (リタ・バラダォ)です。

特定のトレンドに固執せず、現代的なビジョンと伝統的な職人技を融合させた、機能的かつエレガントな空間作りが特徴です。
天然素材(木、石、鋼、ガラス)の活用を重視しています。

アートとの深い親和性があり、彼女のプロジェクトには、アート作品のキュレーション(選定・配置)が不可欠で、
家具と現代アートを対等に扱い、空間全体を「一つの作品(Work of Art)」のように仕上げます。

彼女はもともと歯科技工士というキャリアを持っています。
とても意外な経歴ですが、その経験が空間の造形に影響しているのかもしれません。

彼女のインテリアには、どこか彫刻のような造形があります。
家具や照明の形がはっきりとしていて、空間の中にリズムをつくっています。

そして印象的なのが色です。

ピンクやグリーン、テラコッタのような色が空間に入ることで、
素材の渋さの中に軽やかな遊びが生まれます。


ポルトガルのインテリアでは、タイル文化も重要な存在です。
壁や床に使われるタイルは、強い装飾というよりも、空間の表情を静かに変える存在です。

もう一つ興味深いのが照明です。

日本ではあまり見かけないようなデザインの照明が、自然に空間に置かれています。
クラフト感の強い彫刻のようなペンダントライトや、柔らかな光を落とすブラケット。
日本でいう特注照明のような存在です。

光は強く主張するのではなく、素材や色を引き立てる役割を持っています。

石、コルク、テラコッタ、タイル。
そして少し遊びのある色。

ポルトガルのインテリアは、素材の落ち着きと色の軽やかさが同居する空間です。

「静かな素材に、少しの遊び」

そのバランスが、ポルトガルのインテリアの魅力なのかもしれません。


以前書いた、ポルトガルのインテリアの記事です。

よろしければこちらの記事も覗いてみて下さい。

light office ~LIGHTING DESIGN STUDIO~

「光を描き、光を灯し、光を写す」をコンセプトに、静岡県浜松市を拠点に活動しています。


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