【SLAM DUNK GI】35話「ジザニオン」
ワイドなショーでの三田良佑のサプライズ登場と松田雅志のつぶやきは日本バスケ関係者にとって明るい兆しに感じられずにはいられなかった。
閉鎖感に満ちたバスケ界に一石を投じ、まさに祭りが始まりそうな気配が感じられる。
この日のBar Mr,Buuには花形透も姿を見せた。
「トオチャン 調子どうだ?」桜木
「チームの存続、合併、新チーム設立とチーム自体が不透明な要素が多いから主力の引き留め、引き抜きに動いてるチームが多いな。トライアウトの予定もほぼない。未知の戦力の発掘という点ではどのチームも消極的なのが現状だ。」花形
「ちっ 大会とかねえのかよ? アメリカにはあったぜ。有望な選手を発掘するのが目的っていう大会がよ。」桜木
「日本のバスケの文化がまだそこに追いついていないのだろう。あればいいのだが、、、、、。」花形
その時、水戸が花形に近づき、名刺を出した。
「水戸洋平と申します。私にも花道と花形さんの仕事のお役に立てるかもしれません。」水戸

「・・・・和光中の悪者軍団が何のマネだ(笑) そう改まるな。俺はこう見えて柔らかいんだ。」花形
「そうですか?じゃ遠慮なく。今、フリースタイルバスケで人気上昇中のノブナガ君と仕事してるんだけど、ノブナガ君のイベントなら人が集められると思うのですが、スケジュールとか場所の調整がつかなくて、、。」
「で日本でもストリートバスケとかユーチューバーとか浸透しはじめてるから、スリーエックススリーなんかの大会を企画してるらしいんだけど、ノブナガ君のイベントもコラボ出来ないか提案しようと思ってるんだ。」水戸
「それと試合が関係あるのか?」花形
「3対3やるんだから5対5もやったってよくない?って思ってるんで、俺なんとかします!」水戸
「おーーー頼むぞ 洋平!!」桜木
「その大会けっこうガチみたいで日本のストリートバスケのトップレベルのチームも参加するとかなんとかで、何て言ってたっけな?」水戸
水戸は頭を回転させ思い出そうとした。
「ジ、、ジ、あー思いだせねー。 ジーザスみたいな響きだったような。」水戸
「ジーザス??? どっかで聞いたような気もするが、、。」花形
「とにかく花形さん、俺なんとかいい報告できるようにがんばります。」水戸
「ああ 頼むぞ。」花形
花形は席を立ち、会計に向かった。
「トオチャン 帰るのか?」桜木

「ああ とにかく、トレーニングは怠るなよ。チャンスをまて。」花形
花形は店を出た。
駅に向かって歩いていると車のクラクションが鳴り、運転席の窓が開いた。
「よお 花形。この辺で2メートル近いやつはそうそういないからな。すぐ気付いたぞ。」
「!? 藤真!!」
藤真健司、花形透と同級生の翔陽高校のエース。
強豪の翔陽において1年時からスタメンを勝ち取った
選手は藤真のみと言われ、2年時には完全にエースとして覚醒した。
3年時には監督不在という不運に見舞われ選手兼監督として戦ったインターハイ湘北戦で、敗退し連続出場を途絶えさせた苦い経験も持つ。
しかし選手兼監督として培ったコートビジョンは元々、起用だったプレースタイルをさらに広げた。
サウスポーという天性の才能を持ち、高校時代からファンクラブができるほど人気と実力を持っている。

「乗っていけよ。断るような間柄ではないだろう?」藤真
花形は助手席に乗り込み、かつての翔陽のスターのドライブトークが始まった。

「花形 便りは届いているぜ。まさかお前が敵になるとはな。」藤真
「勘違いするな。俺はお前の敵ではない。」花形
「はは(笑) それもそうか。しかしお前が桜木達とつるんでいるとはな。」藤真

「俺は物事を柔軟に考える方だからな。赤木と魚住とも飲んだぞ。」花形
「ほう すごい メンバーだな! 次は俺も呼べよ。」藤真
「そうか。人生、つくづく予想が付かないことが起きるものだな。」花形
同級生の会話はごく自然に弾んだ。
「そういえばさっき、気になったことがあるんだが、思い出せそうで思い出せないんだ。」花形
「どうした?」藤真
「日本トップレベルのストリートバスケのチームなんだが、、ジ、、ジ、、」花形
その時、花形の目に後部座席のバッグの文字が飛び込んできた。
「zizanion !!(ジザ二オン)」花形
(続)
