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血ぃ吸うたろか | バンプオブチキンとわたしの献血日記

ウインドーショッピングにも飽きた。本を読みたいがお腹がいっぱいでケーキも入らない。ゆっくりしたいけれど、まだ帰りたくない。
そんなとき、ふらっと献血ルームに行きます。

わたしの生き血を捧げる代わりに、夢の0円自販機が待っているのだ。
そう、子どもなら一度は夢見ただろう「お金を入れなくても、ボタンを押せば無限に飲み物が出てくる!」アレである。私は心の中で自販機のことを“のみちゃん”と呼んでいる。

オールラウンダーのみちゃん

のみちゃんはすごい。ドリンクはホットもアイスも何でもござれだ。家の近くのスーパーに設置してある自販機なんかやる気ないのに。そこは3台並べての贅沢展開なのに、夏でも冬でもアイスしかない。冬は寒いから暖かいのが恋しいんだよ。ホットココアを買って二人で分けたりしたいじゃないの。

△付き合いたての時に、ポケットの中で手をつなぐやつ。


のみちゃんは夏であってもホットな心を持っている。
「冷房でさぞ冷えたでしょう」「今日は生理なんだから体を芯から温めないと」「これから採決するんだから血の巡りをよくしないとね」
彼女の優しさが手のひらにじんわり広がる。ホットのコンソメスープを1杯、間にホットココアを1杯、コーンスープを1杯というのがいつものルーティンだ。しょっぱいで甘いを挟むエンドレスゲーム。片手にはお気に入りの文庫本。ミステリーでもないのに額に汗がにじんできたころ、採血の呼び出しがかかる。

目を閉じたその中に

採血は2度あり、血の濃さをチェック→OKなら献血のための採血に進む。以前は2度ともヒジの内側に刺していたが、最近のチェックは指先に針をチクッと刺す方式に変わった。
ここまで余裕そうに書いてきたが、私は注射が大の苦手である。指先はなおキツイのだ。なぜなら感覚が鋭い場所ということもあり、刺した後数時間経ってもジンジン痛む。だから看護師さんに相談して、毎回ヒジから採血してもらっている。そういや生理の出血は大丈夫なのに、採血を直視できないのはなんでだろう。

△精一杯 出血に抵抗

なぜ献血するのか

一部には注射が好きで通う人もいる献血。回数に応じてプレゼントももらえる。でも私は苦手だし、終わった後の粗品もいらない。通うのはひとえに、わたしと子どものためである。

出産の時、大量に出血して生死をさまよった。その時お世話になったのが輸血だ。誰かが分けてくれた血があるから、今の私がある。
今育てている子どもたちも、いつか大きな怪我をするかもしれない。そんな時にみなの献血の輪が続いていなかったら?つい心配ばかりしてしまうが、まわりまわって大切な人が助かるかもしれない。だからそんな時のために、お礼とお守りとして献血に行くのだ。

・お菓子を食べられるから
・WIFIもあるし暇つぶしになるから

そんな理由だっていいと思う。
あなたの気まぐれで誰かが救われるなら、とんだヒーローじゃないか。
子どもたちが大きくなって、いつか会えない場所に行っても、献血をすればどこかで繋がっている。と母さんは思うよ。

△守りたいけれど、閉じ込めたくはない。子どもってそんな感じ。


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青 石(せい せき)/ 文筆家・校正者・イラストレーター この記事を気に入ってくれたら、よければチップお願いします。一口100円から、何度でもOKです。いただいたお金は記事作成に使わせていただきます。