【ショートショート】コブラ参政権
「動物にも参政権を!」
そんなマニュフェストを掲げる生類憐の党が与党になった。党首は手始めに、十二支の動物に順番に参政権を与えた。
鼠は言う。
「実験は即座にチュウ止しろ!」
牛は言う。
「乳ばっか搾られてモウうんざり」
虎は言う。
「毛皮を狙うのはタイガいにしてくれ」
党首は動物の主張にうんうんと首肯した。しかし、辰の番になってピタリと行き詰まった。存在しない生物に参政権は与えられない。
生真面目な党首は「これでは国民に嘘を付いたことになる」と思い悩み、政策はそこで頓挫した。
怒ったのは次の番の蛇だ。「気持ち悪いと悪者にされてばかり、ヘビーな扱いはたくさんだ」という陳情を用意していた蛇。特に笛で踊らされてばかりのコブラは猛烈に怒り、新党を結成すると、苛烈なデモを行った。
そこに羊や犬が加わり「毛を刈られるのはメェ惑だ」「もうカリカリは食ワン。チュール!チュール!」などと収拾が付かなくなった。
大行進する動物たちを横目に、「ごはん食べてひなたぼっこして、にゃんに不満があるのかにゃあ」と、猫は大きな欠伸をひとつすると、ゆっくりと目を閉じた。
終
ダジャレむずい。
息を吐くようにダジャレを言うおじさん、ほんとに尊敬します。
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