【ショートショート】バーストキス
「はじめて〜の〜チュウ。きみとチュウ。I will give you──」
「そんなん歌っても無理なの。言ってるでしょ?爆発するって」
私は笑いを堪えながら、厳しい顔を作って見せた。17にして初めてできた彼氏。私だって、したい。でも私の家系は先祖代々、キスをすると爆死する。遥か昔から、口づけなしの愛を育んで来た末に、今の私があるのだ。
「でもさー、わかんなくない?大昔から言われてるってだけで、誰も試してこなかったんでしょ?」
「お祖母ちゃんの妹が……爆死したらしいよ」
「マジか……まあ、キスなんかしなくても、おれは美空を愛すけどね」
冗談とわかっていても、顔がニヤけるのを止められない。すると突然、「ヴイ!ヴイ!」とけたたましいアラーム音がスマホから発せられた。私のだけではない。彼のも、そこら中から鳴り響いている。
【隕石落下警報。隕石落下警報。大変危険です。建物の中、地下に避難してください。落下予定時刻──】
私と彼は呆然と顔を見合わせると、二人揃って空を見あげた。太陽がふたつあった。ああ、これは、ダメなやつ……。私は彼の顔を両手で挟むと、はにかみながら言った。
「ねえ、キス……する?」
終
コロ助…知ってるかな。
前回のお題【隕石の伯父さん】と繋がっているような、いないような世界線。
たらはかにさまの毎週ショートショート【バーストキス】に参加させて頂きました。
お題【ファースト奇襲】はこちら
前回のお題はこちら
#毎週ショートショートnote
#ファースト奇襲
#バーストキス
#ショートショートnote
#ショートショート
#短編小説
#掌握小説
#創作
