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学びがデカ過ぎたハッシュタグ 「#私この絵で仕事来ました」

#私この絵で仕事来ました

今月(2025.3)初めの、フジワラヨシトさんのXの投稿。

同じ絵を何回も上げるなんて・・・と思う絵描きの人は少なくないですが、このtips上げるの3回目だけど毎回万バズしてるので、良いものは何回上げてもいいし、1万人に見られたところで日本の人口の0.01%にも知られてないからもっと知ってもらう努力してもいいと思う


こちらに対し、引用で、

ちょっと話は違うけど、初めての方からイラスト仕事のメールいただいて、どの絵がキッカケですか?って聞いたら、全く予想だにしなかった絵だったりする。

というポストをしました。

今思えば、ちょっと話が違うどころか、かなり遠い話題のような気がしますが、同じ絵を何度も投稿するのもそうだけど、自分では意識してなかった意外な絵が仕事に繋がったりもするよね?という方向への話のふくらましでした。

さらに、そのポストを自分で引用し、以下の提案をしました。

イラストレーターって結構、「え?これ?!」って作品から仕事に結びついたりするので、 #私この絵で仕事来ました ってタグあったら、盛り上がりそうな気がする。発注のキッカケになった絵と、実際描く絵が全然違うものだったりするし。


すると、それをフジワラさんが引用してくださり、他のイラストレーターの方々も参加していただいたことで、 #私この絵で仕事来ました のタグが、Xのトレンドのおすすめに表示されるくらい盛り上がりました。

参加していただいた皆様。本当にありがとうございました。提案したタグが盛り上がって本当に嬉しかったです。

サンプルの絵のイメージが、そのままの感じで仕事の絵になるパターンだけではない

これは前から感じていたことですが、キッカケになったサンプルのイメージのまま、仕事の絵に落とし込まれるかというと必ずしもそうではありません。

わかりづらいですね。

例を挙げると、誰でもないモブみたいな顔の人物サンプルを上げていたりすると、そのタッチで、タレントの似顔絵を作成してほしいという依頼が発生したりするのです。尚且つ、サンプルはモノトーンに近いけど、もう少し色数増やしてほしいという注文も追加されたりします。

今回、このハッシュタグで

A:キッカケになった絵
B:Aをキッカケに実際仕事で描いた絵

を両方あげて下さった方も多く、個人的に、キッカケの絵のイメージそのままではなく、そこから発展したものを描くことが多かったので、他の方々もそういうケースが多いんだなという発見にもなりました。

例えばフジワラさんだと、こちらの絵をキッカケに依頼が来て、

作成されたのが、こちらの絵です。

ぺこぱの二人の似顔絵イラストですね。ベンチに座ってポテチ食べている女の子と、ぺこぱでは、モチーフも雰囲気もかなり距離があります。似顔絵であり、色数も増えています。ただ、こういうことは、イラスト制作の過程において間々あります。

スギタメグさんの場合は、かなり飛躍していて、興味深い作例でした。

この絵がキッカケで、雪山??!ってなりますね。おそらく、スカートに描かれている街並みがすごく綺麗なので、その印象から風景カットの依頼に繋がったのだと思います。

こやまもえさんの場合も、面白かったです。

児童書を受注したくて「3枚のお札」の和尚さんと鬼婆を描いたら、「空海と密教の解剖図館」に!

鬼が、仏に!

#私この絵で仕事来ませんでした

さらに嬉しかったのが、サタケシュンスケさんが、 #私この絵で仕事来ませんでした という逆のタグを作ってくださったことです。

同じイラストレーターでも、認知されているタッチ以外にさまざまなタッチがあり、その幅の中で、仕事がくるタッチを模索しているということが可視化されました。

売れっ子の方だったら、どんなタッチでも仕事になるというわけではなく、あまり仕事に結びつかないタッチもあるという、何となくわかっていたことが、明確な形となって立証されました。

サタケさんといえば、可愛くデザインされた動物のイラストのイメージが強いので、こんなシュールな絵を描かれていたとは意外ですね。

芦野公平さんの場合

芦野公平さんのポストも、非常に興味深いです。

ノート展大賞と入選、ザ・チョイス入選と準入線。どちらもイラストレーターを目指している人間なら、一回は受賞してみたい賞ですが、大賞をとっても全く仕事は来なかったと…

では、芦野さんに仕事が来た絵はどういうタッチだったのか。

だいぶ印象が違いますね。芦野さんはこの線画タッチでたくさんお仕事をされていますが、そこに至るまでに様々なタッチを模索していらっしゃいます。

うのきさんの場合

ユーモラスな線とアニメで人気の、うのきさんですが、

昔描いていたのは、こんな緻密な絵です。

現在のタッチからは全く想像できませんね。

タケウマさんの場合

シンプルかつストレートな線で、シュールな世界観を表現するタケウマさんですが、

昔、描かれていたタッチは、


これもまた超緻密!しかし、シュール感は現在のタッチに継承されているように感じます。

やはり、ある程度うまい人は、タッチに幅があって当たり前ということですね。

まちがいさがしの世界線

#私この絵で仕事来ました
#私この絵では仕事来ませんでした

この2つのタグに並んだたくさんのイラストレーターの方々の絵を見ていて、なんだか、米津玄師さんの『まちがいさがし』の歌を絵で見ているようでゾワッとしました。

 あるイラストレーターの売れる世界線と、売れない世界線です。

フジワラさんも考察されてましたが、仕事が来た絵と来なかった絵は、やはりどんなに上手い絵でも、何か違うというか線引きみたいなものがあります。

イラストレーターはどうしてもクライアントワークが多くなりがちです。クライアントワークを増やすには、絵の魅力は当然のことながら、プラスアルファとして、使い方をイメージできるサンプルを提示する必要があります。

描きたいタッチやモチーフばかりに固執していると、仕事として成立しないことが多く、それはもはやアートの世界になってきます。

#私この絵では仕事来ませんでした

に並んでいる絵は、魅力としても使い方としても、どちらも「何かちょっと違う」という印象を持ってしまうのです。

伸び代と希望

それにしても、ひとつの絵がキッカケで仕事が来る例がこんなにたくさんあるってことは、今から絵を描き始める人にとっても、今絵を描いてる人にとっても、ものすごく希望があることなんじゃないでしょうか。

他の人の仕事絵と、仕事が来なかった絵を見ていて、自分の伸び代を感じ、希望を見出した方も多かったと思います。

僕は、15年フリーランスのイラストレーターをやっていますが、最近になってようやく、自分が描きたい絵のタッチに気づきました。

このタッチをベースに人物カットなどのサンプルを作成し、それが、現在の受注に結びついています。

つい最近、先ほどの福岡市科学館の壁画くらいの密度の絵を仕事で描き上げました。科学館の絵はバーン!と広がるイメージですが、今度の絵はギュッ!と詰まってるイメージです。

しかも、今回は動画チームと作成しているので、動きます。お披露目が楽しみです。

それにしても、世の中いい絵を描く人が多過ぎますね!タグに上がってた絵は、ずっと見ていられました。 しかも、タグの絵で仕事が来たってことは、全て誰かのニーズに応えているってことなので、ある一定レベルより上の方々の作品しか並んでいません。凄く勉強になります。

イラストレーター志望で、見逃した方は、今からでもタグを手繰ってみてください。素晴らしい絵ばかりです。同時に自分の絵の使い方をイメージしてみてください。

このタグに関しての、ミウラタカオさんの記事も参考になりますので、オススメです。

それでは、読んでいただきありがとうございました。


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