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冷蔵庫にあるワッフルが、どうしても反町隆史だとしか思えなくなってきた理由


最近、色んな物事の共通点を見出すような作業をしてておかしくなってきた気がする
もともと何でも結びつけてしてしまう性格だけど、ここ最近は特にひどい。
目の前の物事を、ただ「そうなんだな」で済ませられない。
たとえば、

最近うちにワッフルがやってきた。


と言っても自分が買っただけなのだが、
その後エクレアが来て、さらにドーナツも加わって、なんだかにぎやかになってきた。

最初に来たのがワッフル
だから、ワッフルから食べるべきかなと思ったら、なんと期限が7月まで。2ヶ月もある。

そこで妙に感心してしまった。
最初に来たくせに、一番長くいるんだ、ワッフル
一方で後から来たエクレアやドーナツは、意外と早く食べなきゃいけない。

……というだけの話だったはず。
しかし、そこで思った。

「このワッフルは反町隆史だ!!」


狂ってるのはわかるが、理由を説明するのでどうか落ち着いて聞いて欲しい。

僕の頭の中である一つの物語が構築されてた。

『ビーチボーイズ』
知らない人に説明すると、
反町隆史と竹野内豊が、夏の間ずっと海の家に居座ってるドラマ。
その海の家に、入れ替わり立ち替わり、いろんな一見客がやってくる。

あるとき、働いている女の子(広末涼子)が
「みんなすぐ帰っちゃって寂しい」
みたいなことを言って、おやっさんが

「しょうがねえよ、そういうもんだ。みんなそれぞれ自分の世界に帰ってく」

と返す。
しかし例外がいる。
「あいつは?」
と反町の方を見ながら聞くと、
「あれは特別。あんなアホは普通いねえ」
と。

──そのシーンが、なぜかワッフルとドーナツと重なってしまった。

最初に来たのにずっと居座ってるワッフルが、完全に反町。
後から来て、すぐにいなくなるエクレアやドーナツが、その他のお客さん。

冷蔵庫の中に、一夏のドラマができあがっていた。

白いときもあれば日焼けしてるときもある反町。
プレーンとショコラのバリエーションがあるワッフル。
独特の深みと"味"があるワッフルと反町
働いてない役だから、ずっとそこにいる反町。
賞味期限が長いから、ずっとそこにいるワッフル。

ここまでくると、もはや「反町じゃない理由」のほうが少ない。

そしてふと思った。
自分はずっと、その冷蔵庫の前で、誰が来て、誰が去っていくかを見ていた。

つまり
僕のポジションは、ビーチボーイズにおける広末涼子だった。
去っていく者を、見ている民宿の看板娘。
みんなが短く滞在して帰っていくのを、なんとなく寂しく思いながら、そこに居続ける人。

あのニュースと違って、これは本物の“自称広末涼子”である。

エクレアが消え、ドーナツが消えた。
その後プリンが来て、シュークリームも来たが、来た時には既に半額シールが貼られていた。
つまり、ワッフルからしたらすぐにいなくなる存在であり、やはりすぐに消えた。
途中でなぜか「飲むヨーグルト」も2本来て、知らない間に1本だけ残された。
でもそれもいつの間にか、いなくなっていた。

冷蔵庫の中はまた静かになって、
残ったのは最初に来たワッフルだけだった。

だけど、ある朝ふと見たとき、ワッフルのパッケージに「7/4」の文字がうっすら見えた。

──期限が、近づいていた。

冷蔵庫の中って、出会いと別ればかりなんだ。ちょっと寂しいな。

帰る日が、来る。

ずっとそこにいると思っていた反町=ワッフルにも、ついに“帰る日”が来るのだ。
静かに、でも確実に、期限はやってくる。
思えば、あのドラマのふたりも最後は自分から去っていった。

「いつまでもこうしてるわけにいかんだろう。お前にも”自分の海”がある」

そう民宿のオーナーに言われ、反町は海を背にして歩き出した。
たぶん、ワッフルも同じ気持ちなんだと思う。

その日が来たら僕は冷蔵庫の前で、そっとその袋を手に取る。
反町が帰ったように、ワッフルも静かにいなくなる。
その味がまだほんのり冷たいうちに、ちゃんと見送ろうと思う。


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