3Dプリンターでサイクロン集塵機を作る-設計編1 吸入口を作る-
第2回です。fusion360による設計と試作です。
まずは、ゴミの入り口をペール缶の脇に開ける吸入口の設計です。
ペール缶をモデリングする
吸入口は円筒の横から円周部分に付くので、接触面がカーブします。このカーブを目算ではなく、パソコンで計算出来るのがCADのメリットです。
ペール缶のサイズを調べて、ざっくりした形状を作ります。
使用するのは20Lのペール缶なので、口の部分が300mm、底の部分が276mmの、下に行くにつれてすこしすぼまった形をしています。
ペール缶はこのすぼまった形状によって、空の缶をスタックできます。

ペール缶のサイズ情報と、あとは見た目(購入済みのペール缶から実測)から適当に、缶周囲の丸く飛び出した部分、あと口と底の円周部分の丸みを作ります。
正直、直径以外は適当にそれっぽくしているだけです。取っ手もありません。


ペール缶に、貫通するパイプをつける
ペール缶を2つ、口を合わせてバンドで固定する構造なので、上にくるサイクロン部分は、ペール缶が逆さになります。
モデルも合わせて、逆さにします。

パイプを差す位置は、なんとなくで決めました。理論に基づいた根拠はありません。


直径55mm、厚さ3mmのパイプを作り、ペール缶を基準に「修正」「ボディを分割」で、パイプのボディを分割します。
ペール缶に穴加工するための治具を作る
「自作工房」さんの記事では、シールに印刷しましたが、今回はパイプ部分を3Dプリンターで出力し、油性マーカーでなぞって穴開け位置を決めようと思います。
そのため、ペール缶の形に切り取られたパイプを治具として印刷します。



これは本番用ではなく、シール代わりにペール缶の穴あけ位置を決める治具です。ホースを繋ぐ部分は、正式版よりかなり短いです。
多分、油性マーカーでなぞる時、一回切りの出番です
ホースとペール缶の実物に合うかチェックする


ペール缶は実家に置いてあるので、ホームセンターの片隅でこっそり実物あわせしました。ピタリと合えばOKです。
吸入口をモデリングする
まず、ゴミの動きが時計回りになるように修正しました。気分の問題です。

管を固定する方法
つぎは、固定方法の検討です。
穴を開けてパイプを差し込むなら、パテやネジで固定しますが、今回はパイプ周囲に固定用の板をつけます。
まず、適当に四角いスケッチを描いて、ペール缶表面を基準に押し出ししてみました。

円周に沿って押し出しすると、両端で厚みの違いが出来ています。
モデル表面から均等に押し出されると思ったのですが、押し出しの場合、平面から真っ直ぐ押し出される為、円周の端では角度がきつくなるようです。

どうやら、押し出しは下記のような演算になるようです。
(頑張ってExcelで作図しました)

「エンボス」なら、円周に沿って均等に押し出してくれるので、こういう時に最適です。
押し出しを止めて、「エンボス」に変更しました。
フィレット、面取り、リブ加工
吸入口と固定板の接点は、フィレットで内側を滑らかにしました。
吸入口の入り口は、内側に向けて面取りをして、ゴミが引っかからないようにしています。

最後に、吸入口と固定板の間に「リブ」をつけて補強します。

吸入口の中心を通る水平なオフセット面を作り、斜めに適当な線を引いて、それをガイドにしてリブを生成します。
完成と印刷
3Dモデルを出力し、BambuStudioで開きます。
何となく、強度で有利かも?と思って、斜めに回転させて印刷しました。

上記印刷の前に、数回失敗作があります。
押し出しで薄いのに気づかないまま一度印刷していて、さらにフィレットの演算が逆になっていて円筒と固定板の間に隙間ができていました。

実物を前にしないとミスに気がつかないことがあります。この辺は経験不足ですね。
次は、掃除機を繋ぐ部分です。
