【あがり症|仕事編12】ASD女子が痴漢に遭いやすい理由①存在の耐えられない弱さ|ふるえるままに、すすめ
今回のテーマは『痴漢』
正直これはあまり積極的に
話題にしたいものではなけれど
でもASD女子として、
この話題に触れないわけにはいかない……!
だって、現実問題として、
ASD女子(受動型)は本当に痴漢に遭うから。
まじで、びっくりするくらい。
電車で通学をしていたころの
痴漢・露出狂・ストーカー経験を数え上げたらキリがない。
鬱になるなんてもんじゃないです、
むしろ怒りが湧いてくる。
痴漢、まじゴキブリに匹敵する駆除対象!

【WORNING】ここから先は、
痴漢で悪いのは100%加害者!被害者は悪くありません。
っていうのは大前提として、その上でお読みください。

もちろん、普通の女の子だって痴漢に遭います。
でもASD女子、特に内向型の子は、
特性故に
色々な意味で本当に狙われやすいのです。
まず、ASD女子(特に内向型)は
醸し出す雰囲気や行動や、
持って生まれた外見から、
実年齢より幼く見えることが多いんですね。
悪い意味で。
うには、
中学のころは小学生と思われ、
高校では中学生と思われ
大学では高校生と思われました。

しかも、自閉的性格ゆえに、
他人を避け、いつも隅っこで目立たないよう、
隠れるようにしている。
時に「何でそんなにひっこむのか」と
人をイライラさせたり
支配欲を掻き立てるほどに。
その姿が、
気が弱そうで目立たず、
何をしても反撃なんてできなさそう
泣き寝入りしそうに見える。

共感しすぎて頭もげそうだった、うに。
すみっこって安心するよね。
でも、電車に乗るときは、車両の連結部分とか、
ドア付近の横とかは、やめたほうがいいよ。
痴漢がでやすい場所なんだ。
さらに、ルーティンで日々行動しているために
普段の行動が把握されやすい。
何時の電車のどの車両のどの扉の近くに立つのか
決まっているから、狙いやすい。
最悪なのが、イヤホンです。
周りの音が耳に入ってくるのが耐え難いために
(うには電車の中で元気よくおしゃべりしている
おばさまたちの会話が猛烈に苦手です)
耳にノイズキャンセリングイヤホンをつけて
周囲の環境と自分の意識を意図的に
切り離していることが多い。
これをしていると、
危ない人に目をつけられた時も
気付けないことが多いんです。

外界の刺激が強すぎて
遮断したい気持ちはわかるけど
やっぱりそれは危険。
そして最も問題なのは
ASDの人は、客観的に自分を見ることが苦手
という特性があるため、
これらのことを無意識に
行ってしまっているのです。
つまり、
自分がどのくらい痴漢のターゲットとして
最適な行動をしているか
自分自身で認識できていないのです。

👆これが、ほんっと~~~~に、やばい。
うに、10代のころは
自分が周囲からどんなふうに見えるのか
客観視することができていなくて。
数々の痴漢に遭い、
見知らぬ男性にストーカーされ
自宅までついてこられた時には
蹴りをいれて反撃しつつ
交番に駆け込んだこともあります。
(気は強いぞ)
幸いなことに、どれも大事には至らず。
ことあるたびに
警戒アンテナが敏感になっていきました。
・暗い夜道を歩かない(どうしてもの時は自転車)
・夜道をイヤホンをつけて歩かない
・後ろに人がいるときは立ち止まってその人を先に行かせる
・後ろからスピードを落とした車が近づいてきたら
すぐに目につくお店に走り込む
・エレベーターとかで見知らぬ人が乗ってきたら
失礼と思われてもすぐに降りる
・どうしても降りれなかったら、目的の階とは別の階で降りる
・エスカレーターに乗るときはちょっと斜めに構える
(後ろからの盗撮を防ぐ)
・電車に乗る前に、怪しい人に目をつけらていないか警戒する
・怪しい人に狙われたかもしれないと
アンテナが反応した時は、車両を変えたり電車を降りる。
・なにか危険を感じたときは
それが勘違いでも恥ずかしくないから
瞬時に回避行動をとる!
絶対に、フリーズだけはしてはいけない。
という、たくさんのマイ・ルールが
確立されていきました。
でも本当の問題は
👆このような、痴漢対策ハックじゃなくて(大切だけどね!)
そもそもなぜターゲットにされるのか
ということを振り返ってみることだったのです。

あれは、仕事帰りにいつもの地下鉄に乗ったときのこと。
ふと、背後からすごく嫌な視線を感じました。

(ありがたくない、ビビビ!)
みれば、数メートル離れた先から、
見たこともない男の人がこちらを見ています。
その雰囲気が異様です。

10代の数々の苦い経験から、
(あ、目をつけられたかも)
という警戒警報が
意識の中で鳴り響くくらいには
周りの様子を観察するようになっていた、うに。
すぐに、隣の車両に移動すべく歩き出しました。
ところが。
その男も、後を追ってついてきたのです。
(うそでしょ……!)
車内は普通に人がたくさんいました。
だけどだれも助けてなんてくれません。
周りから見たら、
車両移動している人にしか見えないもんね……
でもその男は明らかに
うにの顔をみて、
『気持ち悪い意思』を持って
追ってきていました。
次の駅ですぐにホームに降りました。
その男もホームに降りてきます。

必死になって階段を上り
駅の改札口の駅員さんのところに駆け寄り
後ろを見ました。
同じように階段を上ってきた男は
うにが改札口の駅員さんのところにいるのを見て
明らかに、(チッ)とした顔をして
また、階段を下りて行ったのです……。
駅員さん「出ますか?」
うに「あ、い、いえ……」

うには反対側のホームに降り、
やってきた電車に乗り、
一旦、職場の最寄り駅まで戻りました。

駅前のドトールに入って、
コーヒーを飲みながら、
ドキドキする心を落ち着かせました。
カウンターの前の大きなガラス面に
自分の顔が写り込んでいます。
無難なセミロングの黒髪。
無彩色でベーシックな
何の特徴もないファッション。
絶対に、性的に魅力ある
ファッションなんかじゃない。
むしろこの社会に溶け込めるように。
目立たたず、つつましく、普通になれるように。
そういうファッション。

だってずっとそうありたいと願ってきたから。
みんなと同じになりたいって。
だけど……だけど。
仕事で疲れ果てて、青黒い目の下のクマ。
生気のない肌。ただ黒いだけのまっすぐな髪。
夜のガラスにうつりこんだ自分の姿は
とても弱そうな存在に見えました。
ううん、『弱い』とはちょっとちがうかな。
価値がなさそう、に近いかも。
取るに足らない、どうでもいい存在。
ちょっと怖がらせても
声なんて上げられないだろう
立ち向かってきたりなんかしないだろう
って侮られそうな感じ。
そんな、存在のたえられない弱さ
痴漢って、かわいい子とか、
露出が多い子を狙うんじゃない。
そうじゃなくて、侮れる子を狙うんだ。
普通になろう
普通になろう
みんなと同じにしていれば
きっと普通になれるって
長年努力してきた果てが、この姿……?
うには……もしかしたら
今まで、重要なことを間違えていたのかもしれない。
自分が自分を取るに足らない存在として扱うから
周囲からもそう見られるようになるんじゃないの……?
と、思ったのです。

ASDの人にとっていちばんのリスクは
実は、コミュニケーション能力の低さよりも
そのせいで
社会的ヒエラルキーの中で
軽んじられるポジションに置かれやすいこと
ではないでしょうか。
だって考えてみれば、
健常な人でもコミュニケーションが苦手な人はいるわけです。
でも、社会的にはそれなりに上手に生きてる。
じゃあ、なぜASDが他に比べてより辛いかって
ASDの特性って裏を返せば
「他人の空気的な支配に弱い」ということ。
だから、周囲が
「この人はなめても大丈夫」
と判断した瞬間に侮られる。
雑な扱い・指示・からかい・いじりが始まる。
とくに、学校のクラスみたいな
同年齢の人間が集まる均一な空間では
一度でも立ち位置が決まると
なかなかそれを変えることは難しい。
ASDの本質的な困難は
空気を読めないことじゃなくて
(程度にもよるけど、それなりに読んでるよ)
周囲の自分に対する扱いを変えるチャンスを
与えられない構造の中でもがくことなのでは。
それをずっとやり続けたことがあるかい?
もがいてももがいてもうまくいかない、
それがどんなに苦しいかわかるかい?
わかるキミは仲間だ!!!
👆( ´艸`)イエーイ!
我々は、
なめられない構造を、先に作る必要がある!
って思うのよねっ!

戦略的になる必要がある!
例えば、
何も持たない一般人として
何らかの社会的舞台に立つのと
先にネットとかで影響力をつけて
インフルエンサーとして立つのとでは、
人々のあなたに対する扱いは雲泥の差だ、
って言うこと。
こんなに極端な例じゃなくても
たとえばイベント参加ひとつとっても
ただのいち参加者として参加するより
会場の案内係でもなんでもいいから
何らかの役職を持って関わるほうが
「立ち位置」が明確になって
そこにいるのがずっと楽になる。
運営側にまわるっていうのも
ひとつの手だったりする。
人間ってそういう風に
目に見える姿や
今の立場や肩書で判断する生き物だから。
中身なんて、人間性なんて、後からだから。
初見でなめられない人間になる。
つまり、これ。
なめられない人って、どんな人?
初対面の段階からなめられてはいけない、
という事は、
話すより前にそもそも
「立ち姿」「服装」「歩き方」「役割の選び方」など、
非言語的な要素で自分のあり方を明確にすること。
社会心理学でも、この現象は研究されていて、
ステータス・シグナリング(status signaling)
と呼ばれるそうです。
人は、外見・態度・声のトーン・立ち位置などから無意識に
「この人はどう扱うべき存在か」を判断している。
つまり、うには、今のままでは
初見で痴漢になめられている、って言うことだ。
……うん、心当たりがありすぎるぞ。

夜のガラス窓にうつりこむ
可もなく不可もない自分の姿を見ながら、
うに、考えたのです……。

大切なお知らせ
本作は実体験に着想を得たエッセイですが、プライバシー配慮のため登場人物・団体・時系列・場所等に創作・合成・編集を含みます。特定を意図していません。ただし、うにが感じた気持ちと気づきは本物です。

~今までの物語が読みたい!~
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※本作は実体験をもとに再構成した創作エッセイです。

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