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スーツケースに添えられたメッセージ

去年の夏…私は初めて一人旅に出た。しかも、一人旅が19年振りの飛行機旅行。
この19年の間、格安航空が出来たり、地元の空港が移転して大きくなったり、随分と気軽に旅行に行ける世の中になっていたのに、私は交わることのなかった世界。
いつかは飛行機に乗って旅行に行きたいと思っていたが、一歩踏み出す勇気やそこまでに値する理由もなく、なかなか実現出来ずにいた。

でも、海を渡ってでも逢いたい人が出来た。
もし、今、行動を起こさなければ、一歩を踏み出せない意気地無しの自分を、死ぬ時にきっと後悔してしまうと思い、覚悟を決めて飛行機に乗ることにした!

サイトでのチケットレスな手配にドキドキ…空港での便利な自動搭乗手続きにもドキドキ…やっぱり、困った時は人の手を借りるのが1番!と、悩むことなくカウンターで搭乗手続きを目指す。

「すみません、19年振りの飛行機旅行で、しかも初めての一人旅で色々不安で…」と話しながら、手続きのお願いをした。
そんな私の気持ちを察してくれた、笑顔が素敵なグランドスタッフさん。
「紙の航空券も発券しておきますね」など、親切に対応してくれて、不安が少しづつ和らぐのを感じた。

でも、不安はまたも押し寄せてきて、搭乗口を通る時もドキドキ…もちろん、飛行機の離着陸でもドキドキ…そして、無事に目的地に到着。
最後は自分のスーツケースが受け取れるかのドキドキ…

そんな、たくさんのドキドキを経て、無事に自分のスーツケースを受け取りホッとしたと同時に、何やら見覚えのないタグが付いていることに気が付く。

「ご搭乗いただきありがとうございます!
19年振りの飛行機旅行が素敵なものとなりますように いってらっしゃいませ」
とあたたかいメッセージが添えられていた。

このメッセージを見た瞬間、私の初めての飛行機での一人旅が楽しく、感謝の気持ち溢れるものになると確信し、そして、実際に旅先でも地元の方に親切にしていただくことが多い、幸せな旅となった。
この素敵な旅を経験できて、最期を迎える時、きっと私は、自分が勇気を出せたことに満足しているだろう。

今年の夏もまたその地へ一人旅をする。もう去年の夏のような不安な私はいない。

それは、温かく見送ってくださったあのグランドスタッフさんのおかげである。
旅行から戻ってきた時に、直接お礼を伝えたいくらい嬉しかったメッセージ。
この場をお借りして…気持ちを届けたい。

“その節はありがとうございました“




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