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終わらない時代 第3話 再出発

どれくらい時間が経ったのだろうか。

ジュリアはゆっくり立ち上がった。

「リン、もう大丈夫。」

「……ごめん。心配掛けた。」

リンは安心したように笑う。

(良かった……いつものジュリアだ。)

ジュリアは小さく息を吐いた。

「いつまでも泣いていられない。」

「ミネルを信じよう。絶対にまた会える。」


リンは力強く頷く。

「うん!」

二人は小型トラックへ戻った。

「基地の東に村落があったはず。そこへ向かおう。ミネルが居るかも。」

「了解!」

小型トラックは崩壊した基地を後にした。


――数時間後。

二人は村落へ到着する。

崩れた家屋。

傾いた電柱。

雑草に覆われた道路。

人の気配はどこにもなかった。


「……ボロボロだね。」

リンが不安そうに呟く。

ジュリアは周囲を見回した。

「かなり前から放棄されていたみたい。」

「基地を襲った巨大樹の影響かな?」

「……分からない。」

ジュリアは静かに言った。

「ミネルを探す。それから何か使える物も探す。」

リンは頷く。

「了解。でもミネルどころか住民一人も居なくない?」

二人はミネルを捜索しながら村落の探索を始めた。

倉庫には古いロープや木材、金属片が残されていた。

完璧ではない。

それでも、生き延びる為には必要だった。

その時だった。

「おーい!」

リンの声が響く。

古びた商店。

壊れた看板がぶら下がっている。


店内は荒れ果てていた。

倒れた棚。

床に散乱した商品。

全てが埃をかぶっている。

ジュリアは缶詰を拾い、軽く振った。

カラカラと乾いた音が響く。

「……ダメね。」


リンは落ちている缶詰を見ながら呟く。

「ここも基地と同じなのかな……。」

ジュリアは答えられなかった。

崩れた壁から風が吹き込む。

「この店には何もなさそう。」

「次行こう。」

二人は商店を後にした。


しばらく歩き続けた後、屋根が残っている民家を見つける。

室内は荒れていたが、まだ形を保っていた。

「ん?」

リンが床を見つめる。

落ちていたのは、小さなケースと透明な管だった。


「何これ?注射器?」

床には同じ物が何本も散乱している。

リンは一本を手に取った。

透明な筒。

細い針。

小さなケース。

その中には、未使用の物も残っていた。

リンは少し笑う。

「あ!未使用あるじゃん!」

「医療用品かも!」

リンは未使用の注射器をケースごとウェストバッグへ入れた。

「持っていこう!」

ジュリアは止めなかった。

……いつか役に立つかもしれない。

ジュリアはそう感じた。



――その夜、2人は野宿する事にした。

冷たい夜風。

静寂。


「ジュリア、ミネル居なかったけど明日はどうするの?」

「明日もミネルを探す。この先に町があるはず。」

リンの問いにジュリアはそう答えた。

「……早くミネルに会いたい。」

リンが呟く。

ミネルと再会できるのだろうか?

2人は進むしかなかった。


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