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フォトエッセイで綴る、喪失と希望の物語——『地獄にしては美しい』作者に聞く|文学フリマインタビュー

この記事は、文学フリマに参加する人たちのためのインタビュー。

今回参加いただいたのは 千鶴 さんです!

屋号:千鶴
作者名:千鶴
近刊本:『地獄にしては美しい』
参加イベント・ブース:文学フリマ東京41・ち-33
文学フリマカタログ:https://c.bunfree.net/c/tokyo41/4F/%E3%81%A1/33
Webサイトなど:

X:https://x.com/_chizur_nature
Instagram:https://www.instagram.com/_chizur_nature


どんな本を出されているんでしょうか?

諧謔:ブース名と作者名を教えていただけますか?

千鶴:ブース名は名前そのまま「千鶴」です。作者名も千鶴です。

諧謔:今回出される本は、どのような内容でしょうか?

千鶴:『地獄にしては美しい』というフォトエッセイ集です。写真とエッセイが一緒になっています。

諧謔:どんなことが載っているんでしょうか?

千鶴:日々の生活とか、季節ごとに変わっていく風景を通して見つめた、自分の内面の浮き沈みを綴っています。生きるのが辛いなあと思いながらも、でもこういう世界にも美しい風景はあるから、それを小さな希望にして生きていこうと考えている、そういう自分の内省をエッセイにしています。

諧謔:本を作ろうと思ったきっかけはありますか?

千鶴:2023年4月から2025年3月までに、noteで毎月一本フォトエッセイを書いて公開するという活動をずっとしているんですが、それを一回何か残る形にしたいなと思って、じゃあ本にしようと思って作りました。

諧謔:どんな写真が載っていますか?

千鶴:風景ですね。自然の風景。花とか海、そういったものが多いです。

諧謔:写真を撮ってる時ってどんな気持ちになりますか?

千鶴:シンプルに綺麗だなぁ、良いなぁっていう感じですね。

諧謔:もともと写真っていう趣味があったんですか?

千鶴:そうですね。父がずっとカメラ好きで写真撮ってる人で、写真というものが身近にある幼少期だったので、その影響が大きいと思います。

諧謔:今回出す本を作っていて、どんな気持ちで作ってましたか?

千鶴:作っている時は、二年前こういうことを考えていたんだなって。振り返りになりました。今はもうちょっと前向きになれているかなって思いましたね。

諧謔:この本をどんな人に読んでほしいですか?

千鶴:生きることがちょっとしんどいなぁって思うことがある人とか、ちょっとしたことに、本当に些細な季節の変化とかそういうので感情が動くというか。そういう人に読んでほしいです。

これまではどんな活動をされていたのですか?

諧謔:これまで今回出す本以外に何か文章を書いてたことってあるんですか?

千鶴:noteで書いてきたのが全部ですね。『地獄にしては美しい』に収録していないエッセイもnoteにあります。

諧謔:それはどんなことを書いてたんですか?

千鶴:一番大きいテーマは、やっぱり母が亡くなったこと。それを通して自分の生き方をもう一回見つめ直す。母の死とちゃんと向き合って、じゃあ自分はどうしようっていうのを考える。そんな感じの文章が多いかなと思います。

諧謔:フォトエッセイを始めた理由は何かあるんですか?

千鶴:母が亡くなった時に大きなショックを受けて、自分っていうものが一回崩れてなくなったような感覚がしました。これからどうやって生きていけばいいんだろうって思った時に、それよりも前から写真をやっていたので、ちょっと写真をちゃんとやってみよう、と。それと同時に、自分の中をちゃんと整理するために一回言葉にしてみよう、文章にしてみようって思って、noteで文章を書き始めたっていう感じですね。

諧謔:さっき自分が崩れてたっておっしゃってたんですけど、それから生き方を見つめ直そうとか向き合っていこうってなったのには何かきっかけがありますか?

千鶴:母が亡くなったときはすごく悲しかったんですけど、一方で、ちょっと肩の荷が降りたみたいな感覚があって。これって何なんだろう、なぜ?っていう疑問があって、それがきっかけですね。

諧謔:それってどういうことですか?差し支えなければ。

千鶴:自分がちゃんと自立することによって母親を楽にさせてあげなきゃいけないみたいな、そういう責任っていうか、そういうのが実は心理的に荷物になっていたのかなっていうのがありました。

諧謔:それに気づいたプロセスというか、きっかけって何かありますか?

千鶴:noteで文章を書いているうちに、ふと、そういうことだったんじゃないかって気づいたっていう感じですね。

諧謔:そうなった時にどんな気持ちになりましたか?気づいた時って。

千鶴:母のことは好きだけど、そういう負担に感じてる部分もあったんだって、ちょっと驚いたというか。

諧謔:気づく前と気づいた後で何か変化はありますか?

千鶴:母が亡くなったことが悲しいっていうところにずっと重心があったのが、気づいた後は、自分がこれからどうしていくか、自分が今から何がしたいかみたいなところに、だんだん考え方の重心が移っていってるような感じはします。

諧謔:千鶴さんにとって書くことってどういうことですか?

千鶴:過去を見つめながら前に進んでいくための手段みたいな感じです。

諧謔:これからも書くことは続けようと思っていますか?

千鶴:続けると思います!

イベントへの意気込みをお願いします!

諧謔:今回文学フリマに出店しようと思ったきっかけってありますか?

千鶴:前々からTwitterでフォロワーさんが文学フリマ行きましたとか出店しますと言っているのを見て、ずっと興味はありました。
今年5月の春の文学フリマの時に、私の友達も文学フリマに興味あるんだよねって同じタイミングで言ってていて。じゃあ一緒に行こうよと、一緒に行って、じゃあもう隣同士で出店しようよっていう話になったっていうのが、大きなきっかけですね。

諧謔:出店するにあたって文学フリマでこういうところが楽しみとかありますか?

千鶴:自分が今までネット上で作品を公開するということしかやったことがなくて、リアルなイベントで出すっていうのは本当に人生で初めてなので。そもそも私のブースに来てくれる人がいるのかっていうのもあるし、どういう人が本を手に取ってくれるんだろうな、ととても興味があります。

諧謔:これから読者になるかもしれない方へのメッセージはありますか?

千鶴:本当に一冊も売れないんじゃないかっていう不安がすごくて。立ち寄ってくれるだけでも嬉しいので、見かけたらぜひ立ち寄って欲しいです。

諧謔:一冊も売れないかもって不安なんですか?

千鶴:フォロワーが多いとかそういうわけじゃない、弱小の人間なので。心配性なのでどうしてもそういう悪い方の想像が広がっちゃいますね。

諧謔:心配性なんですか?

千鶴:もう生まれて、気づいた時にはこういう感じの人間でした。

諧謔:どのくらい心配性なんですか?

千鶴:約束があったとして、その時間の30分前に着く電車を調べて、それよりも早い電車に乗っちゃうみたいな。そんな感じです。

諧謔:最後に、そもそもインタビューに応募しようって思ったのは何ですか?

千鶴:文学フリマインタビューってやっているんだと思って。自分のアカウントじゃないところから何か宣伝みたいなことができたらいいなと思いました。

諧謔:話すのが得意ではないとおっしゃってましたが、それでもインタビューに応募してくださったんですね。

千鶴:そうですね。自分の本を多くの人に知ってもらえたらと思って応募しました。喋るのはあんまり得意ではないんですけど、本当に立ち寄ってもらえるだけで嬉しいので、是非ブースに来ていただけたら嬉しいです。

■ブース【ち-33 千鶴】販売本

フォトエッセイ集 地獄にしては美しい
1,000円 / A6判 / 152ページ

この本は、絶望の遺書ではなく、希望の証言だ。
生の痛みを抱えながらも、
静かに立ち上がるための祈りの書。

紹介note公開中です:

ほかにも
風景写真ポストカード 1枚100円
クリアフォトしおり4種セット 300円
ご用意しています!

インタビューを終えて

良いとか悪いとか、正しいとか間違っているとか、そんなことはどうでもいい。つらいこと、苦しいことが起きたとき、それらに向き合うことができるひとは、いったいどのくらいいるのだろう。そもそも、向き合うとは、どういうことだろう。何がどこまで、どうなったら、向き合ったと言えるのだろう。正解は、誰もしらない。だが、出来事に向きあう、向き合おうとすることそれ自体は事実であり、紛れもなく本人の意志だ。その意志には、泣きたくなるような感情を抱えながらも、自制心をもって出来事について考えたり、時には反芻したりすることを通過しながら、自分自身を支配する力が必要だ。本人にしか感じえない、他者の想像が及ばない膨大なエネルギーが必要だ。千鶴さんにインタビューしているとき、心臓のあたりにわずかに感じたエネルギーのような”何か”。文学フリマでは、そんなエネルギーの片鱗をわずかにでも感じられる作品に出会うかもしれないことを頭の片隅に少しおいて当日を迎えたい。

インタビュー担当:諧謔

制作:栗林康弘・qbc(無名人インタビュー主催・作家)

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