【AOE2DE】文明メモ(43)ベンガル
インド文明シリーズ。ベンガルは2022年4月にリリースされた「インドの王朝/Dynasty of India」DLCで登場。複数の攻撃手段を持つラタ戦車や、バリエーション豊富な象ユニットは強力。また、聖職者の使い勝手も良いため、プロの大会でもその活用を狙ってピックされることは多い。時代進化で農民が増えるボーナスを活かすため、進化では先行したい。
文明特性と基本戦術
「象と海軍の文明」。といいつつ、最初から象を目指すのは得策ではない。まずは農民少なめで領主入り、斥候や射手、槍散兵等で適当に競り合いをしつつ城主進化。城が建ったら、基本的には最強ユニークユニットであるラタ戦車の数を溜めることを目指す。相手の編成を見ながら、散兵には騎兵、射手が多ければ散兵や投石機、騎士には聖職者、槍に対してはスコーピオンかラタ戦車での引き撃ち……などと対応を変えていくのが有力。優勢になったらアーマーエレファント(帝王でシージエレファントにアップグレード)や遠投を投入していく。内政が十分整っていれば、そこで象弓騎兵やバトルエレファントへシフトしていくことになる。もちろん最後まで(EL)ラタ戦車で押し切っても構わない。
ユニークユニットと天敵
ユニークユニットのラタ戦車(60W60G)は弓騎兵属性だが近接攻撃に切り替えることができる。訓練時間は20秒(EL18秒)。EL化(800F800W)でHP+15、攻撃力+1、射程防御+1、命中率+10%等の強化を得る。ラタ戦車は弓騎兵属性のため、天敵は、(精鋭)散兵やラクダ。また、血統や繁殖、弓懸といったアップグレードのために馬小屋・弓小屋がいずれ必要になる。弾道学も忘れずに。後述の即城UU戦術は、アラビア等でもかなり有力。
自他のラタ戦車がどちらの攻撃モードになっているかをアイコンで表示できるMODがあるので、活用されたい。
内政面
時代進化とともにTC1個につき農民2人が追加される。城主inまでに通常文明より+4人、更に帝王進化時にTC数x2のボーナスを得られる。
……これを乱用して、「道」などの閉鎖的マップで帝王進化時にTCを数十個建てておき、本来の人口上限を大幅に超える内政を作る戦術がある。自分では軍を出せなくなるため、チームメイトへの貢ぎが役割になる。また、テク研究だけ済ませておいて、あるタイミングで農民を削って軍事にシフトしても良い。
テクと出せないユニットのメモ
文明ボーナス
斥候/騎兵が散兵に対して攻撃力+2
……序盤から終盤まで有効。ラタ戦車や象弓の天敵である(精鋭)散兵を効率よく排除したい。
象ユニットが受けるボーナス ダメージ-25%、転向耐性上昇
……槍/矛やラクダ、兵器等に対して若干強くなる。
聖職者の防御力+3/+3
……ベンガルの聖職者戦術を支える根幹。
船のHPが毎分15回復
……海戦マップでは有力なボーナス。ヒットエンドランに徹したい。
チーム ボーナス: 交易ユニットが金に加え+10%の食料を生成
……終盤にはおまけ程度の効果。
ユニークテクノロジー
ユニテクがいずれも木と金で研究できるのがちょっと珍しい。
城主ユニテク: ペイク(375W275G)
ラタ戦車と象ユニットの攻撃速度+20%。バトルエレファント、象弓騎兵、アーマーエレファント(シージエレファント)等に有効。
帝王ユニテク: 大乗仏教/マハーヤーナ(800W650G)
町の人・聖職者に要する人口スペース-10%。通常プレイならば人口10~15人ほどに相当する。
鉄工所テク
鉄工所テクは歩兵鎧3のみ研究不可。
出せないユニット・使用不可テクノロジー
戦士小屋……近衛剣士、矛がほぼフルアップ(鎧3を除く)。
弓小屋……重石弓、精鋭散兵が出るが弓懸なし。(精鋭)象弓騎兵が出せるが、2024年のバランス調整でパルティア戦術がなくなった。
馬小屋……斥候/騎兵と(EL)バトルエレファントのみ生産可能。血統・繁殖あり。
兵器小屋……破城槌系統の代わりにアーマーエレファント・シージエレファントが生産可能。改良投石機、ヘビースコーピオン使用可能だが大砲なし。攻囲技術は研究可。
聖職者……異端以外の全テクノロジー研究可能。聖職者の防御力+3/+3があるので素でそれなりに強い。
学問所……砲台のみ研究不可。城のテクノロジーは、城壁強化・土木技術が研究不可。
内政テク……石の掘削のみ研究不可。
海軍……重爆破工作船アップグレード不可、焼夷兵器研究不可。後は標準のテクノロジー・アップグレードがほぼ利用可能。また、文明ボーナスで船のHPに自然回復がある。詳細は割愛。
即城UU戦術
21~2+2(文明ボーナスでさらに+2)くらいの即城主進化から、全力で掘った石で金鉱と伐採所の付近に築城。ひたすらラタ戦車を出して敵陣を制圧する……という戦術がある。そのままラタ戦車で押し切るか、兵器小屋を追加して投石機等を投入するかは展開次第。類例は朝鮮の戦車やボヘミアの戦闘馬車、ポルトガルのオルガン砲など。細かいビルドオーダーは割愛。亜種としてローマのスコーピオンや古蜀の羌戦車戦術がある。
戦績・対策
チーム戦ではランダムピック含めて1勝2敗、2不戦敗。2023年1月を最後に使用していない。対ベンガル入りチームでは14勝23敗と苦手にしている。アリーナでの負けが目立つが、序盤のラタ戦車から内政を太くして象弓にシフト、というのが警戒すべきパターンのようだ。同サイドの味方が騎士や砲撃手をしっかり出している場合、特にアンチユニットの精鋭散兵や槍/矛を活用しづらい。ラクダや投石機など、違う選択肢があるならば検討したいところ。
自分でベンガルを使う場合には、味方の主力が騎乗ユニットか、それとも射程ユニットかに応じて補完するようなユニット編成を検討したい。味方にベンガルがいて象弓の方針でいるなら、上記のようなアンチユニット対策を念頭に置いて編成を考えたい。
1vs1ではアリーナで1回だけ対戦して、スペインの城寄せ&コンキで勝っている。
キャンペーンシナリオ等
パーラ朝の3代目君主であるデーヴァパーラを扱ったシナリオ(810-850)、全5戦がある他、ラジェンドラ(ドラヴィダ)、バインナウン(ビルマ)の敵役として登場。
参考動画
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歴史のうんちく
インドDLCについて
もともとHD時代、2013年のフォーガトン拡張パックで「インド」が実装されていたが、カバーする地域があまりに広い・多様なこともあって分割はファンの間でも議論の的になっていた。例えばチュートン・フランク・ブルゴーニュ・イタリア等をまとめて「フランク王国」として括ったようなものだと思えば分割は妥当だろう。同様の問題はスラヴや中国にもいえたが、後者は三国志DLCの実装で逆に混迷を深めた印象がある。なお、旧インドのキャンペーンシナリオ「プリトヴィラージャ」はグルジャラのシナリオとして大幅に刷新された。
さて、4~5世紀の北インドはグプタ朝が支配していたが、遊牧民エフタルの侵入を受け弱体化し、6世紀に滅亡。7世紀初にハルシャ・ヴァルダナ(戒日王)が混乱を収拾してヴァルダナ朝を樹立するが、後継者を残さず没したため急速に分解。西方のラージプート諸王朝、中南部のラーシュトラクータ朝、北西部の侵略諸勢力、そして東部のパーラ朝などの割拠状態となった。
キャンペーンシナリオについて
パーラ朝は7世紀後半の混乱状態の中から興り、12世紀後半まで北東インドを支配した。デーヴァパーラ(在位・810年以降~860以前)はその3代目にあたる。彼は王位を継承すると、まずはインド東部での足場を固めることに専念。1戦目では、カマルパを占拠して拠点とした後、マップ中央部に進出してウトカラ(オリッサ、緑)、プラティーハーラ(赤)、ラーシュトラクータ(紫)といった諸国の拠点を攻略していく。2戦目では聖都カナウジの支配権を巡って引き続き赤、紫と争い、先代からの両国との争いにケリをつけることになる。3戦目ではフーナ(エフタルの一派、ゲーム内ではタタール)が登場。彼らを味方につけ、あるいは滅ぼして中央部のムルタン(青)を征服するのが目標。青は当初、聖遺物を占有しているので時間制限に注意。4戦目は南インドに舞台が移る。前段・後半に分かれており、前段ではパーンディヤ朝の城を破壊して現地住民を味方につけていく。後段では返す刀でラーシュトラクータ朝の本拠地を征服することになる。民族の象徴による時間制限に注意。最終の5戦目は、マップ右方の2つの拠点や味方のジャヤパーラ(デーヴァパーラの従兄弟、水色)の陣地など眼を配る場所が多い。また、「敬虔」というパラメータがあり、60~90以上を達成することでそれぞれテク研究等の恩恵が得られる。敬虔値は、学問所でのテクノロジー研究や民族の象徴の建造、敵ユニットの転向などでそれぞれ上げられるので積極的に狙いたい。いつもの敵である赤と紫を滅ぼせばクリア。
その後のベンガル
パーラ朝はその後、王系が傍流に受け継がれるが、勢力を盛り返したラーシュトラクータ朝やプラティーハーラ朝に敗北を重ねる。10世紀末にはマヒーパーラ1世による中興があったが、11世紀に入ると南方のチョーラ朝、ラージェーンドラ1世の侵攻を受け衰亡。(ラージェーンドラ1世の征服行についてはドラヴィダの記事で解説)。パーラ朝そのものは存続したが、12世紀半ばにベンガルの新興王朝であるセーナ朝に滅ぼされた。
民族の象徴のモチーフはパハルプールの仏教寺院遺跡群にあるソーマプラ僧院。8~9世紀に建立された寺院群の中核部分に当たる。建築様式はビルマ(ミャンマー)のパガン遺跡やクメール(カンボジア)のアンコール遺跡に多大な影響を与えたと言われている。
