LINEスタンプ副業における機会損失の話
今回は、LINEスタンプ副業における「機会損失」の話を書きたいと思います。
機会損失とは、ある選択をしたことで「本来得られたはずの利益やチャンスを逃すこと」です。
経済学では、別の選択肢を選んでいれば得られた最大の価値(=機会費用)を失うことを指します。
どれくらいの機会を損失しているのか
LINEスタンプを販売するために必ず通らなければならない「スタンプ毎のタグ付け」作業ですが、スタンプにタグを付けないとどれくらいの機会を損失しているのでしょうか?!
機会損失が大きければ、やはりタグ付けをしないといけないと思いますが、損失が無視できるくらい小さければ、タグ付けしなくてよいのでは??
タグ付けの効果(実データ)は、以下の記事でも書いていますが、今回は「機会損失」に注目して考察してみました。
プレミアムユーザのスタンプ送信数
今回の考察対象は、タグ付けの有無による「LINEスタンププレミアム分配金への影響」なので、LINEスタンププレミアムユーザーのスタンプ送信回数を知りたいところですが、ネット検索したところ、そのような都合のよいデータは見つかりませんでした。
仕方がないので、LINEスタンププレミアムユーザー数から推計することにします。
2023年7月と2024年8月のニュースリリースに具体的な数字が出ていました。
2024年8月には「プレミアムが会員数210万人を突破」だそうです。
5年間で210万人に増えたようです。そういえば、かなり力を入れてプロモーションしてましたもんね~。
この記事からすでに1年と7カ月を経過していますので、現在ではさらに増えていると推測されます。
1年間で約20万人(+10%)増加していますので、仮にこの増加ペースが続いていると仮定すると、2026年の夏には250万人に達していると推測できます。
本記事では、LINEスタンププレミアムユーザーは250万人と仮定します。

次に1人当たりの平均送信数です。
私は1日あたりのスタンプ送信回数は3~5くらいですが、他のユーザ―さんのことはよくわかりませんので、Chat-GPTさんに聞いてみました。
ライトユーザー:0〜2回/日
普通の人:2〜5回/日(ここが中心)
よく使う人:5〜10回/日
ヘビーユーザー:10回以上(かなり少数)
※ちなみに私のChat-GPTさんには名前はありません。チャッピーなどと呼ぶほど親密な関係ではありません。LINEスタンプを創ってもらったこともないですし、今回のようなケースが生じた際、ログインしないで聞く、という疎な関係です。愛着もありませんし、給料を払ったこともないです。笑
根拠はよくわかりませんが、私の回数が「普通の人」のゾーンに入っていたので、Chat-GPTさんの回答を信じることにしましょう。
そしてLINEスタンププレミアム契約をするユーザーさんなので、「ヘビーユーザー」であると想定し、1日あたり10回程度と仮定します。
以上で、LINEスタンププレミアムユーザーの1日あたりのLINEスタンプ送信回数が出ました。
250万人×10回=2,500万回 です。
つまり、
毎日、スタンプ送信してもらえる機会が2,500万回あるということです。

サジェストの対象となるスタンプの数
次にLINEスタンププレミアムのサジェスト対象となるスタンプの数を調べてみました。
これも「そのものずばり」のデータを見つけられませんでしたので、以下の記事から推測してみました。
2018年に130万セット、2年後の2020年には700万セットとなっています。
何と2年間で約5倍になっています。そして、最近は生成AIの発展によって、加速的に数が増えていると想像できます。
面倒なので、Chat-GPTさんに聞いてみました。
■ 直接データからの推定
・2020年時点:700万種類以上
・2026年時点のLINE STOREカテゴリ内訳を見ると
・「名前・名字」だけで 1,200万種類以上
・他カテゴリ(かわいい・ネタなど)も数百万単位
👉 つまりカテゴリ合算ベースでは、延べ数千万規模に到達している
■ ポイントは👇
① カテゴリは重複あり
1つのスタンプが複数カテゴリに入る
→ 単純合計=実数ではない
② ただし下限は見える
単一カテゴリで1000万超が存在
→ 全体は最低でも数千万
③ 成長スピード
2020年:700万
2026年:カテゴリ規模から見ると数倍に増加
👉 年率20〜30%成長と仮定すると
→ 3000万〜8000万規模が妥当
■ 結論(現実的レンジ)
かなり妥当な推計👇
👉 約3,000万〜8,000万セット
(中央値:5,000万前後)
ということです。
Chat-GPTさんに丸投げしましたが、解説を読む限り、妥当な推計だと思いますので、本記事では、中央値を採用して5,000万セットと仮定します。

スタンプがサジェストされる確率
基礎データが決まりましたので、スタンプがサジェストされる確率を計算してみましょう。
まず、最も使われそうなタグ(おはよう、OK、了解など)について考えてみます。
このようなメジャーなタグを持つスタンプは1セットに必ず1つ以上は含まれていると思われます。どちらかというと、絵柄のタイプの違うものが複数含まれていると想定すべきかと思います。
ここでは仮に1セットに3つ含まれていると仮定します。
そうすると、ある一つのメジャーなタグを持つスタンプ(つまり競合するスタンプ)の数は、
5,000万セット×3個=1億5000万個 となります。ライバル多し!!
サジェストで表示されるスタンプの数が8個(サジェストされた8個の中から送信スタンプを選択する)と仮定すると、この8個に選ばれる確率は、
8÷1億5000万=0.00000005333333333=0.000005333333333%
ということになります。

スタンドで大谷さんのホームランボールを捕る確率か?!
「いや~、ぜんぜんダメやん!」って思いました?
心配しないでください。笑
サジェスト1回あたりで見ると確率は極めて小さいですが、1日あたりの送信回数は膨大ですから、チャンスはあります。
スタンプが1カ月間でサジェストされる回数
このようなメジャーなメッセージですので、1日あたり平均10回送信するうち、3回の送信回数を占めると仮定します(例えば、1日に「了解」タグに関係するスタンプを1人あたり平均3回送る、という意味です)。
そうすると、1日あたりの送信回数は、
250万人×3回=750万回
もあるのです。
先ほどの確率にこの回数を掛け算すると、1日あたりリコメンドされる回数が判明します。
0.000005333333333%×750万回=0.4回
おー、現実的な数字(イメージしやすい数字)になりました。
月単位にすると、0.4回×30日=12回
となりました。
あなたのメジャーなタグを持つスタンプは、毎月12回くらいはリコメンドされる可能性があります。
マイナーなスタンプの場合は…
マイナーなタグのスタンプの場合、1日あたりの送信回数を0.5回(つまり2日に1回くらい)、スタンプセットに含まれる数を0.2(つまりスタンプ5セットに1つくらいしか含まれない)と仮定して計算してみました。
そうすると、1日にリコメンドされる回数は、1回となりました。
う~ん、何とも言えませんね。
これは仮定した数字に根拠がなさ過ぎて妥当かどうかわかりません。
マイナーなタグを持つスタンプの1日の送信回数はもっともっと小さいような気がしてきました。
でも、この考察から言えることは、1日にリコメンドされる回数は最大限多めに見積もっても1回程度と考えて良さそうということです。

最後の関門:ライバルの7スタンプに勝つ!
そして最後の関門がやってきます。
サジェストされた8個のスタンプから選んでもらわなければなりません。
もうお気づきだと思いますが、この最後の関門は確率ではありません。
「8回中1回は選択してもらえる」わけではありません。
スタンプの出来がよくなければ選ばれません。
スタンプの出来がよければ、毎回必ず選ばれるかもしれません。
そしてサジェストされただけでは、分配金は0円です!
「タグ」を一生懸命つけても選ばれなければ0円なのです。
努力すべきは、どこかわかりましたか?!
「最後に選ばれるようにすること」です。
なぜ、そう主張するのか?
私はこれまでタグをつけずにLINEさんのタグ付け任せにしてきましたが、それなりのLINEスタンププレミアム分配金があります。
つまり、「タグ付けをしなくてもリコメンドされている」と考えるのが妥当です。もし「タグ付けをしなければリコメンドされない」のでしたら、これほどのプレミアム分配金はもらえていないと思います。
また、LINEスタンプのタグ付け画面に「おすすめのタグ」が表示されることはご存知かと思います(※アニメーションスタンプは除く)。つまり、クリエイターがタグをつけなくとも、LINEさんはスタンプ画像から「おすすめのタグ」をつけることができるのです。
以上のことから、私は、タグを付けないことによる機会損失は無視できるほど小さいと思っています。
であれば、タグ付けに労力を割くより、サジェストされた機会に「選ばれやすい作りにすること」に注力すべきだと思いませんか?!

ではどうやって「選ばれるようにする」のか
はい、答えはありません。
そんなことがわかれば皆知りたいですよね。
でも、ヒントはあると思っています。
私のこれまでの記事でも、あちこちでヒントを書いています。
以下の記事はそのうちの一つの有料記事ですが、この記事以外の無料記事でも時々「ポロっ」とヒントを書いていますので、興味がありましたら記事を読み漁ってみてください。
ところで実際のスタンプ送信数と大きく違うのはなぜ?
以上の計算に基づけば、サジェスト機能によって送信される月当たりの回数は、多くても数10回となってしまいますが実際には、もっと大きな送信数のスタンプがあります。なぜ?
それはサジェスト機能以外でスタンプが選ばれているからではないでしょうか。
例えば、受信したスタンプを見て、気に入って使うようになるケースがあると思います。通常ユーザーの場合は、120円を支払って購入するというハードルが待ち受けていますが、プレミアムユーザーにはそのような障壁はありません。気に入ったスタンプを見つけたら、すぐに使えばよいのです。
他にも、従来はプレミアムを契約していなかったユーザーが、プレミアム契約したことを契機に、お気に入りのクリエイターの新作スタンプを入れ替えながら使っている、ということもあるかと思います。
さらに無視できない、LINEスタンププレミアム分配金の傾向があります。
スタンプ販売後の7か月目あたりからプレミアム分配金が増加し、それは12か月目まで続く。そして、13か月目に激減して、その後も緩やかに減少していく。
詳しくは、以下の記事で書いていますので、興味がありましたらご覧ください。
言いたいことは、上記で書いてきたような「タグ」に基づく公平なサジェストをしていたら、絶対になり得ない特徴的な傾向があるという事実です。
例えば、LINEスタンププレミアムの対象になったばかりのスタンプを優先的にサジェストするとか、そもそも売上個数や送信数が多いものを優先的にサジェストする、といった仕様が実装されているのではないでしょうか。
仕様がブラックボックスなので正確なところはわかりませんが、結局のところ、プレミアム分配金を決めるのは「タグ付け」だけではない、ということです。

今後の見通し
ところで、今回の数値シミュレーション(考察)を実施して気が付いたことがあります。
新作スタンプ数の伸び率 >> プレミアムユーザーの伸び率
なのです。
先ほどの記事では、新作スタンプ数は、2年で5倍になっていました。
ところが、プレミアムユーザーは毎年10%程度の伸びしかありません。
つまり、今後は、サジェストされる機会が減っていく可能性が高く、
サジェスト以外からスタンプ送信回数を伸ばす工夫が必要になる。
ということです。

それでもタグを付ける理由
多くのクリエイターには、それでもタグを付ける理由があるようです。
LINE公式さんが「タグ付け」の有用性を強くアピールする中、「タグ付けしない」選択をするのは勇気が必要です。
そして、そこにはサンクコストが邪魔をしているように思います(私見)。
こういうややこしいことは、Chat-GPTさんに整理してもらうと、さもそれらしい回答が得られます(※的確な答えかどうかはともかく、それらしい回答が得られます)。
以下、Chat-GPTさんの回答からの抜粋です。
① 期待値がプラスだから(合理的判断)
タグ付けのコストは👇
・数分〜数十分
・無料
一方でリターンは👇
・検索ヒット増
・レコメンド露出
・売上増の可能性
👉 たとえ効果が不確実でも
「期待値がプラスならやる」が合理的
② “やらないリスク”が大きい(損失回避)
人はプロスペクト理論的に
得する可能性より 損する可能性を強く嫌う
この場合👇
・タグを付けない → 検索に出ないかも(損)
・タグを付ける → 少なくとも不利にはならない
👉 「やらないと損かも」が強い動機
③ みんなやっている(同調圧力・慣習)
他の人気スタンプを見るとタグが付いている
解説記事・ノウハウでも「タグは重要」と言われる
👉 結果
「とりあえずやるのが普通」になる
これは
👉 情報が不完全な市場でよくある行動
④ プラットフォームへの“信頼ベット”
LINE Corporationがわざわざタグ機能を用意している
→ 何かしら意味があるはず
👉 ユーザーは
「システム側が活用しているはず」と推定する
⑤ サンクコストは“補助的に効く”
ここが質問のポイント👇
確かにスタンプ制作は時間・労力が大きい
→ すでにコストを払っている
そこで
👉 サンクコスト効果
「ここまでやったなら最大化したい」
「少しでも売れる確率を上げたい」
👉 タグ付けも“やり切る行動”になる
ただし重要なのは👇
タグ付けの主因ではなく“後押し要因”
■ まとめ(シンプルに)
タグ付けが行われる理由👇
(1)コストが低く期待値がプラス
(2)やらないと損するかもしれない(損失回避)
(3)みんなやっている(同調)
(4)公式機能への信頼
(5)+サンクコストが背中を押す
👉 合理+心理バイアスのミックス
以上が、Chat-GPTさんの回答でした。
どうですか?!みなさんは共感できる内容だったでしょうか。
私の想定の「サンクコスト効果」は、主要因ではないとバッサリ切り捨てられました。泣

ちなみにChat-GPTさんのまとめの理由に対して私の考えは以下です。
(1)→私にとっては「コストは低くない」。期待値はプラス。
(2)→先ほどまで解説したとおり「損失」の見込み値が小さい。
(3)→みんながやっていることに同調するのが嫌い。
(4)→LINE-AIの学習用のタグ付与ではないかと疑っている。
(5)→サンクコストを感じるほどではない。
という感じです。
(5)は少し解説が必要ですね。私はLINEスタンプ1セットにかける時間が、おそらくかなり短いです(以下の記事で書いています)。そのため、タグ付けにかける時間が相対的に大きくなるのです。
つまり、サンクコストを感じるより、タグ付けのコストが大きく感じてしまうのです。
もし、ラインスタンプ1セットを創るのに20時間も30時間もかけていたら、タグ付けに1時間を割くことは厭わないかもしれませんね。
あっ!そういえば、「ポップアップスタンプ」にはタグ付けしました!笑

以上の考察を経て、「タグ付けしなきゃ」という気持ちの変化はありませんでしたが、先ほどのChat-GPTさんの解説には一部同意できる点もあるので、タグ付けが苦でない人は、損失回避、プラスの期待値の下、タグ付けするのは「あり」だと思います。
もっと大きな機会損失
ところで、LINEスタンプ副業には、もっと大きな機会損失があることに気づいていますか?!
LINEスタンプクリエイター初心者を除き、多くのクリエイターが知っていることです。
火曜日と金曜日に出る「新作が出たよ!」通知です。
あちこちの記事で嫌というほど書いていますので、私の記事をご覧いただいている読者のみなさまはよくご存じのことですが、LINEスタンプが一定数売れ始めると、この「新作が出たよ!」通知が、最大の宣伝効果を持ちます。
※注:一定数の売上実績がないと通知がでないようです。
みなさん、火曜日と金曜日の「新作が出たよ!」通知をすべて活用していますか?!
別の言い方をすれば、週に2セットの新作スタンプをリリースしていますか?!ということになります。
「タグ付けしないことが機会損失だ!」というのであれば、
私は「火曜日と金曜日の「新作が出たよ!」通知を逃すことこそ、最大の機会損失だ!」と言いたい。

創るのが大変?
もちろん大変です。でも「タグを付ける」のも大変ですよ~笑
結局のところ、苦手なことはやりたくないから理由をつけているだけなのかもしれません。笑
私はタグを付けるのがとっても嫌いです。
1セット(40スタンプ)のタグをつけるのに1時間程度かかることもあります。
いい加減に付けたらもっと短時間で済むと思いますが、それは本末転倒です。いい加減につけるならつけなくてよいです。いい加減につけるなら、「おすすめのタグ」を出している中の人(AIさん?)にお任せしたいです。
そして、先ほど書いた通り、週に2セットの新作を出しています。
1セットのタグを付けるのに1時間かかった場合、毎週2時間、1カ月にすると8時間の時間を要します。
もしタグ付け作業によって、週に2セットの新作リリースができなくなるとしたら、それが私にとっての「最大の機会損失」です。
嫌いなタグ付けを、その効果に疑問を持ったまま作業するくらいなら、新作スタンプの創作に労力を注いで、「火曜日と金曜日の「新作が出たよ!」通知を逃す」機会損失を防ぎたいのです。
おわりに
LINEスタンプ副業にまつわる「機会損失」を考察してみました。
この記事を読み終わったクリエイターのみなさんは、「機会損失」を嫌ってタグをつけ続けるのでしょうか?
それとも、明日からタグ付けをやめちゃうのでしょうか??
それは、貴方次第です。
私は結果に対して何ら責任を負いませんので、自己責任でご判断ください。
(おまけ)オススメの有料記事
今回は「機会損失」をテーマにLINEスタンプのタグ付けに関する考察をしましたが、他にもいろいろなことを発信しています。
有料記事になりますが、以下がおすすめです。
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