リスクシミュレーション(下落、大暴落の頻度)
前回記載した記事で、リスクシミュレーションで最大リスク(特にドットコムバブル、リーマンショック)がどれくらいの影響度であるのか記載した。今回は、そうした下落や暴落がどれくらいの頻度であるのかを確認していきたい。
前回の記事は以下リンク先を参照のこと。
まずS&P500の毎年の差を見ていこう。下の図は1929年から2025年まで(97年分)の差が記載されている。わずかではあるが、40%上昇する年もあれば、40%下落する年もあることがわかる。

それでは、まず下落の回数を調べてみよう。29回あり全体の29.9%ある。逆に上昇の回数は67回で69.07%。また0%が1回ある。約3割の確率で下落、約7割の確率で上昇していることがわかる。
なお、より直近に絞った1945年から2025年で見てみると、下落が20回で全体の24.69%、上昇が60回で74.07%、0%が1回ある。
更により直近の1990年から2025年で見ると、下落が9回で全体の25%、上昇が26回で全体の72.22%、0%が1回ある。
データを動かしても全体を通して大きく変わらず、約3割下落、約7割上昇を頭に入れておこう。
このうち、10%を超える下落は20回(20.6%=20/97)、20%を超える下落は7回(7.2%=7/97)、30%を超える大暴落は3回(3.1%=3/97)(①世界恐慌中の1931年(-45.58%)、②ニューディール政策の縮小によるショックの1937年(-35.4%)、③リーマンショックの2008年(-38.49%))だった。最近のリーマンショックの異常さがわかる。
上記の分析は年ベースの下落、暴落の分析だった。数年かけて下落、暴落もある。以下がその場合だ。
(世界恐慌 1929年から1932年 ‐100.16% 前出)
太平洋戦争前~ 1940年から1941年 -31.46%
第1次オイルショック 1973年から1974年 -47.09%
ドットコムバブル 2000年から2002年 -46.54%
頭の中に入れておくのは、30%を超える大暴落は年ベースで3%、複数年ベースでも6%(単純に複数年で30%を超える場合を1回とカウントして計算)であると。この確率を高いと見るか低いと見るかだ。また、年ベースで7割は上昇、3割下落ということで見ておく。また、長期で見ると右肩上がりであることは変わらない。
このあたり頭の中に入れて投資活動を実施していくことは、リスクを定量化した影響度×頻度で考えていくことに資するものと考える。また、自分の中のリスクアぺタイト(=リスク許容度)を認識していくことに欠かせない情報だと考える。
50%下落しても握りしめて長期的な右肩上がりを待つかどうか、まだ若いのであればそれで問題ないのか。もうすぐ引退で入金力が続かないのであれば、暴落が来たとき(できれば暴落直前)に売るのか、そもそも株式を持たないのか、株式以外に分散しておくのかなど頭を巡らしていくことになる。
なお、より詳しく検討するのであれば、以下の本をおすすめする。
今回は以上で終わりとする。
いいなと思ったら応援しよう!
この記事は noteマネー にピックアップされました

