【2025/3/10更新】岩手県大船渡市三陸町綾里地域で発生している山火事(山林火災)について当事者の視点で様子を書く
文字通り対岸の火事としてこれまで目に映ってきた山火事を直接目の当たりにすることとなった。2025年2月19日に第一報が発せられた岩手県大船渡市三陸町綾里の集落・田浜地区の山火事(山林火災)は、2月21日の夜になっても勢いを増すように火の手を広げている。
岩手県大船渡市三陸町綾里と言われても、恐らく岩手県民でさえその位置をイメージできない可能性がある。そのため、ほんの少しだけ説明しようと思う。もっとも来訪という観点で言えば、大船渡市民でさえ訪れた経験のない人々も多いと思われる。

岩手県大船渡市三陸町綾里は、岩手県の南東の端側にある地域である。東日本大震災では、大船渡市の中で比較的大規模な被害を受けている。また、地形の関係から、津波の到達点が高かった地域でもある。
津波の到達点(高さ)に関しては諸説あるため確かなことは言えないが、大船渡市は東北の中で2番目~3番目に高かったと言われている。その高さを出したのが綾里地区と見られる(繰り返しになるが諸説ある)。
また、東日本大震災が発生した2011年3月11日の夕方、多くの帰宅途中の生徒が津波によって流されたという情報が飛び交った。後にこれは誤情報だったことが判明するが、その情報で流されたとされた地域が綾里地区である。
今回の山火事が起きているのは、その綾里地区の田浜下というエリアである。古くは気象観測ロケットを飛ばしていた気象観測所に向かう際に通過する集落であった。
2年前の式年大祭の時期に訪れた場所でもある。

上記は、筆者が目視で確認した火の手が回っている場所から、想像で作成した2月21日夜時点での山火事の延焼範囲である。赤枠で囲ったエリアに隣接する薄い灰色の道路があるが、その内側に住宅地がある。
つまり、この道路を超えるかどうかが、今回の山火事で家屋の被害が出るかどうかの分水嶺である。恐らく、自衛隊・警察・消防署・消防団が重点的に守っているラインでもあるのだと思われる。
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岩手県大船渡市三陸町綾里の田浜地区で起きた山火事(山林火災)を写真で見る
ここからは、岩手県大船渡市三陸町綾里の田浜地区で起きた山火事について、写真と共に様子を見ていく。なお、様々なマスメディアで報道されていることから、より詳細な状況を追う場合は、それらを見た方が良いと思われる。
それでは、2025年2月19日に撮影した写真から見ていこうと思う。
岩手県大船渡市三陸町綾里地域山林火災の様子(2月19日~2月20日:遠方から見た様子)





岩手県大船渡市三陸町綾里地域山林火災の様子(2月21日:住宅地側と遠方から見た様子)















大船渡市三陸町綾里の田浜地区での山火事(山林火災)は、2月21日の朝時点で225ha規模が焼けたとされ、夜時点で数年前の岩手県釜石市で起きた山火事に匹敵する規模になる可能性が示唆されている。
参照:林野庁「日本では山火事はどの位発生しているの?」
林野庁の資料によれば、数年前に発生した釜石市での山火事の焼損面積(ha)は2002年の観測以降最大とされており、それに匹敵する規模となれば、過去20年少しの中で最大規模の山火事となる。
大船渡市では昨年5月に同じく三陸町で山林火災が起きている。こちらは綾里地域に隣接する越喜来(おきらい)地域のやはり岬の方が燃えており、9haが焼損した。このときは、雨が降った影響で早期の鎮圧が実現している。
一方で、今回については雨による鎮圧を望める状況になく、また乾燥・風の影響が大きい時期での山火事となる。そのため、住民にとって不安な日々が長く続くと見られ、その生活をどうしていくかが課題になる可能性がある。
追記:岩手県大船渡市三陸町綾里地域山林火災の様子(2月22日:住宅地側と遠方から見た様子)
2月22日の23時時点では、大船渡市三陸町綾里地域で発生した山火事(山林火災)は、状況が悪化に向かっている様子が見聞きされる。

地元紙である東海新報の2月22日発行分の記事によれば、2月21日時点における焼損範囲は赤線より下とされる。規模としては318haと言われている。今回の山火事において、防衛線になると見られるのは、青線部分である。
青線部分は道路となっており、青線より左側(外側)が居住地となっている。といっても青線の道路に面して建っている建物は多くなく、最も近くても100m以上離れている。一方で、燃えやすいものが多く、青線を割って左側(外側)に火の手が移ってしまうとたちまち危険な状況になる。
焼損範囲の拡大という意味合いにおいては、上部の青線の上側(外側)に火の手が回ると焼損する面積が更に大きなものになる可能性が高い。青線の下側(内側)で火の手を抑えられる限りにおいて、焼損は田浜地区と野々前地区に限定されるが、青線の外側に出ると白浜地区まで延焼範囲が拡大する恐れがある。
地図上の丸で囲ったエリアは、先述の「2月21日昼。火の手の接近が危ぶまれる住宅地の様子⑧」の写真が撮影されているエリアである。四角は、2月22日19時時点で火の手が迫っている住宅地である。この区画で火の手が拡大した場合、危険に晒される住宅が増えるだけに、緊迫感が高まっている。以下は、2月22日に撮影した写真だ。














23時時点で、大船渡市内の防災放送にて消防団の緊急招集が呼びかけられている。火の手が拡大を見せているためだ。各報道機関の報道は18時前の報道が多く、山火事が落ち着きつつあるかのような印象を受ける。しかしながら、その後消火活動の休止と風の強まりにより、事態が急速に悪化している。明朝消火活動が再開されるまで緊迫感が高まると見られる。
追記:岩手県大船渡市三陸町綾里地域山林火災の様子(2月23日:住宅地側と遠方から見た様子)
昨夜、住宅地付近に火の手が接近したことから、24時時点で東北電力が停電を決断している。幸い、火の手が住宅に及ぶことはなく、消防団等消火にあたった人々の尽力によって、住宅地に燃え広がる事態は防げている。
停電したことで避難所へと移った人々が一定数いたこと、また2月23日の日中は消防団の姿が見られなかったことから、岩手県大船渡市三陸町綾里の田浜地区は上空を行き交うヘリコプターの音以外は静寂に包まれていた。
田浜地区内に入るには大きな水門をくぐり抜ける必要があるが、本日はその前で警察が田浜地区に向かう理由を尋ねていた。聞けば、ヘリコプターによる消火活動の妨げになる人々の来訪があり、そうした人々の進入を防ぐ必要があるとのことだ。
もちろん、火事場泥棒等の不審者の侵入を防ぐ意味合いもあるのだと思われる。山火事によって山が危険地帯となっている上に見回りをしている人々も多い。そうした中で山側から不審者が侵入する可能性は低く、唯一の入り口となる水門前を押さえれば概ね目的が達せられる。














2月23日は、夜間の来訪をしていない。大船渡市内とはいえ、三陸町綾里は市街地から自動車で片道30分近くかかる位置にある。都合、この3日程度2往復していたが、流石に連日となると難しいものがある。
もっとも消火にあたってくださっている方々に比べれば、些事と言って良い負担ではある。消化活動は、どうも自衛隊(国)・各県の消防署(県等)・消防団(市)で担当区域などが異なるらしく、連携こそしているもののそれぞれ指揮系統の違いによって生じる差異があるらしい。
それが消火活動にも多少なりとも影響するとのことである。組織が異なることによって弊害が生じるのはありとあらゆるものに言えるが、非常時くらいは一つの意思の下に統率が取れるようにならないものかと思う。今後、人口減少によって災害対応リソースはどんどん減っていくのだから。
追記:岩手県大船渡市三陸町綾里地域山林火災の様子(2月24日:住宅地側と遠方から見た様子)
2月23日の夜間はわずかながらに雪が降ったこともあり、多少は延焼の手が和らいだという声があった。さりとて東側(本noteで度々写真を掲載している住宅地側)のエリアで火の手が上がっている様子が見られ、2月24日の朝にかけて消火活動が行われたといった話もある。













2月24日22時時点で避難指示は解除されていない。飛行機による消火活動は一旦停止し、陸上から山に人が入って焼損範囲の確認と残火処理を行う方針になった。それだけの情報だと鎮圧が近づいているように感じられるが、実際のところは、未だ緊迫感のある状態とされる。
空気の乾燥は今後も続く見通しであり、風も強い。雨が降る見込みは当面なく、火種からいつ再延焼してもおかしくない状況である。仮に避難指示が解除されたとしても、当面は気の休まらない日々が続くのではなかろうか。消しても消してもきりがない山火事の厄介さを感じるばかりである。
追記:2月25日に鎮圧
2月25日午後、岩手県大船渡市三陸町綾里の田浜地区で発生した山火事は、鎮圧が宣言された。鎮圧であって鎮火ではなく、完全鎮火までまだ先が見えない状況ではあるが、避難指示は解除される運びとなり、避難していた人々は各々の自宅へと帰還している。
一方で、大船渡市の末崎町及び陸前高田市の小友町で新たな山火事が発生しており、大船渡市においては2地域での山火事が併存する形となった。ある種、山火事がそれだけ発生しやすい災害になっているとも言え、地方での生活の困難さを物語っているようにも思える。
今回の山火事は、整備がほとんど行われなくなって山火事が起きやすくなっている山林、山火事が起きたときに消火にあたる人的リソースを筆頭としたリソースの不足といった大きな課題を改めて投げかけたようにも思える。ひとまずは、早期の鎮火を祈るばかりだ。
追記:2月26日 大船渡市三陸町綾里の田浜地区の再燃に加えて新たに綾里地区近くの赤崎町合足(あったり)地区で山火事
昨日火の手が上がった大船渡市末崎町の山林火災は、消火活動にあたった方々の尽力により、2月26日正午前後に鎮圧状態となった。しかしながら、その15分程度後、今度は赤崎町の合足地区で火災が発生した。当初倉庫からの出火だったこの火災は瞬く間に火勢を拡大し、13時頃には林野火災へと変わった。
昨日の鎮圧の報を受け、親類縁者の家を訪れていた筆者が異変を感じたのは13時30分を過ぎた辺りだ。室内で作業を行っていた最中、まるで夕方になったかのように部屋の中が赤く照らされたのだ。夕方には随分早いと思い、窓の外の見ると、先日、遠目に見た燃える山の景色が広がっていた。
急ぎ、近所の別の親類縁者の家へと走り、親戚に山が燃えているから逃げろと伝えた後、鎮圧の報を受けて家へと運び戻した荷物をまとめて車に乗った。その間5分~10分程度だろうか。3回~4回ほど家と車を行き来する中、外に出る度にむせ返るほどの煙を吸い、息を切らしながら荷物を車に戻し終え、車を走らせた。






【大船渡市3回目の山火事 住宅30軒に被害か】
— 報道ステーション+サタステ (@hst_tvasahi) February 26, 2025
大船渡市は三陸町綾里地区全域の2060人と、赤崎町合足地区の54人に避難指示
市は“少なくとも住宅30軒に被害出たのではないか”としている。人的被害が出ているかは不明
▼大船渡市には2週間連続で乾燥注意報
26日は強風注意報も発表されていた… pic.twitter.com/yNPFFUaFj3
テレビ朝日報道ステーションの映像で小路地区の火災の勢いを知った。実のところ、このとき市街地へと避難を検討していたが、小路側から行くか、越喜来側から行くかで迷った。
犬の通院で釜石市に行く必要があったこと、赤崎町合足から火事が始まっていたことから、小路側から回るのは難しい予感がして、越喜来周りにした。結論から言うと、この判断は正解だった。
越喜来側へと走る途中、野々前の方が燃えているのを視認し、明らかに数日前までの山火事とは火の手の回り方が違うのを感じるとともに、越喜来側へと早く抜けないと火の手に包まれるリスクを感じた。
越喜来へと抜け、道の駅三陸で親族の生存確認と自身の生存連絡をし、また綾里には既に入れないと危険な状況を伝え、一区切りつけた。様々な情報を照らし合わせると、綾里地区全体が燃えるリスクは十分にあるように思える。
消火速度によっては大船渡市の他の地域はもちろん、釜石市などへの延焼も懸念されると感じる。飛び火による延焼が全く読めないため、いつどこで起きてもおかしくないのが消火の困難度を上げている。
報道ステーションの映像では旧・綾里中学校下の黒土田エリアが燃えている様子が映し出されているが、この場所が燃えているのは通常意味が分からない。中学校を挟んで山の反対側にある小さなエリアだからだ。
そこが比較的早期に燃えているのだから、綾里地区の大部分に火の手が回っても何ら不思議でない。この追記を書きながら、市街地で鳴り響く消防車のサイレンの音を聞いている。市街地にも燃え広がっているのでないかと疑心暗鬼にならずにいられない。早期に落ち着くのを願ってやまない。
追記:2月27日 山火事は延焼し、火の手が市街地方面へと拡大する
2月27日は、綾里地区への移動が完全に封鎖された。朝方、親類縁者の家が奇跡的に焼けずに残っているといった報があったが、夕方には燃えたと知らされている。

Google Mapの火災地域の図は、その正確性に多少の難があるが、大船渡市の山火事の現状は、概ね上記図の範囲に近いのだと思われる。綾里地区の大部分が延焼範囲内に含まれており、小石浜・砂子浜を残すくらいになっている。
こうした状況で、住宅が燃えずに残っているのは奇跡としか言うよりなく、親類縁者の家が燃えたと知らされても驚きはなかった。大船渡市によれば、2025年1月時点で、三陸町綾里地区の世帯数は850世帯、人口は2,060人である。
今回の山火事では、この全世帯・全住民に避難指示が出されている状況で、2月27日時点で確認された死者は1名となっている。もっとも死因が火災によるものかの判断はついていない。
最終的な数字がいくらになるか判断がつかない状況であるが、実質的に2月19日から発生した大規模な山火事における死者数だと考えれば、1名という数字は奇跡としか言いようがない。
一方で、現状の延焼範囲から推測される住宅を焼損した世帯数は、数百に上る可能性がある。この数字は、三陸町綾里地区に限定すれば、恐らく東日本大震災の被害戸数を超えるのではなかろうか。
火の手は、2月27日の夕方には三陸町綾里地区の南側にある赤崎町側へと拡大しており、大船渡湾を挟んで市街地を視野に入れた形となる。結果、避難指示の対象は、1,360世帯3,306人へと拡大した。大船渡市の人口の10%程度が避難対象となっている計算である。
2月27日は、今回の山火事を受け、様々な動きが起きている。岩手県が陸上自衛隊に災害派遣要請を行い、仮設住宅の供給への調整が開始された。また、各県から緊急消防援助隊の派遣が始まり、防衛大臣が自衛隊ヘリの追加を決定している。
石破首相も対応の指示を行った。また大船渡市では、災害ボランティアセンター設置の準備が始まっている。岩手県は、生活再建支援金の支給に動いた。全国各地から大船渡市を支援する方法としては、ふるさと納税を通じた大船渡市支援の動きが起こった他、大船渡市が義援金の募集を始めた。
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先述の通り、大船渡市の山火事は、市街地へと火の手を拡大している。2月28日からは、全国から追加の消火体制がもたらされる。これによって火の手が弱まるのを願うよりない。天候が崩れるのは来週半ば以降と見られ、それまで厳しい戦いが続くと見られる。不安な日々はまだ終わりそうにない。
追記:2月28日 山火事は大船渡市赤崎町側へ火の手を拡大させ、徐々に市街地へと近づく
消火体制を大きく拡大させて消火に臨んだ一日となったが、乾燥しきった気候に加えてあまりにも拡大し過ぎていた影響もあってか、火の手はとどまることを知らずに拡大を続けた。

Google Map上で火災地域を見ると、昨日と比較して北側への延焼範囲拡大が伺える。西側への進行も見られる。とくに西側の赤崎町への進行が強く懸念されており、2月28日夕方には、避難指示の対象範囲が生方周辺まで拡大した。太平洋セメントの工場が避難指示の対象範囲に含まれるのが近い。
ところで、多くの報道機関が3日前から続く山火事といった表現をする点が気になっている。Google Map上に表示されている大船渡市南東部の山火事については、本noteでも分かる通り、10日前から続いている山火事である。一度鎮圧を挟んだものの鎮火しない内に再燃し、火の手が拡大して今に至っている。

上記図の青線の内側は、およそ大船渡市南東部の山火事(綾里地域の田浜地区の山火事)の再燃によって拡大しているものであり、それは3日前に発生した赤崎町合足(あったり)地区、綾里地域小路地区の倉庫火災に起因した山火事によるものではない。
また、多くの報道機関が画像左下に見える赤土倉漁港から撮影した映像にて3日前に発生した山火事と話すが、位置関係からすると大きく見えているのは10日前に発生した山火事によるものでなかろうか。どちらでも構わないといった意見もあろうが、3日前と10日前では、視聴者に与える印象が大きく変わってくる。
報道機関として、そうした正確性については注意を払っていただきたいと思わずにいられない。これだけ規模が拡大してしまってはやむを得ないと思うし、そもそも立ち入りが困難でるため仕方ないが、最初の火災源となっている綾里地域の田浜地区も非常に厳しい状況に置かれている。そうした地域をあたかも無視するのは如何なものだろうかと思う。
ところで、市街地側へと拡大を続ける山火事だが、2月28日の日中には、地の森地域から見えるほどに煙が立ち上っていた。



明日、3月1日は再び強風となる見込みとされる。強風の日中は、今回の群発山林火災が急拡大した2月26日を想起させる。2月26日に比べて消火にあたる人員やヘリコプターは大幅に増強されているが、それ以上に火の手が回っている状況である。更なる急拡大が起こらないことを願ってやまない。
追記:3月1日 延焼範囲を着実に広げる大船渡市の山火事
強風が懸念されていた3月1日。消化にあたってくださっている方々の尽力のお陰で、2月26日の再来とはならなかった。一方で、火勢を抑えるのは叶わず、着実に延焼範囲を拡大している。
現在避難場所の一つとなっている三陸町越喜来側から大きな火の手が見えるほどに、山火事は拡大の手を緩めていない。延焼範囲に小石浜地区が入ったのではないか懸念されており、仮に入ったとすれば、綾里地区全域が山火事に見舞われたことになる。

延焼状況は地元紙も出しているが、謎に共有を禁止しているため、正確性に難はあるが引き続きGoogle Mapの火災地域情報を参照する。恐らく15時前後に更新されたと思われるが、その時点で延焼範囲は小石浜地区に及んでいるように見える。
先ほどの記事が18時撮影だと考えるとある程度辻褄は合うように思える。ただ、標高差で越喜来地域の海側あるいは越喜来小学校から見えたのか、脚崎(すねざき)方面に火の手が伸びたのかが判断つかない。前者か後者かであれば、前者であって欲しいところである。





山火事は、着実に市街地へと迫っているように見える。とはいえ、赤崎町側と市街地である大船渡町側の間には大船渡湾が広がっている。2月19日に三陸町綾里地域の田浜地区で起こった山火事から始まった今回の山火事は、飛び火による延焼が目立っている。
そのためたとえ大船渡湾を間に挟んでいるといえど油断はできない。一方で、それだけの距離を隔てて火がつくのであれば、大船渡市は既に全域が火の手に包まれている可能性が低くない。油断はできないが、まだ静観する時期には思える。もっとも明日も風が強まるとされる。そのため、警戒するに越したことはない。
追記:3月2日 山火事の延焼範囲拡大によりジリジリと後退するように避難所が増える
大船渡市三陸町綾里地域の田浜地区から2月19日に始まった大船渡市の山火事は、火災発生から12日目を迎えた。報道機関は5日目と語る。繰り返しになるが、5日目となるのは、赤崎町合足地区・三陸町綾里地域の小路地区から始まった火災である。現在大船渡市で延焼している火災は両者が組み合わさったものだ。適切な報道がなされないため、この点は何度も触れておきたい。

3月2日は、小石浜地区への延焼が進んだとされる。Google Map上では確認できないが、綾里地域を超えて越喜来地域に火の手が入ったといった話や脚崎(すねざき)側に延焼が拡大したといった情報も出ている。現状、地元消防団による消火が解除され、現在は消防署や自衛隊等が中心となって消火活動が行われている。
報道機関の立ち入りも制限されており、結果的に延焼範囲内がどのような様子になっているかを知る術がほとんどないに等しい。もっとも、そのお陰でSNS等に現れる『延焼範囲内の現地を直接見てきた』といった情報が根拠に乏しいデマとみなしやすくなっていると言える。
デジタル田園都市構想やスマートシティが原因であるかのような話が妄想や虚言の類いであるのは、そうした規制がなくても、誰の目にも明らかであろうが。そうした発言を行っているのは多数の個人というよりも、何らかの目的で風説を流布したい人間あるいはそうした人間に依頼されている業者によるものだろうけれど。なお、アカウント登録日の違いは、アカウントの購入で実現できる。

3月2日も昨日同様に市街地へと近づくのではないかといった不安がよぎる景色が確認できている。とはいえ、昨夜から今日にかけて延焼が拡大したのは、三陸町綾里地域の白浜地区・小石浜地区側とされる。市街地で生活している分には存外静かなもので、煙は見えるものの平時と変わらない日常の空気が漂っている。だが、避難所などで避難生活を強いられている人々にとって、そうした日常感は皆無であろう。早期の鎮火を祈りたい。
読売新聞社では、3D化した地図において、これまで取材した場所の様子をまとめている。やはり山火事発生から5日目を念頭に置いた作りであり、あたかも2月19日に発生した三陸町綾里地域の田浜地区の山火事が今回の火事と別物であり、終わったものであるかのような扱いなのが気になるところである。
一度鎮圧した山火事が再燃して大規模な延焼へと拡大した事実は何か都合が悪いのだろうか。恣意的なものを感じるほどに、12日目になる山火事である点が無視されているように思えてならない。
現在報道機関も立ち入りが制限されているといった話を報道機関の方々から伺っているが、共同通信社が映し出した映像が上記である。もしかすると時系列の問題化もしれないが、直近の様子が映し出されているようにも見える。最近の状況を知りたい人にとっては役立つかもしれない。
追記:3月3日 大船渡市の山林火災はなおも延焼を続ける。報道機関の報道に適切さを感じないので改めて伝えたいこと
3月3日。大船渡市三陸町綾里地域の田浜地区で始まった山火事から13日目。赤崎町合足から始まった火災から6日目である。延焼はなおも拡大し、今日は赤崎町合足の近くである長崎・外口地区に火の手が回り、住宅が延焼している。
ところで、多くの報道機関と言おうか、ほぼすべての報道機関が現在取り沙汰されている山火事を6日目と扱っているが、これは適切ではない。本noteでは何度も書いているが、現在進行形で延焼している大船渡市の山火事は、6日目の火事と13日目の火事の混合である。
2月19日:三陸町綾里地域の田浜下地区
2月25日:鎮圧
2月25日:陸前高田市小友町・大船渡市末崎町
2月26日:鎮圧
2月26日:赤崎町合足地区
上記の朝日新聞社の記事で書かれている大船渡市周辺の山火事の経緯は、多くの報道機関が同様の話をしている。だが、この情報は適切ではない。本noteで度々書いているように、2月19日に三陸町綾里地域の田浜下地区で発生した山火事は、確かに2月25日に鎮圧したが、翌2月26日に再燃している。鎮火せず、そのまま燃え続けているのである。
ほとんどの報道機関は、あたかも2月19日に発生した山火事が終わり、2月26日に新たに発生した火災によって田浜地区を含む大規模なエリアが延焼しているかのように報道しているが、三陸町綾里地域の田浜地区・野々前地区・黒土田地区の火災は、2月19日に発生した山火事の延長線上にある火災であって、赤崎町合足で発生した火災が飛び火したものではない。
一度鎮圧した山火事が再燃し、従前以上に大規模な延焼を引き起こした事実を認めるのが不都合なのか、ただ無知なだけなのかは定かでないが、赤崎町合足地区で発生した火災に包括し、6日目と報じるのは適切だと言い難い。直ちに報道の在り方を見直して欲しいと言わざるを得ない。人によっては、既に2週間近い期間を避難しているのである。
また、レスキューの専門家とされる人物が何か分かったような物言いで語っている番組では、3カ所同時に発火したような報道がされており、これについては他の報道機関も同様の報道を行っている。しかしながら、そもそも同時に3カ所に火の手が上がったというのも誤った情報である。これは適切・不適切という話ではなく、単なる誤報だ。
先述した通り、そもそも2月19日に発生した田浜下地区の火災は鎮圧が宣言されただけで鎮火したわけでなかった。2月26日の強風により再燃しただけである。そもそもが別物なのだから、赤崎町合足で発生した火災との関連性がないのは当然である。
なお余談になるけれど、火災の原因は定かでないにせよ、人が入っていなかったと見られる場所において、自然発火が有り得ないめいた話をするのは、あまりにも稚拙であり、本当に専門家なのか疑わざるを得ない。少なくとも話しぶりからは、発生している事象について合理的な分析をする力を持っているようには感じられない。
また、3カ所同時に発火と語る報道機関は、赤崎町合足で発生した火災と三陸町綾里地域の小路地区での山林火災を別物として報道するが、これは因果関係のある火災である。大船渡地区消防組合災害出動情報を見てもらうと分かるが、3月3日現在で発生している出動状況は以下の通りである。

綾里田浜下の災害状況が鎮圧状態にあるかは甚だ疑問だが、それはそれとして一目で分かる通り、三陸町綾里地域の小路地区の林野火災は表示されていない。理由は単純で、この林野火災は赤崎町合足で発生したその他火災(倉庫、原野と聞いた)が延焼して生じたものであり、延長線上にある災害だから記載されていないのである。これについては、大船渡地区消防組合に確認を取っている。
つまり、3カ所同時に発火というのは、紛れもない誤りだ。正確には赤崎町合足地区の1カ所と三陸町綾里地域の田浜下地区で再燃した1カ所の2カ所であり、2月26日の新規発火という点に言及するのであれば、複数個所同時ではなく、1カ所の発火である。報道機関も情報が錯綜していて正確性の確保に苦慮しているのかもしれないが、報道する以上は、情報を適切に発信して欲しい。
3月3日は、東北電力による電気料金の支払い期日延長や岩手県による避難所運営支援職員派遣、ドジャース・佐々木朗希氏による巨額の寄付、様々な個人・団体・企業による支援といった話題が多く取り沙汰された。厳しい避難生活が続く状況ではあるが、支援の手が増えている状況は一筋の光明のようにも見える。あとは火が消えてさえくれれば良いのだが。
追記:3月4日 大船渡市に明日降るとされる雨を乞う状況だが、希望的観測による油断に注意したい
3月4日は、風向きの影響で朝から市街地が煙に覆われていた。


大船渡市からの放送で、煙が流れ込んできているだけで市街地に延焼する可能性は高くないと伝えられたほどである。恐らく懸念する声があったのだろう。一方で、夜間の延焼拡大は続いており、市街地まで近づいてきているのは確からしかった。
大船渡市の山火事は、三陸町綾里地域の田浜地区で発生したものが実質的に14日目、赤崎町合足で発生したものが7日目を迎え、消火にあたった人々が地元に帰った後、現場の様子について語る記事が増えつつある。
多くの方々が全国各地から緊急的に出動しているが、火は一向に消える気配がなく、結果的に入れ代わり立ち代わり各地から消防援助隊が訪れる形になっている。
頼みの綱は3月5日から6日の昼にかけて大船渡市で降ると見られる雨あるいは雪である。さりとて焼失面積2,600haまで拡大した火が、1.5日程度の雨でどれだけ消えるかは定かでない。
延焼を抑える効用はあろうが、発生から実質的に14日目となる三陸町綾里の田浜地区の山火事は、鎮圧が出た後に現在の規模まで延焼を急拡大させている。もっともこの点においてどの報道機関も取り上げず、あたかもなかったかのように火災発生から7日目と報道しているわけだが。
1週間前の更新でも触れたように、鎮圧は鎮火ではない。三陸町綾里地域の田浜地区から野々前地区にかけて延焼した規模でさえ、鎮圧後に大規模に再燃している。焼失面積2,600haを超える規模の状況となった山林火災が一時の雨で鎮圧に近い状態になったとして、その安心度合いはどれだけのものだろうか。
多くの人々が縋るように待ち侘びた雨に過度な期待を寄せるのは無理からぬ話であるし、雨が降って消えてくれるならばそれに越したことはない。だが、過剰な期待は油断を生み、一層厳しい状況を呼び起こしかねない。まさに三陸町綾里地域の田浜地区の山火事がそうだったようにである。
自衛隊による消火活動を早々に切り上げ、早急に鎮圧宣言を出し、避難を解除したのが油断でなかったのかは、一度考える必要があるだろう。もっとも当時は、直後に陸前高田市小友町・大船渡市末崎町で山火事が発生した関係上、仕方なかった面も多分にある。
また、今回は一週間前とは比較にならない規模の消火体制が構築されており、延焼規模が大規模化したことで鎮圧を出すにも慎重な動きがとられることが想定される。三陸町綾里地域の田浜地区で発生し、鎮圧後に再燃急拡大したものと同じ轍は踏まないであろう。
いずれにせよ、3月5日から3月6日にかけての雨で火が消えることを願ってやまない。何より、雨あるいは雪が延焼している地域に対してしっかりと降ってくれることを願ってやまない。


日中の消火活動で火の手を制せない限り、夜になると火の手は再び拡大していく。まるで分の悪いイタチごっこをしているようで、山火事の厄介さを強く感じずにいられない。
燃える範囲を限定化させるように地形や環境を変えられればもしかすると多少は拡大を抑制できるのかもしれないが、燃料しかない山の中で、いくらでも飛び火してどこに火がつくか分からない状況では、あまり現実的な話ではない。
追記:3月5日 山火事発生から実質15日目にしてようやくまとまった雨が降る
3月5日は、多くの人々が待ち侘びた雨天となった。大船渡市においてこれだけの雨が降ったのは38日振りとされる。また、実質的に山火事の発生日である15日前から続いていた乾燥注意が久方ぶりに出なかった人なった。
もっとも雨量はそう多くなく、降雨のおかげでヘリコプターによる消火活動なしで延焼が留まったものの、鎮火はもちろんとして鎮圧に至ることもなかった。焼け石に水よりは効用があった一方で、大勢を変えるほどの効用があったかは何とも言えない結果となった。
雨は明日も幾らか降るとされているが、金曜日以降は再び晴天となる。今回の雨量では、陽光が土に当たりやすい今の環境であるとすぐに乾く可能性があり、そうなると、火が完全に消えていない限りは乾燥と風の状況次第で2月26日の田浜地区を再現しかねない。
何度も伝えている通り、報道機関が報じないだけで、現在進行している山火事は、赤崎町合足で発生した火災が山林に延焼して三陸町綾里の小路地区に広がったものの発生から8日目、かつ2月25日に一度鎮圧状態になった後に再燃拡大した三陸町綾里の田浜地区の山火事発生から15日目のハイブリッドである。
つまり、田浜地区の山火事の経緯を思えば、少し雨が降って弱まったところで、完全に消えない内に乾燥・強風に見舞われるのであれば、再燃し、急拡大する恐れがある。それだけに、今日の雨でいくらか勢いが弱まった火を、明後日から再びやってくる乾燥の日々までに、どれだけ”消せる”かの重要性は高い。
明後日以降、次に雨が降るのがいつになるか分からない。今日降った雨で濡れた山林が乾き切るまでに消火できる面積次第では、エンドレスで山林は燃え続け、更に延焼範囲を拡大させる可能性が高い。明日、そして明後日で、火勢を制御可能な程度まで抑えられることを願ってやまない。
3月5日は、建物被害の一部に関する情報が公開されている。
三陸町綾里小路:16棟
三陸町綾里石浜:9棟
三陸町綾里田浜:9棟
三陸町綾里港:19棟
三陸町綾里岩崎下:4棟
三陸町綾里宮野東:3棟
赤崎町外口:18棟
計78棟の建物被害が確認されているとされた。だが、まだ確認を行えていない地域もあるとされており、全貌は未だ見えない状況である。また、この建物被害が全壊のみなのか、一部損壊を含むものなのかも定かでない。
地区ごとの被害戸数が判明したところで、具体的にどの建物が被害を受けているかが空から映像で判断するよりなく、個々人の被害状況が分かるのは、恐らく当分先になると思われる。
繰り返しになるが、鎮圧が宣言された翌日に再燃し、田浜地区の住宅を焼き払った事例が現実に発生している(もっともまともに報道されず、現地の人間でさえ小路地区の火災によって火の手が回ったといった有り得ない認識をしている者もいる始末だが)。
そのため、さすがに今回は鎮圧後すぐに避難が解除され、現地に入れる形にはならないものと思われるし、そうした油断を繰り返すほど愚かではないと考えたい。
また、避難所からの解放は、帰る家を失くした人々の住居を支援するのと同時である必要がある。その点を考えても、当面は避難所の解除は行えないものと想像される。避難所を縮小するといった理解不能な話もあるにはあるが。今後の動向については、一端は明日・明後日の消火状況を見ての話になると思われる。
追記:3月6日 天候は回復し、山火事延焼抑制にとっては好ましくない展開に
3月6日は、昨日に続いて悪天候の予定であり、降雨が期待されていた。しかしながら、天候は概ね晴天となり、その期待は脆くも打ち崩されることとなった。全く雨が降らなかったわけではなく、晴天といっても強烈に乾燥するほどではなかったのは救いだったかもしれない。
3月6日は、天皇皇后両陛下によるお見舞いのお気持ちを賜った日となった。また、内閣府による被災者生活再建支援法が適用されることが発表されている。
東京都内では、大船渡市の漁業者支援の一環としてワカメ販売が実施された。今回の山火事による漁業者にとっての損失は大きなものになると見られ、貴重な支援と言える。
消火活動は、昨日の降雨による延焼停滞を背景として、残火処理へと動いている。このまま延焼拡大が起こらなければ、鎮圧、鎮火へと進めることとなる。大船渡市は、こうした点を踏まえて、一部地域への避難所解除を検討していることを発表した。
とはいえ、テレビ各社や新聞各社がなぜか報じず、あたかもなかったかのように扱われている、大船渡市三陸町綾里地域の田浜地区で発生した、鎮圧後の再燃、延焼範囲の急拡大による家屋焼失の事実を念頭に置くと、いささか性急な検討に見えなくない。
確かにこれ以上避難者を受け入れ続けるのも避難所を維持し続けるのも苦しい状況だと思われるが、田浜地区で行った鎮圧後の再燃による損害は、こうした大船渡市の甘い判断の影響があったものと思われる。今回の避難指示解除検討が田浜地区の一件の二の舞になる可能性はある。
このまま山火事が鎮火へと向かうのであれば何ら問題ないが、今後の天候は、まさに2月25日に鎮圧後、翌日再燃・延焼範囲の急拡大を引き起こした2月26日の山火事が再現されるリスクを一定程度懸念できる予報となっている。
田浜地区での山火事が鎮圧後に再燃・急拡大し、家屋が焼失した事実が捻じ曲げられて報道されている現状、避難している人々でさえそうした事実を知らない状態にあると見られ、だからこそ早期避難指示が解除されることが良いことのように扱われているが、事はそれほど単純な話ではない。
鎮圧したとしても、この一週間直面していた大規模な延焼が起こる可能性は決して低くないのである。田浜地区でのことが適切に報道、報告されていれば、多くの人々がそうした懸念を共有できるはずである。
しかしながら悲しいかな、あたかも赤崎町合足で起こった山火事がすべてで、今日が山火事発生から9日目だと思い込んでいる人々が、そうした懸念を抱くのは難しい。災害時ほど適切な情報伝達、報道がなされる必要性が高いことを痛感している。

追記:3月7日 赤崎町の一部で避難指示解除。そして激甚災害の指定の見込みがつく
大船渡市三陸町綾里の田浜地区は、火災発生から17日目。その他は火災発生から10日目となる3月7日。この日は、赤崎町の一部で避難指示が解除された。今後暫くの間、乾燥や強風にさらされる可能性が高く、熱源は未だにあるとされているだけに、果たしてこの判断が適切なのかは何とも言えない。
大船渡市の語る「延焼の可能性がなくなった」は、田浜地区が鎮圧の翌日に火の手に包まれたことから、信用度としては高くない。それだけに、再び火の手が広がらないことを願うばかりである。
また、3月7日は、今回の大船渡市の林野火災が激甚災害として指定される見込みがたったことが報じられている。これにより、災害の復旧にあたっては、大船渡市単独で実施するよりもスムーズに復旧が進められると考えられある。
もっとも復旧と言っても、何もかもが破壊され、インフラ機能が停止、生活基盤が崩壊する事態になった東日本大震災と異なり、今般の山火事によって生じているのは、一部の住宅の焼損と事業用の備品・設備の焼失、広範囲にわたる山林の焼失である。加えて、長期間の避難によって生じた一部の経済損失だ。
激甚災害の指定によって、果たして国が何の復旧を負担するのか定かではない。今後、細かいところを詰める形になると思われるが、東日本大震災で行われたような復旧事業とは、大きく異なる内容になってくるのでなかろうか。何はともあれ、このまま鎮火へと向かうことを願ってやまない。鎮火が確認されるのにはかなりの時間を要すると思われるが。
追記:3月8日 甫嶺地区の避難指示解除も熱源が消えず鎮圧のめどが立たない
3月8日は、大船渡市三陸町越喜来地域の甫嶺地区を対象に避難指示の解除が行われた。一方で、熱源がまだ多く確認されており、鎮圧のめどは立たないとされている。
3月8日からは、地元消防団による活動が再開されている。熱源は数多く確認されているものの住宅地への延焼可能性が低くなっていることから、住宅地の状況を映し出す映像が増えた。地元消防団の活動再開と併せ、今後は住宅地に関する情報が増えてくるものと思われる。再燃がなければだが。
大船渡市で発生した山火事は、三陸町綾里の田浜地区で発生したものから18日目、赤崎町合足地区で発生したものから11日目となる。田浜地区及び隣接する野々前地区にあっては、山火事発生から三週間が経とうとしている。
報道機関が軽んじるばかりに発生から11日目とだけ取り沙汰され、見逃されているが、一部の人々は三週間近く山火事の影響にさらされている。一日も早く、安心して生活できる状況が訪れて欲しいものである。
空き巣などに対する警戒が高まり、不審な電話も増えている。そうした中にあって、三週間もの期間を山火事にさらされ続けている状況は、相当な負担がかかっていると思われる。
追記:3月9日 第三回目(2月26日発生分)の火災が鎮圧
3月9日は、赤崎町合足で発生し、三陸町綾里地域の小路地区に延焼した火災が鎮圧した。火災発生から11日目での鎮圧となる。なお、三陸町綾里地域の田浜地区にとっては19日目での2度目の鎮圧である。
若干ながら厄介な話だが、本noteでこれまで度々伝えてきたように、今般の大船渡市の山火事は、2月19日に三陸町綾里地域の田浜地区で発生した山火事が、再燃したものと赤崎町合足で発生したその他火災のハイブリッドによるものである。
そのため、今回鎮圧宣言が出された火災が、赤崎町合足地区で発生した火災に限定された話なのか、2月19日に発生し、2月25日に鎮圧が宣言された翌日に再燃して大規模な延焼をもたらした三陸町綾里地域の田浜地区の山火事を含むのかが定かでない。
このような不明確な情報伝達が生じているのは、無論、報道規制でもかかっているかのように、一度鎮圧した山火事が再燃した事実を岩手県・大船渡市などの行政を含み、報道機関が一切報道しなかったためだ。また、これによって、前回同様にまたもや鎮圧と鎮火を誤解している人々が多数見られる事態が発生している。
災害時の情報伝達の観点で、今回の不適切な情報の伝達、また誤報を含んだ情報を何度も伝達し続け、その訂正が今尚なされていないのは、最悪な在り方と言わざるを得ない。東日本大震災の被災地である岩手県・大船渡市は、一体全体大災害の経験から何を学んだのだろうか。
大きな疑問を禁じ得ず、また大船渡市はこと災害対応の観点で安心して暮らせる自治体ではないと言わざるを得ない在り様である。本件については、今後なぜこのような状況を生じさせたのか、適切に報告して欲しい。報道機関各社についても、同様に不適切な情報を報道し続けた点について釈明するとともに情報を訂正して欲しい。
なお、赤崎町合足で発生した火災は、当初倉庫から燃え移ったという報道がある一方で、倉庫ではなく産直グループ裏手の草原が気付いたら燃えていたという情報もあり、近隣に居た人々への事情聴取が進められている。事情聴取によって火災原因が判明するか定かでないが、気になるところではある。
ところで、2,900haもの規模まで延焼したにもかかわらず、延焼が停滞した後に鎮圧が宣言されるまでにかかった期間は非常に短い。実質2日程度である。このスピード感は、まさに一度鎮圧が宣言された翌日に、鎮圧が宣言されるまでの期間を超える規模に延焼し、住宅を焼損させた田浜地区で発生した第一の山火事のときを想起させる。
今回は、国や東京都など各地の消火部隊が集まっている状況での判断となるため、前回と比べれば遥かに信用度は高いものの、些か速度に重きを置き過ぎている印象も受ける。このまま鎮火まで何事もなく進行すれば良いが、再び燃え広がる事態に陥る可能性がゼロではない。今後の動向を冷静に見ていきたいものである。
追記:3月10日 全域避難指示解除及び綾里地区への立ち入り禁止解除を受け、田浜地区の様子を知られることに
3月10日は、大船渡市全域で避難指示解除が行われ、これまで立ち入り禁止となっていた綾里地区への立ち入りが可能になった。田浜地区の様子は以下のnoteで書いた通りである。
太平洋セメント付近で検問が行われていたのには面食らったが、それだけ厳戒体制を取る必要がある事態なのだと思うと納得感はあった。綾里地区までの道のりは、道路脇が焼け焦げている様子が多く見られ、小路地区に至っては大半の住宅が焼け落ちているという状況で、これまでメディアで見て来てはいたが、自分の目で見る光景はやはり違って感じられた。
このまま再延焼せず、鎮火へと向かうのを願ってやまない。2月21日から続けた更新も本日で終わりとしたい。もっとも明日以降三度目の延焼が起これば、また再開することになる。そうした未来が来ないことを切に願っている。なお、今後、綾里地区や赤崎地区については見て回ろうと思っている。
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個人的な話
冒頭でささやかに触れているが、今回岩手県大船渡市三陸町綾里地域で起きた山火事(山林火災)は、筆者にとって対岸の火事ではない。困ったことに当事者である。
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