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イーサリアム財団 Adrian Li氏も登壇!Web3.0技術で気仙沼市の課題解決策を考える「気仙沼ハッカツオン」を開催

世界のエンジニアと気仙沼の未来をつなぐ「気仙沼ハッカツオン」が、2025年10月13日に宮城県気仙沼市で開催された。

本イベントでは、AI・Web3・ブロックチェーンなどの先端技術を駆使する開発者約10名が、日本国内だけでなく、北米、南米、ヨーロッパ、アジアなど世界各地から気仙沼に滞在。

地域課題をテーマに、自治体や市民と協働して世界レベルの技術とローカルの知恵を融合させ解決策を開発します。

特定非営利活動法人ウィメンズアイ『世界のソフトウェア開発者が「気仙沼ハッカツオン」に集結!滞在型レジデンシー × ハッカソン 10月開催決定』

ちなみに”ハッカソン”ではなく、”ハッカツオン”なのは、宮城県気仙沼市が日本で最もかつおの水揚げが多いエリアであり、また2025年という年が、気仙沼市にかつお溜め釣り漁が伝来されて350年の節目になる年であることから、ハッカソンにカツオを掛け合わせたためである。

気仙沼ハッカツオン
Organizers -- Special Thanks:
特定非営利活動法人ウィメンズアイ
Kismet Casa
気仙沼市
気仙沼まち大学
Sponsors -- Special Thanks:
株式会社フォーラムエイト
ens
L()NG
ネクストウェア株式会社
Partners -- Special Thanks:
Centrum
マイナウォレット
Curvegrid

Kesennuma Hackatsuon

本イベントは、日本を含む7カ国のソフトウェアエンジニア12名、そして協賛企業・団体、パートナーの方々のお陰で実現しており、また地方自治体である気仙沼市が伴走・協力する形で行われた。地方自治体が伴走・協力する形で国内外のソフトウェアエンジニアとハッカソンを行う事例は、国内で初めてに近い試みと思われる。

気仙沼ハッカツオン

Sponsorとして協賛くださった株式会社フォーラムエイト、ネクストウェア株式会社の2社は、2025年8月に気仙沼市で行われたソフトウェア協会(スマートシティ研究会・おさかな研究会)の気仙沼視察においても、気仙沼市にお越しくださっている。また、ネクストウェア株式会社では、所属エンジニアが気仙沼ハッカツオンのエンジニアとして参加くださった。深く感謝を申し上げます。


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気仙沼ハッカツオン|世界7カ国のソフトウェアエンジニアが宮城県気仙沼市の抱える課題解決策をWeb3.0技術を用いて提案する!

気仙沼ハッカツオンは、以下の流れで行われた。

  • 開会の挨拶:特定非営利活動法人ウィメンズアイ 五十嵐 氏

  • 挨拶:気仙沼市長 菅原 茂 氏

  • 講演:イーサリアム財団 創業者支援・グローバル統括 リー・エイドリアン 氏(Ethereum Foundation Founder Success - Global Lead Adrian Li)

  • 講演:マイナウォレット株式会社 橘 博之 氏

  • 開発者によるデモ発表

  • 投票及び投票結果発表

  • 交流

気仙沼市長菅原茂氏による挨拶では、ブロックチェーン技術がどのように社会で活用され、地域が抱えている課題が解決されていくのかに対する期待、またデジタル技術がどのように収益を獲得していくのか、先日訪れたGoogleオフィスでの出来事を踏まえた講話がされ、気仙沼ハッカツオンに対する聴衆の期待を集めた。

気仙沼市は実験が息づく街|Ethereum Foundation Adrian Li 氏による講演

Ethereum FoundationのAdrian Li氏による講演

Ethereum FoundationのAdrian Li氏の講演では、日本そして日本の地方が持つ可能性に関する講話が行われている。

ーー実験が息づく街
ーー気仙沼のような街では、人もアイデアもテクノロジーも一緒に動き、街全体が実験の場になっている

Adrian Li氏は、『ローカルの文脈に耳を傾けることで、グローバルな視点では見えない課題が見えてくる』とした上で、気仙沼市を実験が息づく街だと語った。気仙沼市は、小さな街だからこそ、すぐに試して、学んで、形を変えられる。それはまさに、今回の気仙沼ハッカツオンそのものである。

国内外のソフトウェアエンジニアが、地域の課題をヒアリングしながら地域を直接見て回り、課題の解決に繋がるアイデアを議論し、短期間で形にして、実証実験を行い、それを発表して意見を募る。それは大都市では中々できないことであり、小さな街だからこそ実現したスピード感である。

ーー小さな街は離れていても、自律したノードとして繋がっている
ーーその構造は、オープンで、柔軟性があり、変化に強いブロックチェーンの仕組みにも通じている

加えて、Adrian Li氏は、日本という独自の文化を持った国のポテンシャルの高さについて語るとともに、その国を形作っている小さな街ーーノードとブロックチェーンの親和性の高さを語った。そして、その可能性を花開かせるために、試す自由と、失敗を恐れない勇気の大切さについて伝えている。

マイナンバーを活用して日本が世界をリードするWeb3.0社会へ|マイナウォレット株式会社 橘 博之 氏による講演

マイナウォレット株式会社の橘 博之氏による講演

マイナウォレット株式会社の橘 博之氏は、マイナンバーカードをウォレットにすることで、安全性・利便性・信頼性を兼ね備えたデジタル社会作りに関する講演を行った。

ユースケースとして、ステーブルコイン・暗号資産による決済やタッチ決済可能なデジタル地域通貨、用途が限定された給付金の給付や決済を挙げ、従来行政がなどが抱えていた課題などへの対応面も考慮した例を伝えている。

また、実際に利用した事例として、新潟県長岡市山古志地域での実証実験の様子を動画を共有し、老若男女問わずに容易に利用した実績を示した。一方で、現在まだ多くの規制があることから、特区制度を用いた実験を行っていることも話している。

世界各国のソフトウェアエンジニアによるデモプレゼンテーション

気仙沼ハッカツオンの目玉となる、世界各国のソフトウェアエンジニアが実際に気仙沼市でのフィールドワークを踏まえて、地域課題の解決策として考案されたWeb3.0を用いたプロジェクトの発表では、全6プロジェクトが発表された。

  • Gourmemori グルメ森:(ギー/トモヤ/ショウタロウ)

    • 思い出に残す、気仙沼の食担当スタンプラリー。トロフィー&バッジをゲットしよう!再訪を促すシステムを構築

  • Kesenmement ケセンメメント:(ジェイ/サイリッシュ/ヤミ/パワン)

    • 消せん/気仙メモリー&ストーリーを3Dマップに。気仙沼への来訪につなげる市民参加型プラットフォーム

  • Share House シェアハウス:(ロン)

    • お試しシェアハウスも簡単に。共同生活の負担を減らす家事分担&オンチェーン保証金管理プラットフォームで定住を目指す

  • Reel Deal リールディール:(エリック、ケニス)

    • 仲買人はそのままに、魚市場のデジタル化と世界各地からのセリを可能に。市場での見学から開発したソリューション

  • KesNet ケスネット:(ラフィ/シーティー)

    • インターネットや通信手段が途絶えてもコミュニケーションを実現できる「メッシュネットワーク」。牡蛎の養殖や稲作での使用で労力削減。災害時にも活躍。

  • ZKIoT ゼロ知識認証IoT アイオーティー:(ジュン/マサ)

    • 情報自体を共有せずに認証を実現する、ゼロ知識認証。船の漁獲やIDの証明、工場でのセンサーなど身近なユースケース実証へ。

どれも気仙沼市という地方自治体が抱える課題を解決に向かせる素晴らしいプロジェクトであり、聴衆は息を呑むように話に聴き入っていた。筆者が特に印象的だったのは、ラフィ氏・シーティー氏によるKesNetである。

実現するには様々な壁があるに違いないが、気仙沼市の漁業にこれまでと比較にならない富をもたらすポテンシャルを持ち、且つ実現した暁には仕組みとして販売していくことも、あるいは資金が流入する仕組みとして気仙沼市経済を豊かにする力を持ったプロジェクトである。

また、他のプロジェクトもどれもがワクワクさせられる話であった。そしてどれもが気仙沼市という小さな街だからこそ試行錯誤を繰り返すことができ、現実に多くの人々の抱える負を軽減、あるいは解消していく形にブラッシュアップできるプロジェクトであるように感じている。

高く評価されたプロジェクトは何か

気仙沼ハッカツオンでは、市民投票及び審査員による評価が行われ、受賞プロジェクトが選ばれている。

  • 市民賞:Kesenmement、Reel Deal、KesNet

  • アドバイザリーボード賞:Share House

  • 市長賞:Kesenmement

市民賞は、参加者による投票で選ばれた。アドバイザリーボード賞は、審査員となった方々による選出である。選出理由は、関係人口創出という課題に直結しており、また一般家庭でも使える可能性があるため、市民の手に最も近いことが挙げられ、また既に実証実験を進めようとしている段階にある点も高く評価された。

市長賞の選出理由は、気仙沼市民だけでなく気仙沼市を訪れた人々も参加して、気仙沼を好きになり、再訪してもらえるハブになる点が挙げられ、またオンタイムで、個々人にフォーカスした情報がもたらされる点が高く評価されている。

加えて、近い将来にふるさと登録制度がスタートする点に触れ、そこでの活用可能性があり、社会課題を解決する武器になる可能性を感じられた点も評価されたポイントであることが伝えられている。

レセプション(交流会)

受賞発表後は、参加者同士での交流会が開かれている。交流会にあたっては、気仙沼市を代表する企業の一社である株式会社阿部長商店が提供したカツオを用いた料理などが振舞われ、参加者は美味しい海鮮料理を食べながら新興を深めた。会場は、様々な国の言葉が飛び交う多様性と先進性に溢れる場となった。

株式会社阿部長商店が提供したカツオ
料理は、株式会社阿部長商店の代表自ら腕を振るっている

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